第3話
(やはり、初めに思った通り。俺は小学生のころに逆行転生してしまったらしい。)
と、一人悟りを開いていると隣から話しかけられた。
「ちょっと、真崎あんた今日はどうしたのよ。急に呼び方変えたりしてさー。」
確かに、このころの俺は姉さんのことをお姉ちゃんと言っていた。
しかし、いつの間にか二人の間に距離感が出来てしまいお互いの呼び方が変わってしまった。
「ごめん、ごめん。お姉ちゃん、今日はどうするの?」
「そうね~。とりあえず、優華ちゃん家に行こうかと思ってるけど真崎もくる?」
「いや、今日はちょっと調べものをしたいからごめん。」
「やっぱ今日のあんた熱があるんじゃないの。まぁいつもよりしっかりしてる感じだし、いっか。じゃ優華ちゃんにもそう言っとくは~。」
と、何だか新鮮なような懐かしい感じのやり取りをしながら今日の予定を考えていく
(とりあえず、現在の状況とこれからの目標を考えていこう。)
確か、この頃の俺はサッカーをやっていたはず。やっぱ、子供の頃に戻ったことだしもう一回サッカー選手を目指してみようかな。
それに、ラノベでお馴染みの知識チートもしてみたいし、他にもやりたいことが多すぎる。
(ひとまず、目標としては前世では夢半ばで諦めたプロのサッカー選手になること、
また、前世の知識を生かして知識チートをする。この二つだ。
善は急げという、サッカー選手になるためにはこの時期の練習は大事だ。
「お袋、ちょっと外でサッカーの練習しに行ってくる。」
「あら、そうなの今日は買い物についてきてほしかったのに、一杯買い物できないじゃない。しょうがないか、武虎さんついてきてくださいますよね?」
「も・もちろん喜んでついていきます」
と、妙なオーラを出すお袋にたじろぎながら頷く親父に手を合わせながら近くの公園に行くことにした。
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前世のその後の世界
「今日、未明X県の交差点で車と人との接触事故がありました。
被害者は高坂 真崎さん(25歳)の死亡が確認され、20代女性が軽い打撲でした。加害者の車は現在も逃亡をしている模様です。」
と、地方のTVニュースを見ながら1人の女性は泣いていた。
そう、彼女こそ真崎が初めて恋をした相手【佐々木 紗夢】であった。