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Skies fall down  作者: 伊佐谷 希
第3章 新たなる仲間
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第3章23 フリン対アクラ

 「それがお前の答えだな…」


 アクラはそれだけ言う。

 スティンガーのバックアップ上部の蓋が開く。


 ——来るっ!!


 フリンが身構えるのとほぼ同時、スティンガーから八連のミサイルが発射された。


 「うおおぉぉぉ!!」


 コカヴィエールは右腕からブレード状に伸ばしたビームでミサイル群を薙ぎ払い全弾撃ち落とす。ミサイルはコカヴィエールに到達する前に空中で爆発飛散した。コカヴィエールの目の前を一瞬の間黒煙が覆い隠す。

 その黒煙の中から、赤いギアが飛び出した。


 「なっ!?」


 ミサイルの影からスティンガーが突進してきていた。強烈なタックルがコカヴィエールの胸部に炸裂する。


 「うわぁぁぁぁ!!」


 「きゃぁぁぁぁ!!」


 二人の悲鳴が響く。

 コカヴィエールは後方に30メートルほど吹き飛ばされた。激しい衝撃にコックピットの二人は自身の身体を支えるのに精一杯だ。ヴィーの自動制御により、コカヴィエールはかろうじて空中で姿勢を整え着地する。


 その着地を機関銃の雨が襲う。


 先程と同じ流れだ。これも先程の戦闘を記録していたヴィーが、この攻撃を予測しビームシールドを展開しガードする。


 スティンガーは機関銃を撃ちながら接近し、銃弾を防ぎ続け薄くなったビームシールドに両腕を突っ込む。

 指先が少しずつシールド内に侵入し、無理矢理シールドをこじ開けようとしている。スティンガーの指の表面では、水が壁にあたって弾けるように、ビームが跳ね返り飛沫となって霧散する。


 ほんの一瞬の間に起きた攻防にフリンの意識がようやく追いつく。


 「うぅ…。ハァハァ。ヴィー、どうすればいい?」


 しかし、ヴィーが回答する前にアクラからの通信が入る。


 「おい、フリン。仲間は助けられたのか?」


 「えっ?あ、あぁ…」


 「ふんっ。なら、俺もおまえも目的を果たしたわけだ。おまえは仲間を救出し、俺はペンダントのありかがわかった。もう、おまえには関係ないだろ」


 「だからって。あんなの見て見ぬ振りできない!」


 「それでその子も危険に晒すのか?おまえにその子が守れるのか?」


 スティンガーの指が少しずつシールドを破りつつある。フリンもビームの出力を上げているが、その侵入を拒むことができない。


 「うっ…」


 フリンは、いちかばちか、コカヴィエールの両腕をシールド内に侵入してきているスティンガーの指にあわせ至近距離でビームを発射した。

 発射されたビームは、スティンガーの装甲とシールドの内壁を反射し、細かな粒子になって一気に分散し、二機の間で爆発する。


 爆発の衝撃で二機はお互いに後ろに弾かれ距離が開いた。


 コカヴィエールはシールドが解除され両腕前腕部が大破している。左腕装甲が剥がれ、シリンダーが歪み配線も切れ、全く操縦を受け付けない。右腕はかろうじて動くが、こちらも駆動系がやられているようで動きがぎこちない。オイル漏れも発生していて、次、ビームを使ったり何か衝撃を受ければ壊れてしまいそうだった。


 相対するスティンガーについても状況は同じようで、腕に仕込まれた弾薬に誘爆したのか、右腕は肘から先が爆裂し、地面に腕が落ちている。左腕も外装が潰れ、機関銃はもはや使えないようだ。


 アクラがさらにフリンに云った。


 「おまえ緊張感が足りないんじゃないのか?自分はたちだけは死なないとでも思ってるのか?何でも出来ると勘違いしてるのか?その傲慢がいつか大切な人を殺すんだぞ」


 「そ、そんなこと…」


 「いい加減にしてっ!」


 二人のやり取りに、ユニが割って入った。


 「私は守ってもらうためにここにいるんじゃない!私の意思でここにいるの!

 村が襲われたときフリンは私を守ってくれたから、今度は私がフリンを支えたかったの。

 今だって、二人を止めたいのは私だって同じ気持ちだよ!

 私は全部自分で選んでここにいるの。勝手に私のことを決めないで!」


 フリンの耳元でユニが叫ぶように声を張り上げた。

ご高覧いただきありがとうございました。

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