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ねっけつ! アルティール劇場番外編(1)

〜ねっけつ! アルティール劇場〜


*第一部完なので*


マキナ「本編更新ではないのでごめんなさいですよー」


ニア「ここでは序盤の用語のおさらい、ロボットの紹介なんかをやってくよー。興味がない人は読み飛ばそうね!」


マキナ「滅茶苦茶長いしね……。ケータイからだとどうなっちゃうんだろ」



〜用語解説〜


【エーテル/フォゾン】

 非常に特殊な性質を持ったエネルギー。元々地上には存在しなかった物で、およそ五十年前に地球に飛来した隕石より発生していると言われている。

 地球上はエーテルの光に覆われ、人体に対して甚大な毒性を持つ高密度のエーテルにより結界を張られた地上には何人たりとも近づく事が出来ず、人々を空へと追いやった元凶。

 エーテルを人間の手で扱えるようにと加工されたものがフォゾンであり、呼び名は違えど全く同じ物である。人々はフォゾンの獲得により文明を一気に進化させた。

 光の霧にも似た状態で目視することが出来るが、エーテルは様々な形状に変化させることが可能で結晶状態や液体、目には見えないほどの粒子にも変化する。地球の大気内には目に見えないエーテルが充満しているとされている。

 エーテルの持つ特殊な性質の一つに記憶能力が存在する。エーテルは空間の現象を記録する性質があるとされており、ある特殊なプロセスを介す事でそれを再現出来る。一度固定した形はそうそう変化せず、人々はエーテルの記憶能力をうまく利用した科学を発展させた。

 七色に輝く性質を持ち、外見的には非常に美しい物。レーヴァテインのとはちょっと意味が違う。


【エーテルカナル】

 通称カナル。地球上に折り重なっているエーテルの運河を指す。

 空中に発生した巨大なエーテルの流れがいくつも折り重なり、巨大な運河を形成している。カナルには流れがあり、どこからか無限のエーテルが供給され続けている。

 地表を覆うエーテルの中の多くはカナルであり、地表全土を完全に覆いつくしカバーのようになっているのはゼロカナルと呼ばれている。


【コロニー】

 宇宙空間に造られた巨大な建造物の事。地球を追われる事になる前から人類が計画を進めていた物で、現在は五番コロニーまでが完成している。

 それぞれ一番から七番まで、ドゥーベ、メラク、フェクダ、メグレズ、アリオト、ミザール、ベネトナシュの名を持つ。現在は五番アリオトまで完成し、それ以降は建造中。

 地球よりも良い暮らしと安定した仮想居住区により地球と比べると圧倒的に平和である。ただし、コロニーに住める人数は限られているため非常に厳しい規制の下で彼らは暮らし、そして彼らもまたコロニーに住むことを願った人々のごく一部に過ぎない。

 地球での暮らしに失望し宇宙に楽園を見出す人類も居れば、どうしてもと地球に固執する者もいる。しかし基本的にコロニー側と地球側との間に争いの種のようなものは今のところ存在しない。理由は地球での戦争が激化しているからである。

 余談だが、北斗七星が名前の元。


【ムーンシティ】

 月面に存在する巨大な人工都市。居住区というよりはどちらかというとリゾート地に近い。

 また流通の拠点でもあり、兎に角商売の中心地という認識をしている人間が多い。ムーンシティは各FA開発会社がひしめいている事でも有名で、頻繁にFA関連のイベントが開かれている。

 コロニー暮らしの人々には身近な場所だが、地球に住んでいる人間の中にはこの町の存在を知らない者さえ居る。平和と戦争の二極化がきわまる現状、殆どの場合コロニー側の人間にとってはリゾート地、地球側にとっては兵器開発の拠点という認識のようだ。

 それ以外にも月には様々な施設が存在し、日々エーテルの研究などが行われている。


【リングタワーコロニー】

 アルティール、デネヴ、ベガの三つの塔に建造されたプレートシティの事。

 地球各地に建造されていた宇宙までの軌道エレベータがベースとなっており、カナルに流されず地上にまで続いている唯一の塔である。

 いくつかの階層が存在し、巨大なプレート状の町の中に人々は暮らしている。暮らしのレベルはコロニーに引けをとらないほどで、地球最後の楽園でもある。

 また全てのタワーにフェイスが存在し、それぞれのフェイスは提携を結びつつも争っている状態にある。フェイスこそ世界のバランサーであり支配者なのだと知らしめるかのように天空の塔からは今日も傭兵たちが出撃していく。

