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終末の春

作者: 文代 呉波

誰かが明日で世界が終わると言った

くだらない作り話だ

テレビの電源を切った

みんなは口には出していなかったけれど

どうやら知ってたみたい

無意識下のミーム汚染


終末の春を心待ちにしてるんだ

何が嬉しいんだろうか

生きるのが辛いんだろうか

庭には桜が見ごろを迎えている

何も起こらないはずさ

知らないままでいいから


そのままお休み

目覚めないでね

三週間だけ待っててね

終わりは始まり

きっとどこかで

新しい明日が待っている


澄んだ空から降る光で目が覚めた

目覚まし時計を叩いた

今日でみんな死んじゃうんだ

さえずりが春風に乗って聞こえてくる

やり残したことはないか

あってもどうしようもないや


力を込めてテレビの電源を入れた

どこのチャンネルを見ても

同じことだけ言ってるんだ

お偉いさんが畏まってこう告げた

一か月後に世界が終わる

額縁を掲げながら

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