第5章7 走れ!
「スープー!どういうつもりだ!?」
リーが怒声を上げながら、拾い上げた鉄板をギア・ワーカーの前に盾のように構え、ギア・ワーカースペースに近づいていく。ハクもリーのギア・ワーカーの後ろを追いかける。
しかし、パイロットの乗っていなかった二台のギア・ワーカーのうち、一台は暴走した亜人の作業員に奪われてしまった。残る一台にも亜人が近づいている。
「てめえっ!聞こえてんのかっ!?」
スープーからの返事がないことに苛立ち、リーが更に怒声を放つ。しかし、スープーは何も答えない。ギア・ワーカーの半球状の強化ガラスのコックピット内では、夜の闇に輝く獣の瞳のように眼を血のように赤黒く染めたスープーが、ハクとリーの操るギア・ワーカーをギョロリと睨みつけていた。スープーの元にギア・ワーカー用の小口径ガトリングガンを持った亜人が近づいている。それを阻止しようと走る作業員達が、スープーと亜人の作業員の操るギア・ワーカーに阻まれ、殴られ、薙ぎ払われ、投げ捨てられていく。
「——っの…、馬鹿やろぉぉぉおおお!!!」
その光景を目の前で見せつけられていたリーがキレた。冷静さを掻き、二台のギア・ワーカーに突っ込んでいく。冷静なのはリーだけではない。ハクもまた叫びに近い咆哮を上げギア・ワーカーを走らせた。
——スープーのギア・ワーカーにガトリングガンが渡された。
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