今年の体育祭・・・・・・終了!!
更新遅くなってすいません!!
短めですが宜しくお願いします!!
「にーちゃん、頑張れー!!」
白川さんの声援が校庭に響く。
それに続くように、他の生徒もそれぞれに声援を送る。
そして、
「「「「よっしゃーーーーー!!」」」」
新田さんからバトンを受け取ったアンカーが逃げ切り、優勝を決めた。
「「よっしゃーー!!これでご飯代が浮く!!」」
クラスの一部男子の声が響く。
去年と同じならば1ヶ月間ご飯代が無料となる。
一日五百円、二十日間学校に来たとしたら一万円。
それらを好きなアイテムに使えるのだ。
最高だろう。
俺?俺はラノベを十巻買って、余りはイベントに回します。
「お疲れーー!!」
「ありがとうーー!!」
声が聞こえた方に視線を向けると、白川さんと新田さんが喜びを分かち合うように抱きしめあっていた。
クラスの男子達の視線が二人に集まっていた。
騎士団の生徒は鼻血を出すか涙を流すかどっちかにしろ!!
同時にやるな!!怖い!!
「新田さん、お疲れさん」
リョウは聖域と化している二人の元へ、気にすることなく歩いていく。
俺とシュンも後に続く。
「あ、村上君!!ありがとう!!」
新田さんは笑顔でリョウの元へ駆け寄っていく。
顔からは嬉しさが滲み出ていた。
ちょ、白川さん、新田さん見てニヤニヤしない。
シュン、お前は気づけよ。そんなんだから・・・・・・
「新田さんカッコ良かったよ。来年もクラスリレーは新田さんがエースだね」
「そんなことないよ~~」
頬、ゆるんゆるんですよ新田さん。
クラスの生徒達は尊いものを見るように二人を眺めていた。
『全ての結果が出揃いました。これより、閉会式を行いますので、校庭に集合してください』
二人の仲を遮るかのように、アナウンスが響く。
一応ここで補足しておくと、クラスリレーが最後の種目だったのだ。
変わってる学校でしょ?
「本当に、お疲れさん」
リョウは、新田さんの頭にポンポンと二度、優しく触れた後、体育祭委員に呼ばれ離れていった。
「え?今、え?・・・・・・嘘!?」
新田さんは軽くパニック状態になっていた。
顔は、ゆでダコのように真っ赤だ。
そんな彼女の姿を見守った後、俺達は校庭へと足を向けた。
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『準優勝は・・・・・・』
結果が発表されている。
ここまで赤組の名前な呼ばれていない。
優勝か準優勝か、これで全てが決まる。
『赤組です!!』
その名が呼ばれた時、会場が静寂に包まれた。
数瞬後、青組の生徒達が歓声をあげる。
『優勝は青組です!!おめでとうございます!!』
「負けた、ね」
「だな」
リョウとシュンは悔しそうに呟く。
「来年、優勝しようぜ」
俺は、声をかけながら前方に視線を送る。
丁度、赤組の団長が涙を流しながら賞状を受け取っていた・・・・・・
『では、ここから今年から追加された賞の受賞者発表します』
チームリレーやクラスリレー、騎馬戦といった各競技の表彰が行われた後、本来なら校長先生のありがたい言葉を聞いて終わる筈なのだが、今年はまだ、終わってないらしい。
全員の視線が司会の生徒へと向けられる。
『各チームのMVPの発表です。これから呼ばれた生徒は前に来てください』
どうやら、最優秀選手が選ばれるらしい。
こういうのは三年生が貰うと相場が決まっている。
そして、
『赤組、高橋淳也選手!!』
「はい?」
何故か、俺の名前が呼ばれていた。
「行ってこいよジュン」
シュンが背中をバシバシ叩きながら告げてくる。
「先輩達がジュンを推薦したんだよ。胸を張って行ってきな」
リョウは優しく俺の背中を押す。
「お、おう」
俺は、困惑しながらも表彰台へと向かう。
辺りからは様々な視線が向けられる。
「(平常心平常心)」
心の中で何度も呟いていると、気づいたら、賞状を受け取り終わっていた。
『それでは・・・・・』
やっと戻れる。
『景品を決めていきたいと思います!!』
また、始まったよ・・・
司会の指示に従い、大きな球状の物体(中には四色のボール)と四つの色に別れた箱が現れる。
そう。どこかで見たやつだよ。
『MVPの皆様には、ボールを一つ掴んで頂きます。そして、ボールの色と同じ箱の中身が景品として贈呈されます。それでは、始めましょう。L〇VEキャッチ!!』
「「「それは違う!!」」」
大勢の生徒がツッコミを入れるがそれはスルーされてしまった。
『それでは皆さん、ボールをgetしてください!!』
とりあえず、適当にボールを掴む。
掴んだのはピンク色のボール。
他の人もボールを掴み終え各々が引いた色の箱に移動する。
四人共、綺麗に色が別れていた。
『それでは、白組の方から引いていきましょう!!』
白組の生徒が黄色の箱を開ける。
そこには、
『おめでとうございます!!たこ焼き一ヶ月分です!!』
うん。某番組のバージョンダウンした景品が入っていた。
白組の生徒は気まずそうな表情をしていた。
『それでは、次、黒組の方。赤色は~~、商品券です!!』
一番無難な物が当たっていた。
と、いうことは、もしかして、俺、あれ?
『最後は、赤組と青組の方、同時に開けたいと思います!!』
会場のボルテージが上がる。
いや、チョー怖いんですけど・・・
『それでは、どうぞ!!』
俺は、学校中の笑いモノになる覚悟を決めて箱を開ける。
「「「おーーーーー!!」」」
見守っていた生徒達の歓声が上がる。
恐る恐る、箱の中身を覗くと・・・・・・
『赤組の方、おめでとうございます!!秘密のチケット(笑)です!!そして、青組の方、残念でした。一番のハズレ、たわしです』
俺は、隣で涙を流す青組の生徒を視界に写しながら、そっと、ため息を溢す。
『これにて、各種表彰は終了となります。最後に、MVPの選手達に盛大な拍手をお願いします!!』
こうして、俺達の体育祭は終わりを告げた。
日常に戻っていく。
と思っていたのだが、夜6時半から打ち上げがあるみたいだ。
行きたくねーな・・・




