第3章15 ヤオフーの告白
「どんなやつらだった?」
ヤオフーの問いにフリンが何も言えないでいると、さらに。
「いいから、答えな」
と、催促する。しかし、その口調はフリンを思いやるような穏やかさがあった。
「確かに見たことない兵士だった。全員マスクをしていて、どんなやつらかはわからなかったけど、やつらの制服はこの世界の五勢力のどれとも違った」
「そうか…」
それを聞いたあと、ヤオフーは、また何かを考えているようだった。
なぜこんなことを聞かれたのか不審に思いつつも、フリンはその答えも見つけられず、手持ち無沙汰で、しばらく部屋の様子を眺めていた。
「ひょっとして、空を飛ぶギアがいたんじゃないのかい?」
——っ!?
ヤオフーのその言葉に、フリンは強張った顔でヤオフーの顔を見つめる。ヤオフーの視線もまっすぐにフリンに向けられていた。
「いたんだね?」
「おまえが、なんでそれを知ってる?やつらの事、何か知ってるのか?」
「私たちの町は、そいつらに襲われて無くなっちまったのさ」
「えっ?」
それはヤオフーからの思いがけない告白だった。フリンは黙って話の続きを聞く。
「やつらが何者なのかはわからない。だが、調べてみるとスティグマータ然り、力のある遺跡の発見場所に出現する傾向があるんだ。今回、ミズガルズが見つけた遺跡もまさにそれさ。やつらが出てくるかもしれない。
フリン、あんたを襲ったことは悪かったよ。こんなこと言えた義理じゃないけど、力を貸してくれないか?」
「何を言ってるんだ?」
「言葉通りの意味さ。私らはやつらを止めるために動いてる。あんたにその気があるなら、力を貸して欲しい」
「だから、何を言ってるんだよ!?いきなり襲って!人質をとって!脅して!それで、謝れば全部済むと思ってるのか!?」
ヤオフーの言葉に憤慨したフリンが声を荒げる。その声に反応して外で待機していた兵が部屋の中に入ってきたが、ヤオフーがなんでもないとその兵士に言い、部屋の外に戻した。
「許してほしいとは思ってない。もともと、あんたが聖痕持ちじゃなければ、襲ったときにギアだけ貰っていくつもりだったしね。
あの子がいたから利用できると思ったのも事実だ。
だけど、気が変わったんだよ。あの子にも会わせてやる。出て行きたければ、出ていけば良いさ」
フリンはヤオフーのあとについて、ユニのいる部屋に向かった。
到着するとそこはフリンが入れられていた牢とは異なり、居住区エリア内にある空室で、簡易なベッドのある個室だった。
フリンに気づいたユニのほうから、声がかかった。
ご高覧いただきありがとうございました。
ブックマーク、評価よろしくお願いします。




