第4章1 騎士の復活
「アクラさん!今まですみませんでした!」
フリン、アクラ、ヤオフーの機体は三機とも大破し、潜砂艦フォックスハウンドに収容された。
機体はバラストタンクではなく今回はハンガーに収められている。
ヤオフーの計らいで三機とも整備されることにはなっているが、アクラがフォックスハウンドから脱出するときバラストタンクに大穴を開けた際の亀裂が外壁にまで到達し、そこから砂が流入したためフォックスハウンドは姿勢制御ができず、艦尾が少しずつ砂に潜り、下手をすればそのまま転覆、沈没の危機に瀕していた。
目下、この部分の修復が最優先となっている。
また、バラストタンクだけでなく、スティンガーが通過したその他の壁や艦内に縦横にはりめぐらされていた電気や水道の機械や配管などについても損傷が激しく、ギアの修復は後回しせざるを得ない状況だった。
ハンガーにギアが収容され、フリンやアクラたちが機体から降りると、牢屋の見張り番をしていたネズミと男二人がアクラの元に駆けつけ、土下座するような勢いで腰を折りアクラに謝罪の言葉を告げた。
「今までの無礼、どうか許してください!」
「隊長が戻って来てくれて嬉しいです!」
「また俺たちを鍛えてください!」
三人の謝罪や歓迎の言葉にアクラは、ふんっと鼻を鳴らす。その態度をヤオフーが嗜めた。
どうやらこの三人はアクラの部下だった元騎士たちのようだった。この三人ばかりではない。周囲に目を向けてみると、もちろんアクラに対して非難の眼差しを向けている者もいるが、アクラの騎士としての復活を歓迎する眼差しが多いことに気付く。
もしかしたらこの艦に残っている者たちは、元騎士や元兵士たちが多いのかもしれないなとフリンは思った。
「それにしても兄さんは加減ってもんを知らないのかい?この艦にしても、私たちのギアにしてもスクラップ寸前じゃないか」
そうヤオフーがアクラに詰め寄る。しかしその物言いには以前のような刺は抜け、ヤオフーもアクラの復活を歓迎しているようだった。
先の戦闘での四人の通信はフォックスハウンドでも傍受されていた。本音のぶつかり合いは乗員たちにも伝わった。
アクラへの誤解やとけたがフォックスハウンド乗員全員のわだかまりが解けたわけではない。
しかし、アクラは再び騎士として立ち上がるのだった。
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