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終わりと始まり
残酷な描写がございます。
また、この小説はフィクションです。
史実上の人物が多数でてきますが、一部史実を変えております。また、性格も史実上とは合わない事がございます。
読んでからの不満などは受け付けておりません。
ご注意ください。
ソレは、ワラッタ…
先刻馬よりも遥かに速く走りながら突進する箱型の機械その先にいた幼子を
身を呈して守った一人の少年を見つめながらソレは
ワラッタ…
「やっと…みつ…けた…」
低く響いたその声の先を遠のく意識の中
少年は驚いた顔をしながら見つめた。
ソレは、白く細い手を少年へかざす。
少年は、震える手をソレに伸ばす。
それと、相反するかのように重くなっていく瞼に苦笑を浮かべながらゆっくり目を閉じた。
行き場の失った手は重力に逆らわず、冷たい地面へと落ちた。
少年の人生はそこで終わった…
ハズだった…
「あぁ…愛しき子よ…忘れるな…我を…忘れるな…
我はいつでも…お前と共に…いよう…」