装備品の使用感など
今回は創作に使えそうで使えない、装備品周りの使用感やら使ってみないとわからない細かい点などなど、そういう内容になります。
内容の多くは筆者の個人的な感想になりますので、誰もが当てはまるわけではないとは思います。特に装備方面は男女の、というか同性でも体格の差異が出やすいものですから。
ではまずスリング、負い紐から。銃を背負うために括り付ける紐です。
ミリタリーに詳しくない方も含めるなら、まっさきに想像するのは銃の前後をフックで固定して、紐を袈裟懸けにして銃を背負う二点スリングだと思います。ツーポイントスリングとも言う。横文字がお好きかどうかで呼び分てください。
おそらくこれが一般的な銃のスリングですが、銃を背負うだけのものなんでしょう?と侮るべからず。触れてみた人がいれば多少なりとも感じたかもしれませんが、結構考えて使わないと邪魔なのです。
基本は肩掛けカバンとかと同じで、紐が短くなるよう締めれば身体に密着して遊びが少なくなる――つまりまあ揺れなくなりますし、緩めれば身体は窮屈になりませんがちょっと動くだけで銃が暴れ狂います。
では、紐を短く保てばいいのかというと、そうでもなく。あまりきつくしすぎると、いざ銃を構えようとした時に紐が突っ張ってうまく銃が肩付け出来ないなどの問題が生じる場合があります。カービンなどはよほどきつくしない限りは大丈夫でしょうけれど、フルサイズのライフルなど全長の長いものほど気をつけないと危ないかもしれませんね。あと伸縮できない固定ストックの銃とか。
だからといって緩くするしかないってわけでもなく、そういう時には袈裟懸けではなく紐を首に引っ掛けるだけにするとだいぶ変わります。もしくは諦めて構える時はスリングを身体に引っ掛けないとか。
当然これも最善の解決策というわけではなく、首に引っ掛けるのもスリングを使わないのも、相応に不便な点はあります。これやるとスリングがブラブラするので弾倉交換の際、スリングが邪魔で腕に引っかかったりして手間取ったり、弾倉が銃にうまく入らないと思ったらスリングを噛んでた、なんてこともあるかもしれません。
二点があれば一点もあります。三点は若干二点と似てる上に、文字での解説に手間取りそうなので今回は割愛。気になる方は三点スリングで検索してみるといいと思います。もしくはいつか私が詳しく解説するかもしれません。
一点スリング、ワンポイントスリングはその名の通り銃の支持が一つだけのものです。身体を通す部分が円状の紐で、そこから一本、銃に付けるフック付きの紐が伸びたような形状です。
これは主に、銃の後ろ側にフックを引っ掛けて固定します。前方だと手を離した時に銃口が自分の顔に向いちゃうので、とても危ない。
利点は身体から伸びる紐が一本な分、二点スリングほど邪魔になりにくい(個人的に)のと、紐に繋がれたままでもかなり自由に動かせるので、銃の構えを左右切り替えて撃つテクニックなんかがやりやすいです。
ただ銃を支える紐が一本なので、基本手を離せば右に左にブラブラ暴れます。また、一本で吊るからにはどうしようもないのですが、手を離すと銃が縦にぶら下がるので、しゃがんだりすると地面に銃口がぶつかったり、思わぬ破損事故や怪我につながる可能性もあります。
個人的には、銃ぶら下げたまま歩くと膝とかにガッツンガッツン銃が当たって痛いので私はワンポイントスリング嫌い。
でもMP7みたいな小さい銃は、いい感じに上半身のスペースに収まるからとてもいいです。個人的には。
また、これはスリングに共通して生じる問題ですが、ポーチ付きのタクティカルベストやベルトに弾倉入れやホルスターなどを装備した物をつけた状態でスリングを体につけると、装備品にスリングが引っかかったりして思わぬ事故に繋がる恐れがあります。事故らなくても、銃を離すたびにポーチ類にスリングが引っかかってうぜぇってなる人もいるかもです。気をつけましょう。
