四幕「やっぱり奴は、ずるい」
「死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ死んでしまえ!!!
散々私たちをマリオネットにしやがって!!!」
叫んで血が舞って、破壊魔が血って―
「なんでお前らに合わせて生きなきゃいけねーんだよ!!!
私達に毒を注ぎ込みやがって!! なんなの?? なんでお前らは罰を受けないの?
お前らは罰を受けなきゃいけない身なのになんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!!!
罪 に は 罰 な ん だ よ !!! 」
ゴォォォォッ、と力が沸き上がり、大量の血飛沫が空を舞う。
「…元凶様!? 元凶様っ!!」
元凶は、破壊魔か元凶自身のものか判らない血が大量かかり、そこに倒れていた。
「元凶様っ、元凶様!!」
声を掛けても、やはり起きない。
破壊魔はなんとか排除したが、元凶は大怪我をしている。
「(―ここから、治療室は遠い―)」
緋羅は破壊魔を抱え、急いで治療室に走り出した。
「すいません!! 治療師さんいますか?」
「あ、緋羅さん!! 無事でしたか…って、元凶様!!? これは今すぐ治療しないと…!」
「あ、は、はい、御願いしますっ…元凶様、私が破壊魔を相手している間に破壊魔に…
私の不注意で……っ」
「大丈夫、緋羅さんのせいじゃないわ…治療してくるから、待ってて」
「…はい」
「―やっぱり、奴はずるいや。破壊魔は、ずるいや―死ねばいいのに」
そんな緋羅の独リ言は、闇の奥へと消えて行った。