魔法少女マリア ファイナル2話
そこは、とても暖かく天国みたい。
、、、、、、お父さん!お父さん!!
幼い頃の子供達の呼ぶ声。
マリア!!マリアなのか?
、、、、、あ、あなた!
マリア
どうしたの?
そんな、疲れきった顔して?
大丈夫?
マリア!!!!!と夫は、マリアの優しさのあまり、えっぐえっぐと泣きだす。
夫は、マリアに思いっきり抱きつく。
マリア
だってねっ、あなた。
今日は、あなたの誕生日でしょ。
夫
お、覚えておいてくれてたんだ。
当たり前でしょ。
忘れてたら、怒られちゃう(笑)
へへへ、と鼻をくしゃくしゃする夫。
さぁて、皆んなでお父さんの誕生日の祝いしましょ。
ケーキは、無いけど(笑)
子供達
はーーい!!
夫は、嬉しそうにマリアと子供達で誕生日を祝う。
あはははとマリアと子供達は、笑う。
じゃ、歌うねー。恥ずかしいけど(笑)
お父さんへ
マリアの歌
ハッピーバースデートゥーユー♩
ディアーお父さん♩
ハッピーバースデートゥーユー♩
夫と子供達
わぁーーーー!!
パチパチパチ、パチパチパチ!!
いつまでも、拍手は、止まらない、止まらない。
すると、突然、家の天上から、雪が。その雪は、夫の頬にひとつふたつとくっつく。
ひんやり、冷たさを感じた夫。
夫、
あの時と同じ。
同じ?!
はっ、と目覚める、魔人!
辺りは、真っ暗な、暗闇。
すると、突然、電柱のライトがパッと光る。
真っ眩しい!!
すると目の前に電話ボックスが。
俺は、いつの間にか電話ボックスの前、ひとりぼっちでひざまついていた。
真っ暗闇だったその場は、
明かりで、とても眩しい。
フッと空を見上げると、
綿毛の様な雪がゆっくり、ゆっくり、落ちてくるのに気がついた。
いつの間にか、雪が降っていた。
そうか、今の季節は、冬なのか、、、、
どおりで寒いわけだ。
急に、魔人は、
起き上がろうとすると、ふらふら、ふらふら、バタン。
あれ、俺、どうしたんだ?
また、起き上がろうとすると、また、ふらふら、ふらふら、バタン。
ガクッと、からだじゅうの力が抜けてしまう魔人。
どうやら魔人は、怪我の影響で、からだが、言うことを聞かない。
そして、
魔人は、ギャアーと、とても、とても苦しそうな声を何回も出す。
すると突然、
突然、その電話ボックスから
リーーン、リーーン。
リーーン、リーーン。と電話が鳴る。
はぁ、はぁ。
魔人は、だんだん意識が遠のいてゆく。
はぁ、はぁ。
はぁ、はぁ。
からだのなかから、ドクドクと血が流れ出る。
ご、め、ん、、、、
ま、り、あ、、、、
バサッと、、、
その場で力尽きる魔人。
魔人の倒れた場所は、ふわふわとした雪の絨毯の上
魔人の周りには、多量の血が、、、、血が、、、血が!
そして辺り一面の雪が、真っ赤な血で、じわぁーと染まって逝く。
、、、、、、、、、
しばらくすると、再び電話ボックスから
リーーン、リーーン、リーーン、、、、
リーーン、リーーン、
リーーン、リーーン、リーーン、
、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、
頑張ってー!!あなた!
ガチャ、
夫
うん、ありがとう。
うんうん、ありがとう。
最後に薄らと涙を流しながら、
グオオオオーー!と言う。
魔人は、最後に人間の言葉も忘れてしまった様だ。
すると、
グオオオオーーー!!
グオオオオーーー!!と夫は、奇声。
最後の力を振り絞り、
元の人間の姿に戻って逝く。
夫は、最後に意識がもうろうとした状態で、
目の前に
マリアがにっこり微笑んでいる姿がうっすら見える。
あ、い、し、て、る
マリアの最後の言葉「愛してる」
どうやら、先程の電話は、マリアから夫へ、天国からの、最後の誕生日プレゼントでした。
マリア、、、、
時期と私も逝く。
あの世で待っててくれ。
ドサッ。
つづく。




