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一幕「ハンターデビューと失敗作」







「ああ、変換を間違えてしまっていたか...やはり今の難しい技術では...」







「諦めないで下さい、普通の人間だと思わせて天罰を下せば―」






「このままじゃ失敗作だ―もう一度―」






「リーダー、もう素材がありません...かなり素材が無くなってきてますし、このままにするしか―」





「...仕方ないか...くっ」










それは大昔、破壊魔に復讐するために創られたプロジェクトのアジトにて。

姉妹の狂い者機械の名前の変換を間違えてしまったのだった。

腕には「狂咲無月:妹」そして「狂咲異月:姉」と書いてあるはずなのだが・・・


当時は技術が低く、

製造されてくるまで字が間違えてるか形がちゃんとしているかなど分からなかったのだ。






材料も碌に無く、修正はできないのだった。





「...『狂咲』でしたよね...まさか「来咲」になってしまうとは...」






「...しょうがない。」









沢山の実験を重ねてやっと創った狂い者の初作品は、失敗作に終わった。

そんな中、メンバーの一人―緋羅(ひら)は人として初の越したがりハンターとしてデビューしていた。











―「ついに私も越したがりハンター...元凶様...私なんかにできるんでしょうか」






「大丈夫だよ、緋羅(ひら)さん。

僕も集まった人間...いや狂い者門番として頑張るから。緋羅さんも頑張って。」

   





「ハルクさん...」






緋羅の友人、ハルク。緋羅とハルクは壊仕返プロジェクトに参加する人間・・・

狂い者だ。


元凶は、緋羅には越したがりハンター、そして材料集めを、ハルクにはプロジェクトのアジトの門番を頼んだのだった。









「ほら、緋羅さん、そろそろ時間だよ。

初仕事は2丁目葉其埜(はその)町の越したがり軍団がターゲットだっけ。」






「う、うん...いってくるね、ハルクさん。」






「いってらっしゃい、緋羅さん。がんばって」









勇気を出して歩き出す緋羅を見送るハルク。



越したがりハンターの伝説はここからはじまったのだった。

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