 元々は地上にまでつながっていたようだが、ゼロカナル付近がどうなっているのかは今は誰も知らない。非常に高濃度のエーテルで満たされてしまった軌道エレベータは現在は使用不能となっている。

 暮らしている人々の多くは傭兵関連の職業人か、故郷を失った地球の人々である。名前の由来は言うまでもない。デザインはレーヴァテインのあれに近い。


【プレートシティ】

 地球上に存在するカナルの上に浮いた光上都市。カナルの流れに乗り、ぷかぷかと世界中を放浪する、大地を失った人々の成れの果てである。

 現在殆どの地球上の人類がこのプレートシティの上にささやかな町を作り、生活を営んでいる。彼らはみな自分たちが生き残るために他のプレートシティを襲い、勝利したシティが敗者のシティを取り込む形で巨大化していく。

 資源の乏しい現状、人が生きていくのは非常に困難である。シティは日々戦争を繰り返し、フェイスはそれに介入する事で金を得ている組織である。


【オペレーションメテオストライク】

 五十年前地球に飛来した二つの隕石を破壊しようとした作戦。それは殆ど成功し、地表に落下したのがごく一部の隕石だけであった。

 しかしそれでも地上は甚大な被害を受け、結局エーテルに飲まれて星は埋もれてしまうのである。人々はこの時FAの開発に成功したと言われているが、この当時のFAがFAと呼ばれていたのか、その性能の如何も不明である。

 地表に落下した隕石二つはそれぞれ“ジュデッカ”と“レーヴァテイン”と呼ばれており、それぞれが北と南に落下している。現在それがどうなっているのかは不明。

 なお、この一連の地球壊滅の事件をロストグラウンド事件と呼ぶ。


【フェイス】

 巨大な傭兵組織。リングタワーコロニーに存在し、傭兵養成学校と同時に傭兵派遣企業としても機能している。

 間違いなくこの世界最強の武装組織であり、金さえ払えばどんな事でもしてくれる最強の戦争屋たちである。彼らに静められたシティの数は数え切れない。

 ゆえに人々から恨みを買う事もあるが、その組織の巨大さから逆らう者は殆ど居ない。助かりたければ金を払うしかない、そういう存在である。

 三つの学園から成る組織であり、それもまた一枚岩ではない。またそれぞれが方針の異なる学園であり、アルティールは比較的のんびりした校風。


【カラーズ】

 三つのフェイスから選出された最強の称号を持つ傭兵たちのコードネーム。紅、蒼、翠、黄、白、黒の六種類が存在する。

 それぞれに専用の高性能機が支給され、様々な特権を持つ彼らはフェイスの看板商品であり、それと対峙するものに圧倒的な絶望を与える。

 また、各学園から数人、ではなく三つのフェイスの上から六人が選出されるため、カラーズを多く有しているフェイスほど権力を持つという意味もある。

 カラーズの選出方法には様々な条件が存在するが、基本的には現在のカラーズと決闘し勝利すれば新たなカラーズとなれる仕組みである。


【ザ・スラッシュエッジ】

 カラーズの中でも最も強かったと言われる過去の蒼のカラーズ。

 刀剣武器しか扱わないライダーで、その風貌はまるで騎士のようだったという。絶対最強の伝説として残っており、名前だけが一人歩きしている。

 五十年前のオペレーションメテオストライクから生存していたらしく、かなりの高齢か既に死去したものとされているが、詳細不明。

 尚、彼女に経緯を表してか蒼の席は空席となっている。


【アナザーヒューマン】

 身体の一部に特殊な強化措置を受けている人類、あるいはその子孫。

 遺伝子操作や人体改造によって身体に様々な特殊能力を付加されている。彼らのベースは“エーテルに適応できる人間”であり、多くの場合は体表にエーテル吸収器官が存在している。

