表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浄華の聖女に癒やしのモフモフを〜皇子への愛は全くないですわ〜  作者: 白雲八鈴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/58

第52話 面会を望む者

「浄華の聖女様の姿を見たか?」

「襲われたそうじゃない?」

「おいたわしい」

「あのような怪我をしても奇跡の力を使ってくださるとは……」

「まさに聖女様」


「とういうのが、この三日間の浄華の聖女様の噂だね」


 どうでもいい噂を教えてくれるべルルーシュ。


 今日は通常の聖華会の最終日。

 しかし! 私は聖女の力を求める人がいる以上、ここで浄華を続けるのです。


 因みにエリザベートは、一日目で仕事は終え、待機状態です。しかし暇を持て余したエリザベートは、休憩中の私の部屋に突撃してくるのです。


「人々から同情を得ようなど、おこがましいとは思いませんこと?」


 はい。このようにです。


「エリザベート。オリヴィアは襲われたんだから、そんなことは言っては駄目だよ。私がついていれば良かったのに」


 ロベルト様つきでです。

 たぶん、その最新兵器というのは遠距離攻撃なので、避けるのは難しいかと思うのです。特に私だと無理です。


 しかし、何故この二人はおかしいと思わないのでしょう。浄化の聖女が襲われたという時間は、私がお二人に挨拶をする前だったというのに。


 だいたい護衛まで引き連れて入ってくるから、いくらそれなりに広い部屋でも、人口密度が高いです。


「そもそも、このような質素な食事ではなく、栄養がある食事を取りなさい!」


 そして昼食を一緒にとるというものだから、エリザベート用の豪勢な食事と並べられる、私の希望で作られたいつも通りの教会の食事。


 ええ、豪勢な食事は見た目だけで胸がいっぱいです。


「聖女とは見た目も大事なのです」

「ベールで顔を隠しているけどね」

「貧素な身体では、聖女の役目など担えないですわよ!」

「デブも困るんだよね」

「っ〜! うるさいですわよ! 叔父様の侍従が、出しゃばるなんて無礼ですわよ!」

「だって、ただでさえ狭いのにユニコーンまで連れてくるなんて、困ったものだと思ってね」

「おだまりなさい!」


 はい。エリザベートは何故か、毎回角が生えた白い馬を連れて入ってくるのです。それも、人がたくさんいるからか機嫌が悪そうな馬です。


 触ってモフモフしたいですが、機嫌の悪いモフモフに近づくと、痛い目に遭うのは経験上知っているので、大人しく眺めているだけにとどめます。


 というか、毎回エリザベートはグチグチと言いに来ているだけなのですが、相当暇なのでしょうね。


 町を散策してみればと一度言ったことはありましたが、田舎では行くところなど無いと怒られてしまいました。


『なんだ。前から思っていたが、エリザベートはオリヴィアに構って欲しいだけじゃないのか?』


 私の足元からとても勘違いした言葉をいうモフモフがいます。何が構ってほしいのですか。

 グチグチと文句を言いたいだけでしょう。



 そのとき、突然扉をノックする音が室内に響いてきました。それに対応する扉の近くにいる護衛。

 普通なら訪問者はお断りの時間帯です。そんな時間にくる訪問者に室内に緊張が走りました。


 ええ、聖女の力は心身に影響を受けてしまうので、休憩はきっちりと取ることになっているのです。


「浄華の聖女様。リオネーゼ伯爵が挨拶をしたいと面会の許可を求めらています」

「え? お兄様が?」


 私はそのことに若干戸惑いを覚えます。

 爵位は昨年父から兄に受け継がれました。


 父からは爵位は兄に譲ったと報告はありましたが、兄からは何も報告はありませんでした。


 なぜなら、兄は私のことをよく思ってないところがあるからです。

 そう、全ては私が浄華の聖女になってしまったために、両親と共に王都で暮らし始めたからです。


 最初は兄も王都で暮らそうという話でしたが、兄は拒絶し、兄のみが領地で暮らし、私と両親が王都で暮らし始めたのです。


 今思い返せば、反抗期だったのでしょう。


 それからというもの、兄との仲は疎遠になってしまったのです。


 その兄が私に面会? 父と母になにかあったのでしょうか?


「そんなもの今は忙しいと断りなさい。聖華会で、わざわざ来るものではないでしょう」


 エリザベートの言うこともわかります。聖華会は国をあげての行事なので、そこに私情などいれてはいけません。

 そんなところを第三者がみれば、血縁者だから優遇しているのかと思われることでしょう。


 しかし、私が大怪我を負ったことが耳に入って、母と父が心配しているので兄が様子を見に来たのかもしれません。


 ですが、それにしては行動が早いですわね。


 皆が私の意見を待つように視線を向けられています。


「そうですね。わざわざこちらまで来ていただいたのですから、挨拶だけでもしましょう」


 べルルーシュが私に行くように示唆したので、これは罠と思っていいかもしれません。

 そうですわよね。あの兄が、私に面会など絶対にないと思っていますもの。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