妻が邪魔になった夫。
私の上に馬乗りになった夫が、私の首に手を掛けて力を加えていた。
私は夫に笑顔を向け「じゃま、になった?」と聞いた。
夫は興奮しているのか手の力は緩むことなく「ああ」と言った。
「出て、いけって、言った、ら、それで・・・終わること、なのに、馬鹿だね・・・私が死んだら、人殺しで捕まるか、いっ、しょう・・おび、えるこ、と、になるじゃないか・・・」
夫の手の力は緩み「出ていけ」と言った。
私は激しく咳き込みながら、そのままの姿で、家から出た。
ふらふらとふらつきながら私は、兵士の詰め所へと向かった。
「夫に、首を絞められて殺されかけました」と伝えた。
私の首には首を絞められたうっ血した指の跡が付いていて、兵士たちはバタバタと私の家へと向かった。
兵士たちは私の家に踏み込み、夫を捕らえた。
私は夫が居なくなった家で一人、のんびりといつもより美味しく感じるいつものお茶を飲んだ。