 ただの人間、ノーマルに比べると能力が高く、殆ど死滅した第一世代の子孫である第二世代の彼らは血が薄まってもノーマルを圧倒する性能を持っている。

 しかし数が少なくノーマルがアナザーを畏怖し、差別している為彼らは肩身の狭い生活を余儀なくされている。時にはアナザーというだけで命を狙われるような事もある。

 体表に存在するエーテル吸収器官のおかげで長時間でなければエーテル環境化でも活動可能であり、器官は大体何かの耳とか角みたいな形をしている。


【フロウディングアーマー】

 通常FA。エーテルカナルの上、重力下、無重力下、あらゆる状況に対応出来る汎用兵器。

 主な運用は重力下、カナル上での戦闘である。全身にフォゾンコーティングを施してあり、カナルの上をすべるように移動出来る。

 足先と手先が大きめに作られているデザインのものが多い。それはカナル上で転倒しそうになったときバランスをとりやすいように。

 カナルを滑りながら外気からエーテルをエネルギーとして吸収し、体内のフォゾンエンジンを回す形をしており、エネルギー切れというものには絶対にならない。

 様々なパーツ、様々な武装があり、ベースとなるFAを手に入れたらライダーは大体直ぐに改造を施してしまう。その為同じ名前のFAでも全く性能が異なる事などざらである。

 五十年前から存在したとされているが、このロボットを造ったのが誰なのか、どうやって作られたのか、それは謎である。

 ライダーというのはこのFAに乗るパイロットの総称であり、彼らの戦闘服はライダースーツと呼ばれる。


【エンゲージリングシステム】

 FA操縦に欠かせないシステム。コックピットからライダーが機体に神経を接続し、動かす為の機能であると同時に周囲にエンゲージリングと呼ばれる認識領域を展開する。

 このERとは、周囲数メートルに“第六感”を広げる機能であり、この機能と感覚接合能力を使い、ライダーたちは壮絶な戦いを繰り広げるのである。詳しくはキリュウの説明を聞いてください(え?)



〜機体解説〜


【カナード(フェイス)】

 一般的な量産機をフェイス用にチューンした訓練機。訓練機故に様々な特別仕様が施されており、操作負担を軽減するための複座操縦、安価な部品を使用した実戦向きではない機体である。

 だが逆にあらゆるチューンに対応し、ライダーの癖を難なく受け入れてくれる柔軟性の高い機体。ライダーはまず入学と同時にこの複座カナードになれる必要がある。

 基本武装は存在せず、内蔵武器もなし。ライダーが選択した携行武器のみで武装する。戦闘能力は決して高くはないが、扱いやすく初心者には十分。

 外見は青っぽい灰色のカラーリングで、非常にシンプルな人間の形をしている。複座のためコックピットは通常のカナードより狭い。全長およそ20メートル。


【カナード(マキナ機)】

 マキナのために生徒会が用意した蒼いカラーリングのカナード。勿論複座タイプである。

 全てにおいてマキナのための調整が施されており、いくつかの専用武装まで持っている新入生にはもったいないくらいの高性能機。勿論量産機の域は出ないが。

 全体的に細身のパーツを使用しており、手足は通常のカナードより細く、女性的なシルエットになっている。頭部には一本角型の索敵レーダーを装備。

 主武装は肩部マウント式ツインソード。ヴォータン用武装であるブレードを流用した物。腰マウントに二対のウォーナイフ、腕部内蔵ショットガンが主な武装。完全な至近距離での格闘戦を前提としている。

 腕部内蔵ショットガンは腕の下に内蔵されており、相手に向けるだけで散弾を発射する。威力は殆どない緊急回避用武装。

 専用のアンチマテリアルマントを所有し、白銀のマントで全身を覆い、突撃戦闘に対応。ただし遠距離武装は一切存在しないため、距離を詰める技術を求められる。

 一応主人公機だが、あんまり強くはない。所詮はカナードの域を出ないが、マキナの超高度な操縦技術により頭一つ突き抜けた戦闘力を持つ。


【カナード(オルド機)】

 オルド、リンレイチームに支給された茶色のカラーリングのカナード。

 中距離支援にのみ特化した機体。主武装は左右の大型ガトリング砲。大型武装を装備するために両腕両足が非常に大型。足はホバリングタイプでバランスをとっている。また意外とホバリング移動で高機動である。

