7/13
7
翌日のことです。おばあさんは、お腹を壊していました。
痛いお腹をさすりながらフジを見にいくと、フジは鳥かごの隅でじっとしていました。いつもより水っぽいフンが、鳥かごにこびりついていました。
「……あんたもおなかの調子が悪いのかい。奇遇だねえ」
おばあさんが苦笑すると、フジは「ぴい」と鳴きました。
それからというもの、不思議なことが続きました。おばあさんの体調が悪くなるとフジも体調を崩し、おばあさんが元気なときはフジも元気になるのです。おばあさんが何も食べないときは、フジも食べません。おばあさんがよく眠れたときは、フジもよく眠ったようでした。
「もしかして……」
そこでようやく、おばあさんは気付いたのです。
自分とフジの体が、『つながっている』のだということに。