マリアの運命の人
マリアの髪が、さらさら
さらさらと揺れる。
そこは、とても静かな場所。
マリアは、すっと空を見上げると、鳥たちが飛んでいる。
チュンチュン、チュンチュン。
うわぁ、今日も
太陽がとても眩しい。
季節は、真夏。
マリアは、とっても眩しそう。
ほそ目になりながら、花や夏野菜にお水をあげる。
どうやら、ここは病院の屋上にある庭園。
マリアは、いつの間にか、庭園で野菜作りが出来るぐらいまで
体力が回復してました。
おねぇちゃん!!
もうすぐ、お昼ご飯だよ!
マリア
はーい、ちょっと待って!
あと少しでおわるー!
白米は、マリアに近づき、麦わら帽子を被せ、
ちょっと怒りながら、
おねぇちゃん、無理は、しちゃダメだよ、と注意する。
はーーい。と、ニッコリ笑うマリア。
今日は、病院の隣りの公園でデートなんでしょう?
いそがなきゃー(笑)
マリアは、いつの間にか、彼氏が出来たみたいです。
回想
その子は、とてもカメラ好きで、隣りの公園で、マリアの
ポートレート写真を撮るのが大好きで、
学校の休みの時間になると、いつも会いに来てくれます。
出会ったきっかけは、桜が満開の季節の公園。
花びらがひらひらと落ちて、
マリアは、電動車椅子に乗りながら、桜の花びらを、
すーぅーーっと、
指先でつまみながら、
すっと目を閉じ、香りを嗅いでいると、
突然?!
ピー、カシャとシャッター音。
ごめん、ごめん。
あまりにも綺麗だったから。と向こうから歩いてくる少年。
えっ、私??
そ、そんなに私、綺麗かなぁ?
まぁ、確かにスラッとしてて、
顔もまあまあ綺麗だし、
男の子からよくナンパされるし(嘘)
少しひき気味の少年
、、、、いゃ、桜だし。
マリア
、、、、、、、、、:( ꐦ´꒳`;):ピキピキ
少年
ウソウソ、ごめん、綺麗だよ。
よしよし、それでよし!!
男の子
俺、実は、学校で魔法学について、調べてるのだけど。
マリア
なにー!!と咄嗟に口を抑えるマリア。
マリアの心の中
確か、私が魔法使いだと言う事は、秘密だよ、
おねぇちゃん!!
と白米に。い、わ、れ、て、るー汗
まずい汗まずい汗まずい汗
ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ
あー、魔法なんてないでしょと棒読み状態のマリア
マリアの目をじーーと見る、少年。
だよねーーと顔を近づける。
すると突然、強風が吹き、マリアにすっとKissをする少年。
ごめん、ごめん笑
マリアもごめんなさいと言う。
ふたりは、照れ笑いする。
あはははは!!と、そして、お互い顔を見合わせる。
ドキドキ、ドキドキ
マリア
さては、風さんのイタズラだなぁー!!と心の中。
恥ずかしくなったのか、下を向くマリア。
少年は、
本当に知らないのだね?!聞く。
マリア
うん。
少年
あやしいなぁー
すると
ぽつ、ぽつぽつと雨。
突然、雨がザァーと降り出し。
慌てるマリア。
あっ、車椅子が濡れちゃう。
すると、少年は、リュックから。すっと傘を指しだす少年。
いいの?大事なカメラ、濡れちゃうよ?
少年
うん、大丈夫。家、すぐ近くだし。
すると、今度は、
もう一度ゆっくり、マリアにKissをして、
またねー!!と、そう言い残して
ささっと、走り出して帰って行く少年だった。
マリアは、放心状態。
病院室に帰ると、おねぇちゃん何処行ってたの?と白米
マリア
初恋かなぁ?
つづく