次は弾倉入れやホルスターです。詳しい話は個別に解説しているので、今回は使用感とかその辺の話を。
弾倉入れ、マグポーチの方がわかりやすいでしょうか。ポーチやホルスターは材質によって使用感は大きく違ってきます。よく見るのは革に、ナイロン含め布で出来たものと、樹脂ですね。樹脂製のものは固いゆえに対応した銃や弾倉以外は基本入りませんが、激しく動いたからといって布製のように潰れたりとなにかの拍子に形状変化することがないので、いつでも素早く銃や弾倉を抜き差しできる利点があります。
が、固いので姿勢に合わせて折り曲がってくれたりせず、ベルトに樹脂ホルスターやマグポーチを装着して、上半身薄着でベストを着けずに動き回っていると、しゃがんだり伏せた時に思いっきり身体に刺さったりします。マグポーチは予備の弾倉が入ったままだと、設置箇所によっては弾倉の角とかが腹のあたりにがっつり来ます。普通に痛いです。なるべく脇腹やお尻の方に配置するといいかもしれません。ベストとかも、防弾プレートの無いものは硬めの装備を付けていると伏せた時に胸とか痛いかもですね。
布製のものは上記の欠点は――無いとは言い切れませんが、布ですし当たってもそこまで痛くはないでしょう。ですが布製なので柔らかく、ホルスターとかは抜いた後に動いたせいで挿入部が閉じたり潰れたりして、銃の抜き差しがスムーズに行えない場合もあります。きちんとしてる物は潰れないように固かったりそうならない作りになってたりするので、この辺りはメーカーや商品次第ですね。私が使ってるレッグホルスターは、入れそこなってトリガーガードとかが縁に当たると入り口が潰れて指で広げてやらんと入らないので、ちょっと手間。
あとは、布製は繊維とかに銃の尖った部分――主にサイトなどが引っかかりやすいので、樹脂や布に比べると抜き差しのしやすさでは劣るかなと。銃や弾倉の着脱に速度や正確性を求めるなら、樹脂製がいいと思います。
革は経年劣化でボロボロになる可能性があるのと、水や泥に他の材質と比べると弱い点がありますが、見た目の高級感といいますか、ロマンがあっていいですよね。でも安いのでも高めで、ちょっと手を出しにくい品でもあります。
マグポーチは材質以外にも弾倉の固定方法に種類があるのですが、それについても少々。
樹脂製のものは大半が蓋となる部分がなく、樹脂の入れ物をゴムや紐で括って弾倉を入れ物で挟むようにして固定する方式が一般的で、どちらかと言えば素早く抜くことに特化した物です。布と違って樹脂は潰れたりしないので、入れ直すのも容易ですね。ただ、逆さまにした程度では弾倉が落ちることはありませんが、蓋もなく弾倉も半分程度露出している物も多く、落とさず傷つけないよう安全に持ち運ぶという点ではちょっと頼りないです。おまけに、配置の仕方によっては屈んだ時とかに刺さる。
対して布製マグポーチですが、最近では樹脂パーツが組み込まれ、挿入部が潰れず樹脂製と同じ感覚で抜き差しできるものもあったりしますね。また蓋はなくとも、伸縮するゴム紐で弾倉底部を押さえ込むことで脱落を防止する機能がついているのもあります。このタイプは弾倉抜くのにゴム紐をずらさないといけないので、ちょっと素早い操作はしにくいですね。樹脂製と同じで蓋が無い分、開口部が多く弾倉が露出してしまいますし。
かといって、蓋のあるタイプは大抵マジックテープで固定するので、これはこれで問題です。弾倉は脱落しないかもしれませんが、何しろマジックテープなので取る時に音が出る。勝手に開いたりしないよう、マグポーチのマジクッテープは結構強力で設置された面積も広くわりとベリベリいっちゃいます。潜入中に、敵の集団を前に新しい弾倉に入れ替えよう、なんてやろうものなら即ベリベリ鳴らしちゃって敵の頭の上に赤い!が付いてしまいます。
