第3章16 二人の思い
「フリン…」
「ユニ!無事だったか!?」
「うん。私は平気。フリンはどう?」
「ああ、俺も平気だ」
二人は、まずお互いの無事を確かめあった。そして、ユニのほうから話始める。
「フリンは、ヤオフーさんたちに何か言われた?」
「何かって…?」
「…。ヤオフーさんたちも、やつらに襲われたんだって…」
「やつら?」
「わかるでしょ?私たちの村を襲ったあの兵士たちだよ」
——ヤオフーの言ってた…。あの話か。
フリンは先程のヤオフーとの会話を思い出していた。ヤオフーたちもあの空飛ぶギアを持つ兵士たちに襲われたんだ…。
納得したような顔をしたフリンを見て、ユニは話しを続けた。
「ヤオフーさんは私に気をかけてくれて、良くしてくれてたの。色々話もしてくれた。私たちと同じ目にあったことも聞いたし、ミズガルズのことも話してくれた。フリンはどうするの?」
「俺は事情はどうあれ、いきなり襲ってきたやつらと仲間になるなんてできない」
「でもヤオフーさんたちと一緒にいれば、村を襲った兵士たちのこと、わかるかもしれないんだよ?」
「それを知ってどうなる?俺たちだけで復讐でもするのか?」
「そうじゃないけど。なんで襲われたのかも知らないままでいいの?それに私はフリンがずっと村に戻れないなんて嫌だよ」
「ここに残れば、きっとまた戦いになるぞ」
「それは…。でも…」
「俺はユニが無事で本当に嬉しかったんだ。おまえをこれ以上危険な目にあわせたくない…。考えさせてほしい」
——ユニの言いたいことも理解できる。でも…。
フリンの言葉を最後に、二人の間に沈黙が落ちる。その沈黙に耐えかねたフリンが、部屋をあとにする。
「話はできたかい?」
部屋を出ると、ヤオフーに声をかけられた。どうやら部屋の外でずっと待っていたらしい。
「明日にはミズガルズに着く。そのときまでにどうするか決めればいい」
「教えてほしいことがある。」
話を切り上げようとするヤオフーに、フリンが尋ねる。
「アクラをどうして捕まえてるんだ?それに、おまえが首から下げてるそのペンダントはもしかしてアクラの…」
「あいつはただの腰抜けだ」
フリンの質問に、ヤオフーはただそう答えるだけだった。
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