表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

第三章☆[X1,Y0,Z0]二人の結子

第三章☆[X1,Y0,Z0]二人の結子


「結子、元の時空だよ」

「ええ…」

気が重く感じながら結子は直也を見た。

転移装置を持っている方の梨華がコンパクトを見ながらルージュを塗っている。

ここの時空には結子を置き去りにしたちょっと大人の梨華がいるはずだ。結子は置き去りにされたことについて文句もあったが、感謝の気持ちもある。

「通信装置でお姉さまを捜すわ」

「わかった」

直也が通信装置のブローチをポケットから取り出して、途端に妙な感じを受けた。

「これ…」

「どうしたの?」

「もともとこんな形だった?」

「あれっ?!」

ブローチの造りが変化していた。

「とりあえず、通信は可能なはずよ」

カチャカチャ。

ピーピーピー。

『はい。どなた?』

「お姉さま!私よ!結子」

『えっ?…結子は私だけど』

「えええっ?」

直也たちは思わず聞き返した。


この時空の結子と梨華と会った。

彼女らは過去へ行ったことはないと言い、直也のことも知らなかった。

「時空…を移動してるの?」

大人の梨華が眉をひそめながらきいた。

「もしかして、次元も移動してない?」

「そんな!じゃあ、元の時空に戻ることはできないの?」

結子が若い梨華に尋ねた。

「あたしもよくわかんないんだけど、そういうことらしいわね」

「いい加減だなぁ」

直也は呆れて梨華を見た。

結局、どこへ行けばいいのだろう?結子は不安になりながら、直也の左腕にすがった。

「とりあえず、過去へ戻ろう。僕のいたところに」

「OK。[X0,Y0,Z0]に座標を戻すわ」

そこでも違う直也がいたらどうすればいいの?と、結子は思った。

多次元の旅になるかもしれなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