チェストリグやプレートキャリア、タクティカルベスト(以下全部ひっくるめてベストと呼称)とかは種類によって様々なので、一概にこれがこうとかは言えないのですが、自分の体型に合ったものを選ばないと動くたびにずれたりして使いづらいかもですね。リュックのごとく歩くたびポンポン跳ねるベストは使いづらい。
あとこれは個人差あるかもしれませんが、ベスト着ると肩紐部分が邪魔で、銃をうまく構えられなかったりとか。肩紐分の厚みが増すので、普段肩付けしてる位置なのになんか違和感があるとか、樹脂ストックが滑りやすいとか。これのせいで私も銃弄る時あんまりベスト着ないんですが、ベスト着用時とそうでない時でかなり構えた時の感覚は変わります。気になる方は、リュックサックや……肩掛けカバンでもいいかもしれませんが、肩紐のある身近なものを着用した状態でライフルのトイガンを構えてみると何となく分かるかもしれませんね。トイガン持ってない方はそうですね、傘とか?古より傘は剣や鉄砲に見立てて遊ぶものだと言われておりますので。
ベストは実際に軍人さんが使っていたりするものであったり、それを模したものなら、銃の反動による衝撃から身体を保護するために肩紐の部分が分厚くなっていたり、色々装備品付けるための仕掛けが施されていたりしてかなりゴツく厚く、登山用リュックみたいになってる物もあります。そういうものはストックを固定する時に滑りやすく、でこぼこしてて安定して構えにくいなどありますので、ご注意を。樹脂製のストックとかは特にね。
防弾プレートを中に仕込めるものは、防弾プレートが邪魔で身体を思うように動かせないなんてこともあるようです。私はその手の装備持ってないのでちょっと使用感的な話は出来ないのですが、体の正面に大きく厚い板が入ってるのですから、屈んだり腕を動かしたりする時に邪魔そうですよね。なので、動きを阻害しないよう形状に工夫がされた防弾プレートなどもあるようですね。
ストックの話題が出たので、装備品とは話が逸れますが数点。ベストを着込むとその分、体型が変わります。すると、たとえば伸縮式のストックならベスト着てない時の固定位置に調整していると、肩周りの厚みが増した分銃が遠くなり、腕を伸ばさないといけなくて使いづらいなんてことも。固定ストックの物はそもそも構えづらくなった、なんてことにもなるかもしれません。ベストの選択はしっかりと、ですね。
ストック本体の話になりますが、肩に当てる部分がゴム製のものとかは構えようとするとわりと服に引っかかって巻き込むんですよね。肩につけてさえしまえばゴムは、ズレにくくて実銃なら反動も緩和してくれるので良いのですが、いざ構えようとした時に下げていた銃を肩まで持ってくる途中で服が引っかかって捲られお腹チラした上に布がストックに絡んでちゃんと構えられない、みたいな。ゴムと言っても質感様々なので一概に全部そうだとは言えませんが。
素早く構えないといけないシチュで、ちょっと不利なのかなと思ったりです。気をつければいいだけですし、ベスト着込んでいれば引っかかったとしても服を巻き込んで構えられないってのは避けられるかもしれませんが。
こんな感じで、実際に使ってみて分かる不便さとかは物である限りつきものです。それと知って描写に気をつけるもよし、あえてネタにして敵の前でマジックテープベリベリしてもよしですよ。
より詳しく知りたい方は、実際に手に取ってみるのが一番です。最初に書きましたが個人で意見の分かれるものですし、そういうものは一人の言葉を信じて学ぶものではありませんから。実際に見て触れて、自分なりの答えを探してみてください。




