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第62話「豚の、驚愕」

「「ナッジャコリャァァアア!!」」


 ボォォオオオン!! と、オークキングの目の前で隷下の軍勢が爆発……。いや、爆散した。

 まるで巨大な鉈を魔物の隊列に叩きつけられたかのように、人間を追っていた縦隊が一直線に爆散。

 その大半がやられてしまったのだ。


「バ、ババババ、バカナ?!」

「ナ、何が起コッタ」


 圧倒的兵力に満足していた二人?のオーク。


 その兵力をもって人間の町を蹂躙し、血肉をほしいままにしようと、そしてその前にまずは生意気な人間の冒険者を血祭りにあげてやると息巻いていた矢先のことだ。


 あれほどの兵力がいまや壊滅。

 街道上にいた兵はその大半が消滅してしまった。



「(ぎゃああああああ!!)」

「(ひぃぃぃいいいいい!)」

「(オカアサン! オカアサーーーン!)」



 遠くに聞こえるのは死に損なった兵ども。

 何かに身体を引きちぎられたかのように綺麗な断面を見せてのたうち回っている。


 いったい何が……?


 街道の中央付近にいたものは跡形すらなく。

 仲間に押しやられて街道からそれて側溝の上を走っていたものだけがかろうじて生き残ったらしい。

 とはいえ、死にぞこない。

 多少なりとも生存者はいるようだが、仲間の血肉を浴びて茫然自失。


 そこに…………。



 グラァァアアア────……ズゥゥウウン!!



 と、虎の子の巨大兵力が倒れ伏す。

 湿地で徴発したヒュージリザードマンはどうでもいいが、城壁攻略の要に連れてきたオーガと……。


「ド、ドドド、ドラゴンがァァァアア!」

「ナンテコトダァァアアア!!」


 オーノー!! と、オークキングとメイジが頭を抱える。

 その下敷きになりプチっとつぶされた生存者になど目もくれない。


「オイ! イッタイドウイウコトダ!!」

「ワワワワ、ワカリマセヌ!!」


 キングがメイジを問い詰めるが、オークメイジとて、理解などできるはずもない。


「オオオオオ、オソラク人間の魔法カト……」

「バッカモーーーーーーーン!!」


 たしかにほんの数秒前まで、魔王軍が威容を誇っており、

 明らかに囮だとはわかっていたが、兵力に奢っていたオークキングは、一人でブルブルと震えている人間を捕らえ、手始めに挽肉にしてやると軍を突撃させた矢先のことだ。



 そう。あと一歩でグッチャグチャのすり身にしてやるという次の瞬間。



 人間の作った古い街道の上で光が走った。

 いや、光だったのかどうか────……ただ、確かにキングの目には『光』に見えたのだ。


 それは一瞬。

 魔物の群れを覆いつくさんばかりの光が街道上を駆け抜け、そしてはるか先まで迸ったかと思うと、次の瞬間光は元の位置に帰ってきた。

 その間一秒とたっていなかっただろう。



 だけど────。



 次の瞬間に、オークキング自慢の兵士たちは一瞬にして爆散してしまった。


「グヌヌヌヌ……ナントイウコトダぁ……!」


 ブルブルと震えるオークキング。

 怒りと、やるせなさと、切なさとぉぉおおお────……。


 ブヒブヒブヒぃ!


「──コンナ馬鹿ナコトがアルカァァァア!!」


 ムガーーーーー!!!


 と、怒り心頭。

 鼻づらから湯気を噴き出すと、

 オークメイジの首根っこをむんずと掴む!


「見ロ、アソコをぉぉお!!」


 キングの指さす先。

 街道の上には三人の人影が。


「ヤツラの仕業に違イナイ!! 残存兵を搔キ集メテ、ヒッ捕ラエテコイ!!」

「ヒィィィイ?! ワ、(ワタクシ)メガデスカぁぁ?!」


 お前以外にいるかあぁぁあああ!!


 ボコォン! とケツを蹴り上げ、メイジを前線に送り出す。

 何が完ぺきな策だ! くそ軍師がぁぁあ!


「イケッ!! 男はスリ身ニシテ、女はヒン剥イテ持ッテ帰ッテコイ」

「シ、シカシ。先ホドノアレは魔法デハアリマセヌカ? 正体も分ラヌウチニ兵を動カスのはアマリにも危険──」


「兵ナラ、トックニ消エ失セタワァァァア……!!」


 第一……。


「魔法はオ前の範疇ダロウガァァァアアアア!」


「ヒ、ヒ、イィイイイイイイ! 分カリマシタデスジャアア」


 ドタドタドタ!! と、近衛に控えていたロイヤルガードとナイトたちを掌握すると、街道上に残った兵を糾合し始めるオークメイジ。


 幸いにして後方にいた輜重段列と略奪部隊は無事だった。


「マッタク使エン部下ドモダ!!」


 無事だったんだけど────……。


 ワタワタと走りまわり、兵を集めまわるオークメイジがあっという間に部隊を再編成すると、

 そのまま、勢いにのって遮二無二突撃開始。


「オ、オイ!!」


 遠くに離れたオークメイジの動きが気になって声をかけるも時遅し、


「全軍突撃ジャァァアアア!!」

「「「ウォォォッォォォオオオオオオオ!!」」」


 え。

 嘘……。


「あ、アレ? 全部連レテイッチャウノん??」


 しーーーーーーーーーん……。



 オークキングの周囲には誰一人兵がいなくなったとかならなかったとか……。





 魔王軍、第二波。

 指揮官、オークメイジ

 残存兵力、


 オークロイヤルガード×10

 オークナイト×50

 オークオフィサー×2

 オークチーフ

 オークポーター×275

 ゴブリンリーダー

 ゴブリンポーター×349

 スケルトンウォーカー×232

 さまよう人足×128

 捕虜×54




 負傷者収容中、


 リザードマン×29

 マーシュリザードマン×3

 スワンプリザードマン×1

 ウェットランダー×32

 さまよう開拓民×21

 オークソルジャー×12

 ゴブリンソルジャー×21

 オークオフィサー

 ゴブリン×54

 さまよう戦奴×2

 ゴブリンオフィサー

 ダークスケルトン×4

 オークロイヤルガード×2

 ホブゴブリン×2

 魔狼×2

 捕虜×6

 オーク×19




 魔王軍、後詰

 指揮官、オークキング

 残存兵力、


 なし

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新作だよ!
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[一言] がんばれグエン。。 がんばれLAさん。。ぐふっ(以下略)
[良い点] 今回の破壊力もとんでもないっすね! 毎回楽しみにしています。無理のない範囲で頑張って下さい。
[一言] これって… 残存兵力「ほぼ」なし…
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