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車内が一番快適だ  作者: クレヨン
ゲルマニア王国編
5/5

異世界の最初の壁が橋だとは思わなかった

「これを渡るんですか…?」


件の町は高い塀と深い掘に囲まれ、門のところにかかる橋を渡る他、中に入る手段がなかった。

橋の造りは簡素なもので、太い丸太を並べ、板が張られているだけであった。

下手に木材として加工するよりも、丸太のままの方が丈夫そうには見えるが、車が渡るような橋ではない。


「大丈夫です。コーゾー様も幾度となく(鉄の箱)で渡っておられましたが、軋み一つ言わせたことはありません。」




ならば、大丈夫だろうか。

コーゾーさんが乗っていた車がどんなものかはわからないが、日本車としてはかなり大きい部類にはいる俺の車に関して何も言及してこないということは、軽自動車ということはないだろう。

流石にコーゾーさんの車が軽だったのであれば、大きさの違いに驚くか、そうでなくても、橋を渡る際に明らかに大きさの違う車に対して、大丈夫だとは言わないだろう。




「ようこそいらっしゃいました。トーキョーへ。」


「は?東京!?」


橋は意外にあっさりと渡ることができた。

門には初老の男性が、見た目の割に背筋をピンと伸ばして立っており、俺に歓迎の言葉を告げたのだが、聞き間違いでなければ、この町は東京だという。


「はい。コーゾー様が名付けられました。なんでもトーキョーは首都という意味の言葉だとか。この町を物流の首都と呼べる程にしたいというコーゾー様の想いが込められています。」



首都という意味の言葉というよりは首都そのものなのだが、そこは触れないでおこう。

この町の規模が、東京は東京でも離島程度の規模なのも、触れないでおこう。




「奥に駐車場がありますので、車はそこにお停め下さい。」


この人は鉄の箱とか言わないんだな…。

などとどうでも良いことを考えながら指示に従い、駐車場に向かった。

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