 各部マウントには小型のミサイルポッド、レールガンなどを装備可能。マキナ機同様腰部マウントにはウォーナイフ装備。

 性能的にはマキナ機と大差ないが、マキナ本人が持つ機体適正能力が圧倒的な為、こちらの機体はまるで性能が劣っているように見えるが別にそんなことはない。


【ヴォータン】

 現在フェイスで正式採用されている高性能量産機。そこらの新型よりも強力な性能を持つ。

 騎士のような外見であり、ベースカラーは紫。全長は20メートルちょっと、カナードよりも少し大きい。全体的に性能はカナードを上回る。

 カナード以上に汎用性が高く、これは単座式。パーツの付け替えであらゆる状況に対応する。またフェイス側が指定している装備パターンが存在し、式典装備など専用の装備も存在する。

 ヴォータン用に開発されているナイトランスは一般的な武装の一つ。また胸部に内蔵型バルカン砲を装備している。


【ヴォータン(ヴィレッタ機)】

 ヴィレッタ専用のヴォータン。赤紫っぽい色をしているが、ノーマルヴォータンと色はそんなに変わらない。

 隻眼であり、片方の目には目標の熱やエーテル濃度を観測する望遠装置を装備している。右腕が巨大で大雑把、左腕は細身で精密な動作を可能とする非常に特殊な形状をしたFAである。

 主武装は大型ロングレンジライフル。これはヴォータンの全長を超える大きさで、普段は背部にマウント。他には小型レールガン、スラッシュウィップなどの高性能武装を装備。

 ロングレンジライフルで格闘までこなしてしまうヴィレッタなので武器はそんなに積んでいない。脚部は細身だが、腰部分にテールスタビライザーと呼ばれる大型のスタビライザーを装備。いわゆる第三の足の役割を果たし、ライフルの運用を補助する。

 小型レールガンはロングレンジライフルの反対側にマウント。スラッシュウィップは下腕部に内蔵されており、取り出して使う鞭のような武器。

 元カラーズだけあり、癖の強い機体を見事に扱ってみせるヴィレッタだからこそ可能な構成である。


【ヴォータン(キリュウ機)】

 白銀のカラーリングのヴォータン。生徒会長、キリュウ専用機。

 特に通常のヴォータンと変わったところはないが、そのカラーリングに妙に拘っている。肩には龍の文字がデカールされており、全体的に過剰装飾気味。戦闘には向いていない。

 武装は通常のヴォータンと変わらないナイトランスと内蔵バルカンだが、状況によって何でもこなす。お気に入りの専用武装、鉄扇は防御にも攻撃にも使えるが戦闘には絶対向いていないネタ装備。

 滅多に戦場には登場しない、というよりはキリュウ自身が滅多に戦闘に参加しない為日の目を見ることは殆どない。だがいつでも出撃できるように万全の整備が施されているのである。


【ブリュンヒルデ】

 カラーオブレッドの称号を持つカラーズに与えられる、代々伝統の超高性能機。

 今まで何度もバージョンアップを繰り返しており、過去の時代と比べると全く別物ともいえる性能を持っている。単純な出力はヴォータンの三倍。真っ赤なカラーリングであの流星のようである。

 ブリュンヒルデは代々遠距離射撃戦闘に特化した乗り手に操られてきたが、アテナは近距離戦が得意なためそれ用のチューンとなっている。

 腰にマウントされた二丁拳銃は非常に頑丈で、殴打して使うのを前提に作られている。銃口が二種類存在し、発射する弾丸も種類が異なる。同時に引き金も二つ存在し、銃身も異様に長い本当に奇妙な武器。

 ブレードによる斬戟も拳銃で防ぐアテナならではの武器だが、今までにいくつか壊している。オーダーメイドなので高い。

 他には背部に二対の折りたたみ式レールガン、胸部にはバルカン砲、装備。状況によって肩につける武装は異なるが、ミサイルランチャーやカノン砲などの物理武装を好む。

 その外見は真っ赤なアテナにぴったりであり、可憐な戦乙女を彷彿とさせる。人気のカラーズの一人であり、マキナもニアもひそかにあこがれている。



マキナ「な、ながかったね」


ニア「うん……。でもまあ、全部読めば次から混乱することはないはず」


マキナ「……そうかな? ほんと、それ?」


ニア「……」


マキナ「……」


ニア「じ、次回に続く!」

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蒼海のアンケート
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[良い点] 19/83 ・第一部まで読みました。素晴らしい!!! ・心理描写が深く、読みごたえバツグンでした。 [気になる点] 作者がまだ息をしているなら、『誤字報告』をONにして欲しい。
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