第0章 プロローグ
初めて小説を書いています。
私が好きなものの影響をたくさん受けた作品になると思うので、その結果不快に思う方がいたら申し訳ございません。
拙い文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
燃える木々や家々。
朽ち果てた人形のように黒く動かなくなった人々。
周囲に飛び交う銃声と人々の逃げ惑う声。
俺の目の前に若い女性がいる。腰が抜けて立ち上がれないようだ。口に手を当て、恐怖に慄いた震えた瞳で俺から一目もそらせずゆっくりあとずさっていく。
その女性には見覚えがある。しかし名前が思い出せない。とても大切な人のようにも思える。
「あの子を助けたい」
確かにそう思っている。周りの光景はしっかり見渡せるのに、どこか狭いところに閉じ込められているかのように身体が動かせない。
銃声が近づいてくる。やっとの力を振り絞り目の前の女性が立ちあがり走り去っていく。俺も早く逃げなければ…。しかし身体は動かない。
女性の姿が路地に消えていく。その姿を無事に生き延びて欲しいと思う気持ちと寂しい気持ちで見送る。(やはり俺はこの人を知っている?)
姿が見えなくなってすぐ、その方向から激しい銃声とたくさんの悲鳴が飛び交った。
俺は激しい不安に胸が押しつぶされそうになる。しかしどうにもできない。
気がついたら大声で叫んでいた。その場に行って女性の無事を確かめたかったのか、次は自分だという恐怖からか…。それは自分でもわからない。
極度の緊張により遠のいていく意識の中で、激しく走る閃光を見た。
ご高覧いただきありがとうございました。
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