第5章20 バルムンク
フリン達はギアハンガーにギアを置いて、バルムンク内の通路に入っていった。通路は電気が通っていないため暗く、先頭を歩くフリンやヤオフーが持つライトで周囲を照らしながら、五人はゆっくり進んでいった。ハンガーから道なりに進むと居住ブロックがあり、通路の左右に居室が並んでいた。居室の入り口は老朽化で歪み、完全に閉まっていないところもある。しかし、取り立てて気にするところはなく、五人はどんどん先に進んでいった。しばらく行くと天井に空いた穴から光が漏れる少し開けた一角に辿り着いた。
「俺はあの穴からここに落ちて来たんだ。落ちた時にどっちが船首かわからなくなったんだけど、艦橋に入ろうとしてあの穴に落ちたから、多分、位置的にはこの上に管制室がありそうだったぞ……」
「ボウ、どう思う?」
フリンの話を受けて、ヤオフーがボウの見解を尋ねる。ボウは——。
「おそらく、発進のことを考えるとハンガーは前か後ろに寄せられると思うんです。で、居住ブロックがここにあって……。音とか振動を考えると居室は動力からは離すと思いますので、動力室はこの下からハンガーと逆側にあるんじゃないでしょうか?」
「フリンは他の場所はわかるかい?」
「いや、この穴から落ちて、真っ直ぐハンガーに行ったからわからないな」
「ふん。目的地は動力室と管制室だったな。二手に分かれるか?」
「いや、フリンが警備ギアに襲われたって話があるし、非戦闘員が二人もいるからそれは得策じゃないんじゃないかな。それにどっちの部屋でもボウがいないと私らじゃ大したことはわからないよ」
「でしたら、先に動力室にいきませんか?もし電気が通れば、管制室でデータが見られるかもしれないですし、動力室から行ったほうが効率的だと思います」
「そうしようかね。フリンは嬢ちゃんはどうだい」
「ああ、まかせるよ。ユニもいいよな?」
「うん」
——じゃあ、行こうか。ヤオフーがそう言い、五人はさらにバルムンク深部に進んでいった。
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