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第4話 新たなる標的【ターゲット】

何時まで経っても現れない白馬に乗った王子様…。そんな世界に飽きた。何も変わらない退屈なこの世界に飽きた。そう思っていた主人公雷葉 聖〔らいは ひじり〕に突如として起きた変化。それは、彼女が願った新たなる人生の幕開けだった。

謎の生物からの奇襲とその仲間たちとの戦闘に終止符(ピリオド)を打ってから・・・


僕、聖は転送先のこの世界を歩き回っていたのだが...


「どういうこと?」


聖は、不意に疑問を口に出していた。


それはもう目を疑いざるをえなかった。


そう聖の目の前に広がっている光景が...


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


そこで、疑問に思った聖はシャルに聞いてみることに…。


「シャル?僕の声が聞こえる?」


「ええ。聞こえるわよ。どうしたの聖?」


「目の前に突如として廃墟?みたいなところが現れたんだけど…。」


「その廃墟ね。確か魔物が住み着いていたはずよ。でも、無理して戦わない方がいいわ聖。相当な魔力を持っているから…戦うのなら気を付けてね。」


廃れた街にはシャルが言うように、相当な魔力を持った強力な魔物が住み着いているという情報を聞き出せたが...


聖は迷っている。


シャルの言うように無理して戦わないという手を取るか、自身の強さがいかほどのモノなのか確かめる為に戦うという二択で頭を悩ませていた。


そんな時だった…。


廃れた街の方から物凄い眼光と威圧感が漂ってきたのだ。


それには、聖も思わず...


()()()()()…。」


そう呟いていた。


だが、もう後戻りはできないと思った聖は...


その魔物が住む街へと一歩一歩と歩みを進めていった。


一方その頃…。


シャルの居る世界の方では、とある事象が起きていた。


それは僕、聖が転送装置で異世界に飛ばされた直後に起きた。


「聖…。無事に到着したかな?無理しなきゃいいけど。あの娘、ほんと私の為だったらなんだってするような性格だから余計にね。」


そう言ってシャルは、聖の写真が入ったロケットを見ながら写真に写る聖に話しかけていた。


その時遠くから執事さんのお嬢様~と言う声が聞こえてきたことに気が付いたシャルは執事さんに手を振り反応した。


「お嬢様。大変です。この街から南に行ったところにある人里離れた街に謎の生命体が出現したと通達文が届きました。」


「謎の生命体ですって?でもどうしよう…。聖は、自身の能力を開花させる為に先程転送装置を使って異世界に行ったばかりなのに...」


シャルは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()でもある為国民の安全第一に考えていた。


謎の生命体との戦いをしなければいけないという重大事案に頭を悩ませていた。


シャルが指揮を執る軍隊は、ネオフェイ家が管轄するエリアで起きた争いや謎のモノによる侵略を鎮静化させるのを任務としていて


更にシャルの住む世界の軍隊の中でも三本の指に数えられる程の実力と実績がある名の知れた軍隊だ。


そこでシャルは、今までの経験則を元に最善かつ迅速な対応を即座に導き出し執事さんに伝え、そこから軍隊へ指令を流すことにした。


「標的の様子を伺いながら、周りの街や村等々に被害が出ないように相手をしてなおかつ他の軍隊にも協力を要請して安全第一で任務に当たれ!と伝えて頂戴。」


「承知致しました。お嬢様。では、わたくしは直ちに軍に要請して参ります。」


「よろしく頼む。孔明。」


シャルの居る世界がそんな状況になっているとはつゆ知らず...


聖は廃れた街へと歩みを進めて遂に、街の入り口付近まで来た時の事だった。


‘‘ドーン‘‘と爆発音が街の中心部から聞こえたのを確認した聖は、足早に街に入り街の中心部へと向かった。


「嘘…。これって…。」


聖は思わず言葉を詰まらせた。


それもそのはず、目の前に居たのは...


シャルと全く同じ見た目をした人物で手には剣が握られていたのだ。


その人物は、聖を見るなりにこっと笑い鋭い眼光で聖の脳裏に焼き付くほどの印象を与えてきた。


「...待っていたわ。貴女が来るのをずっとね。」


「シャル…。いや違うあなたは一体何者?」


「私は、シャルでありシャルではない。」


‘‘シャルでありシャルではない‘‘という言葉に驚いているといきなり聖に斬りかかってくるが…。


聖は間一髪のところでよけて態勢を整えようとするが…


「逃がさない。もう私から離さない!!!」


そう言いながら再び斬りかかろうとしてきたのを上手くかわしながら聖は問いかけた。


「あなたは何が目的?シャルと同じ見た目をしてい理由は?」


聖が、彼女にそう問いかけると振りかざそうしていた剣をおろして答え始める。


「私はあの娘の複製(クローン)よ。そして、貴女は私に攻撃をすることができない。」


「どういうこと?攻撃をすることができないとは…。」


聖が、‘‘攻撃をすることができないとは‘‘と口に出した瞬間、再び彼女は狂気じみた笑顔で聖に斬りかかるが...


その行動に遂に反撃に出ることにした聖は一発反撃をしたのだが…。


彼女はダメージを喰らっているのにも関わらず笑顔でこちらを見ている。


その状況にどういうこと?と思っているとシャルから通話がかかってきた。


「聖…。私の右腕に攻撃した?」


シャルからの驚きの一言に聖は、戸惑った。


「いや。攻撃をしたのは、僕の目の前に居るシャルと同じ見た目をしたモノに対してだよ。まさか...シャルがダメージを負うなんてありえないよ。」


そんな会話を耳にした複製(クローン)シャルはくすくすと笑いながら聖の方を見て…。


()()()()()()()()()()。私に攻撃して私が受けたダメージはあの娘にいく。オリジナルが消えれば私も消える。だから、貴女はこれ以上私に攻撃をすることができない。」


そんな状況に息が詰まりそうになり半分可笑しくなりそうになっていた聖。


だが、そんな状況になっても通話越しに居るシャルは冷静であった。


「聖...私は大丈夫よ。全力で倒しなさい。私には、とっておきがあるのだから。遠慮しないで。」


そう言うと通話が切れた。


それを皮切りに複製が聖に向かって精神攻撃を続けてくるが...


聖はそれに全く屈することなく複製(クローン)の居る方へと歩み寄っていった。


果たして僕、聖はこの状況をどう打破することができるのであろうか・・・。


そしてシャルのとっておきとは...


聖〔ひじり〕は、シャルスタ王女の秘書を務めるのと同時に彼女の警護もすることになるのだが、聖とシャルスタ王女に降りかかる数々の試練を乗り越えて行けるのであろうか…。

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