―狂咲えんどれす(第五シリーズ予告)―
「―――っ!? 那月―――なのか? ―――那月っっ!!!」
それは、夢なのか、何なのか―――。
解らないけど、那月が狂い者になってから、はじめて那月に会ったのだ。
「―――あーっ、依月お姉ちゃん。久しぶりだね。
ねぇ、依月お姉ちゃんは何してたの―?
那月はねー、お仕事してたよ。破壊魔破壊!」
―――それは、いつもの会話のはずなのに、那月の目は完全に死んでいた。優しい目のはずなのに。
―――それに、自分の事を「那月」と呼んだり―――幼くなったような感じだ。
「―――私は、ずっと狂い者を救う方法を考えてた。
破壊魔も狂い者も、全て、幸せになれる方法を―――」
「し あ わ せ ? なに、それ。」
―――那月は、はっきりと口を開いてそう言った。
「幸せなんて、ないんだよ? 分かってくれてないなー、依月お姉ちゃんは。
狂い者は破壊魔の破壊奴隷で、これっっからどんどんどんどん増え続けていくの。破壊魔もね。
えんどれすなんだよ・・・・それに、私達は失敗作。けど私たちのせいじゃない。誰のせいでもない。
いや、時代のせいかもだけど。
でも、狂い者として生まれてきたのだから―――狂い者になるのが速いか遅いかなの。」
「―――那月―――っ」
それは、完全に狂わせられた、その全身だった。
「いつまでそんなことしてるの? 依月お姉ちゃんは。
助けるなんてこと、できるわけがないのに。
どれだけこの世界をホジティブに思ってるのか、解んないや。あははっ」
そんな心の血が噴き出しそうになる言葉を放たれ、泣きそうになった、その時。
「―――でもね、那月は依月お姉ちゃんのこと連れて行かないよ。
なんでだろうね、その気になれない。
でもでも、あのね、でもね―――あははははははっ」
「!!!!!! 那月!!!」
思わず、手を伸ばした。
那月は―――まだ―――私の事を――――!!
「今なら、間に合う―――ねぇ、那月!!!そうなんだろ、まだ私の事、自分の事、なぁ!!
まだ人間の心が――――」
その瞬間、那月の体がふわりふわりと浮きあがった。
―――那月自身は、手を振っている。
「ごめん、そろそろお別れみたいだねー。
はいっ、心の肉! 後で食べてね。」
「な、那月―――」
そんな私の声が被さったが、那月の声が、聞こえた。
「―――お姉ちゃん」
―――という、声が。
「っっっ――――!!!
―――ごめん、ごめん!!! 那月、本当にごめん―――っっっ!!!!
なぁ、まだ間に合うんだろ!!??
お前たち狂い者は―――一人じゃない!!!!
悲しみがあるのなら分け合えばいいじゃないか!!! なぁ、那月!!!!」
そんな私の声が、響いた。
今なら―――那月だけじゃない、みんな助けられる。
――――そう、確信した。
――――力を貸してくれ―――大切な人が狂い者になった、助けたい思いのある人間よ―――!!!
――――一緒に大切な人を助けるため―――
「―――っ? 今、何か聞こえたような―――」
あるところでは、ちょっとギザな奴が。
「―――あれ、今何か―――」
またあるところでは、びびりな人間が。
「―――呼んでる―――困ってる人が―――仲間だって―――
何か、できるかな」
そのまたあるところでは、全てを知る女神も。
依月が心の中で叫んだ事は、聞こえたようである。
ココロノチ、頂戴。第五シリーズ、決定。
笑ってよ、笑ってよ。
連載時期は占いツクールにて連載中、三次元に召喚された優男連載終了後予定。




