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14話


照明変化

タイヨウ 「カリンは優秀な護衛だった。周囲からは恐れられ、ヒガサと呼ばれるようになった」

カリン  「今日もゴミが多くて嫌になりますわね」

タイヨウ 「全くだ……なあ、カリン。一週間後、仕事についてきてくれるか?」

カリン  「いいんですか?」

タイヨウ 「ああ、お前にしか出来ないことだ」


 イトカワIN

イトカワ 「そんな、買収だなんて。私が会社を他の誰かに渡すわけないじゃないか」

タイヨウ 「もちろん、金なら出す。それでも足りないというなら、これまで通りの給料を払い続けよう」

イトカワ 「金でどうとでもなると思うなよ」

タイヨウ 「ふむ、では何が欲しい。私の会社での地位か?」

イトカワ 「私には社長としてのプライドと誇りがある。貴様には無いのか!」

タイヨウ 「ははは。面白い冗談をおっしゃられる。そんなもので飯は食えませんよ」

イトカワ 「タイヨウ!」

タイヨウが合図し、カリンが小刀を突き立てる

タイヨウ 「どうしても納得できないというなら、命の保証ではどうでしょうか?」

イトカワ 「私、一人の命くらい」

タイヨウ 「そういえば、長男が幼稚園に行かれるようになったそうですね。おまけに、奥さんのお腹の中には次の子も居られるようで、いやー、まさに絵にかいたような幸せ家族」

イトカワ 「お前、私の家族に何をした」

タイヨウ 「アナタが買収に応じてくれれば、何も」

イトカワ 「キサマ……分かった。応じよう」

 イトカワOUT

カリン  「ねえ、お父様。私、役に立てた?」

タイヨウ 「ああ、とっても役に立っていたぞ」

タイヨウ 「カリンを扱えている。そう思っていた。だけど、それは間違いだったんだ」

 SEナイフで切る音 うめき声

カリン  「お掃除はやはり楽しい。お掃除だけは、お父様が私を見てくれる。テストで満点を取っても、大会で満点をとっても、仕事ばかり見て、私を見てくれなかったお父様が!」

タイヨウ 「カ…リン?」

カリン  「あら、お父様。見てください、このきれいな街を」

タイヨウ 「狂ってる」

カリン  「娘に対して狂ってるだなんて、お父様の目が汚れてしまったのかしら?」


 照明変化


タイヨウ 「恐ろしくなった私は、娘を地下室に閉じ込めることにした」

タイヨウ 「なあ、カリン。最近、仕事をよく手伝ってくれているから、もっと大きい部屋に移動しないか?」

カリン  「えー、この部屋気に入ってましたのに」

タイヨウ 「でも、この部屋だと運動をしたりとかは出来ないだろ。これからの部屋だったら、いくらでも好きなだけ体を動かせるぞ」

カリン 「まあ、それは素敵」

 カリンとタイヨウ少し移動

 照明変化

カリン  「地下なのね」

タイヨウ 「ああ、その方が他の部屋に響かないからな」

カリン  「確かに。そして頑丈な扉」

タイヨウ 「かっこいいだろ」

カリンだけが前に進む

 タイヨウが扉を閉める

 SE重い金属の扉

カリン  「お父様?お父様!助けて、出して!」

タイヨウ 「これでいい。これでいいんだ」

 SEガチャガチャ

タイヨウ 「まさか、鍵をこじ開けようとしているのか。このまま放っておいても餓死するだろうが、その前に出られたら、どうなるか。殺さねば、それが私のせめてもの責任だ」


 照明変化


 ファジーは日記を閉じる

 SE 本を閉じる音


ファジー 「カリンがタイヨウの護衛として有名なヒガサで、殺人狂だったなんて。まさか、今ツキ達が調査している事件!」

 ファジーはカフェカウンターから、イヨのファイルを取り出す

ファジー 「やっぱり、無差別殺人事件が止んだころとタイヨウがカリンを閉じ込めた時期が被ってる。そして、カリンが来てから、また事件が始まった」

 ファジーはファイルから一枚の記事を取り出す

ファジー 「くっそ。どうしたらいいんだ」


ファジーOUT


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