七幕「失敗成功作の運命」
「元凶様が...亡くなった!?
...嘘、なんで元凶様まで...? だって、治療は...」
それは元凶が夜中に運命を作成した死後だった。
「...元凶様は治療はされたけど、もうダメみたいでね...
どうせ死ぬならかっこよく死にたい、って言って、その運命・作成
で運命を作成したらしいわ...っ」
緋羅のある知り合いの少女―莉司瑞が言った。
「そんな...なんで...」
「狂い者の皆様には『ありがとう』と言っていました....グスッ、元凶様...」
「それじゃあ、元凶はどうなるの...?これからは元凶がいないまま過ごしてゆくの?」
「...いえ、元凶様は二代目の元凶が創られる運命を作成したのです...
ですが、その運命はいつ叶うか分かりませんので―」
「―しばらくは元凶がいないかもしれないし、
すぐ新たな元凶が現れるかもしれない―ってことですね」
「...ええ、そうです―
その運命は、家族の運命でした。
ある男女が出会い、そして結婚し―
そして子供を産み、幸せに―と、思いきや。
親はある意味毒親で―子供にとっては破壊魔。
しかもその子供は何をやっても不器用で、
親に時間稼ぎをされたり顔で判断されたり、
越したがりに嫉妬されたり嫉妬人に嫉妬されたりと―
一番の原因は親、ある意味の毒親―。
結果的にその子供はネガティブ思考の失敗作で、
世界の理に気付き、のちに天罰を下せる能力に気付き―
狂い者の二つ目の元凶―『嫌われ者の化け者』となるのです」
「...『嫌われ者の化け者』...」
「嫌われ者の化け者は破壊魔を天罰奴隷にし―
誰にでも公平に天罰を下す壊す者となるでしょう。
破壊魔を絶滅させることだって、狂い者を無限に作成することだって可能―
狂い者として最強の―失敗作でもありながら狂い者としての成功作―」
恐ろしくも哀しい―嫌われ者の化け者
化
哀 強
死 散
血
弱
壊 殺
怖 忌 恐