表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/17

9話

 カリンとイヨ、ハケようとする

 ユキIN


ユキ   「大変、大変!あ、二人ともいいところに。今、タイヨウが会見を行っているって」

カリン  「お父様が?最近のSNSでの炎上についてかしら」

ユキ   「ちょっと静かに」

SE ラジオ

タイヨウIN

タイヨウ 「今日から世界最大のソーシャルメディアプラットフォーム、RUMORの会長となります。大洋TV社長兼太陽グループ代表取締役、タイヨウです。」

カリン  「まさか」

タイヨウ 「RUMORは長年多くの人に愛されてきたSNSです。しかし、近年は使用者の民度の低下など、多くの問題が増え、業績も落ちていました。私がこの地位にあるのも、若手のころRUMORによって、多くの皆様からフォローをいただいたからであります。そのような、思い出の場所を守りたいと思い。今日に至ります。これから、皆様のSNSライフを守らせてもらう身として、全身全霊を尽くさせていただきます。よろしくお願いします」

 タイヨウOUT

イヨ   「早く、携帯機器の電源を切れ。RUMOR内の位置情報から特定されかねない」

 カリン、イヨ、ユキは形態の電源を切る

SE 電源オフ


ユキ   「これは……ブラックアウト。いわゆる、報道規制ってやつが始まるのですね」

カリン  「くそが!炎上を抑えるために、こんな強硬手段に出るとはな。うううあああ、なんで私は気づかなかった」

イヨ   「落ち着け、こんな時に焦っても仕方ない」

ユキ   「そういう、イヨさんが一番震えていますけど」

イヨ   「お前はなんでそんなに落ち着いていられるんだ」

ユキ   「んー?何でって言われても分からないですけど。ワクワクしませんか?」

カリン  「2日後には父様の悪事を書き連ねた雑誌が世に出るんだ。それと同時にSNSを稼働させ、私が街中に繰り出して、町中をデモ隊に巻き込んで、社長の座を引きずり下ろす。その計画がパーになったんだ。ワクワクなんて言ってられるか」

ユキ   「私はそうは思いませんけどね。ほら、ピンチはチャンスともいうじゃないですか。RUMORの買収に、ここ3人だけでも反感が生まれている」

イヨ   「他のRUMORユーザーも反感を抱いているだろうな」

カリン  「つまり、父様は自らの傷口を広げている」

ユキ   「さらなる力を宿した敵の力を使って、打ち負かす。ワクワクするでしょう」

カリン  「急いで計画を練り直すぞ」


 カリン・ユキ・イヨOUT

 照明変化

 タイヨウIN


タイヨウ懐から写真を取り出し、手を合わせる

タイヨウ 「お前が死んでから、もう20年か。随分と時間がたってしまった。天国では楽しくやっているかい?悪いけど、俺は天国に行けなさそうだ」

 タイヨウは立ち上がり、人に聞かせるように語りだす。

タイヨウ 「俺が親から大洋TVを継いですぐの事だった。妻が友人と食べに行くと言って、帰ってきたのは死んだという知らせだった。優秀な取材班のお陰で、犯人はすぐにわかった。前総理の息子、今のこの国の長が酒を飲んで車を運転。赤信号の交差点に突っ込み、妻をひき殺した。勿論、すぐに放送し世間に広げ、断罪しようとした。しかし、私が犯人だと名乗る別人が現れたことで、真犯人は捕まらずじまいのまま、捜査は打ち切られた。だが、今は違う。俺は力を手に入れた。金を権力を、発言権を。ああ、俺の愛しき妻、ヒナタ。もうすぐ復讐を果たせるぞ」


 タイヨウOUT


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