表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/10

第1話 フォディン 

不定期更新になります。

よろしくお願いします。


ある日、オンライン対戦FPSゲーム「FPS」の生配信中、突然PC画面から強烈な光がほとばしった。光が収まると、登録者100万人以上を抱えるカリスマ、ストリーマー「フォディン」の目の前にVRゲームをやっているかの様な視界が広がった。ただ、それは圧倒的にリアルで、まるで自分自身がゲームの世界に入り込んだかのような感覚だった。


(異世界にインストールされました)突如、頭の中に音声が流れた。


「なんだ、いったい」


(おはようございます、私は異次元宇宙の上位存在によりあなたを補助するために作られた依存型戦闘支援システムです、あなたの頭の中に現在宿っています)


(操作説明を行いますか?)


「ああっ!?」反射的にフォディンは叫んでいた。


(操作説明を行います)


フォディンは、ありえない状況に戸惑いながらも、誰何の声を上げた。


「いったい誰だ!、出てこい!」あまりの状況に、混乱していた。


「ちっ、なんだってんだ…」


(あなたに与えられたスキルと目的の説明に移ります、ユニークスキル「配信」このスキルは基本的に常時発動型のパッシブスキルであり、元の現実世界とネットワークが繋がっています。異世界生活を配信し、その視聴者のコメント数や視聴者数、高評価によってHポイントが溜まります。そして、そのHポイントをコストとして武装を召喚することができます、召喚時は頭で考えてもらえれば私が対応します。召喚できる武装は、これまであなたがゲームで使用したことのある武装となり、今現在、この会話もすべて配信されています。

 

ユニークスキル「インベントリスロット」召喚された武装以外を回収し異次元ボックスにしまうことができます、容量無限、時間停止効果あり、個別に時間の進み方を調整する機能もあり、調整する場合は言ってもらえれば私が対応します。

 

ユニークスキル「コメント参照」コメントをホログラムで目の前などに表示することができ、視聴者の反応が確認できます。


ユニークスキル「翻訳」異世界のすべての言語に対応翻訳できます。

 

そして重要なポイントですが、破ってはならない絶対的なルールが存在します。それは配信のマナー違反や基本的なルールを守るというものです。もしルールに抵触し一定のラインを超えた場合、永久的にBANされてしまい、即座に退場となってしまいます。


もし配信をON・OFFしたくなったら頭の中で考えてもらえれば良いです、私が対応します。ただ、配信をOFFにした時点で召喚物は消滅する為、睡眠時以外は、常時ONにしておくことをお勧めします、睡眠配信をしたければ別ですが、需要があるかは判断できません。そして目的ですが好きに生きてください、もし元の世界に戻りたくなったら言ってもらえれば戻れます。又、痛みはありますが血などは流れず身体の欠損などもありません、もし死んでも元の世界へ戻るだけです)


「これは…本当に現実なのか?」


フォディンは、目の前の景色に驚きを隠せませんでした。しかし見たこともない風景が広がり、信じるしかなかった。


「…都合の良すぎる条件だな、何か裏があるんじゃないのか?」眉をひそめ、フォディンは言った。


(私は、異次元宇宙の上位存在からマスターの補助をするよう指示されているだけです。是非についてはわかりません)


(マスター登録を行いますお名前をどうぞ)



(それと、敵に捕捉されました、攻撃が来ます)


そして突如、フォディンの目の前には、強大な牙とそれに比例した巨体を持つ猪のようなモンスターが突進してきた。


「くっ、おい!なんでもいいから武器を出してくれ!」モンスターの攻撃をかいくぐり、フォディンは、叫んだ。


マスター登録を行わないと、召喚できません、お名前をどうぞ)


「フォディンだ!」


(了解しました。今までのやり取りで増えていたHポイントを使用し武装を召喚します)そしてフォディンの手の中に出現した武器は馴染みのあるアサルトライフル「ICR-1」だった。


「よし!、これなら!」


後ろには、反転して再度突っ込んできているモンスターがいた。


フォディンは、アサルトライフルを構え、反動を抑えながら30発分の弾丸を連射していく。


そしてちょうどマガジンが空になったタイミングでモンスターの巨体が倒れこみ、その瞬間ポンとアイテムボックスがドロップした。


(マスターレベルが上昇しました、現在3レベル 能力が強化されます)


「…ちっ…マスターなんてがらじゃねえ、フォディンと呼べ」フォディンは吐き捨てるように言った。


「それと、お前の名前はなんだ答えろ」肩をすくめ、フォディンは言った。


(私に名前はありません、あなたを補助するために作られた依存型戦闘支援システムです、私への指示は声を出さずに考えるだけで可能です、名前がなくとも問題ありません)


「俺が、不便なんだよ…そうだなお前の名前はアイラだ」


(了解しました、今から私依存型戦闘支援システムはアイラと呼称します)


「はあ~い、ダーリンあなた。なんで明後日の方向に話しかけてるの~こっち向いて?マイ、スウィートハート!?」と、革製の防具を身にまとったスキンヘッドの大男が太い首をかしげて、不信そうに尋ねてきた。


 フォディンは驚き振り返り、大男のオネエ口調に後ずさった「おわっ、……ちょっと田舎から出稼ぎに来てね。なんだあんたは?」フォディンは薄く笑いながら言った。


「出稼ぎ~?一番近くの町まで馬車で3日はかかるんだけどな~、でも~あんたイケメンね~ミステリアス~」大男は明らかな噓に、ほほを赤く染めて近寄りつつ言ってきた。


フォディンはさらに、大男のオネエ口調に後ずさった。


「…まあいいわ~私は~、ファルコンっていうの~、そこの城壁に囲まれた迷宮都市の冒険者ギルドのハンターよ~、門番が近くで戦闘音のようなものがするっていったから様子を見に来ただーけよ」


「そうか、そりゃご苦労さん、俺の名前はフォディンだ」フォディンは皮肉気に、笑って言った。


「ふうぅーイ・ケ・メ・ン、かっこいいわー、ドロップしたボックスを開けたらどう~?」ファルコンは、フォディンにさらに近寄りつつ、少し離れたところにあるボックスを指さしながらいった。


「ああ、そうだな」フォディンは足早にボックスに近づき。(おいアイラ回収はどうしたらいいんだ?)


(アイテムに手を触れて、回収と考えてください、出すときは対象のアイテムをイメージしてください、リスト化して表示することもできます)


ドロップした、アイテムはファングボアの革、ファングボアの牙、ファングボアの肉だった、フォディンは順番に手で触れて回収していった。(回収したときにアイテム名も表示されるのか…便利だな)


「わ~、ダーリンアイテムボックスのスキルを持ってるのね~?」フォディンがたまに考え込んで黙ることに疑問を覚えながらも素早く近寄りつつ尋ねた。


「…ああ、そんなところだ」アイテムボックスが何か、わからなかったがフォディンは適当に言葉を返し、ファルコンから距離をとった。


「ねえ、ダーリン~それじぁ、これからどうするの~?」ファルコンは、回り込んだ。


「生活する必要があるからな、適当な仕事を見つけなきゃならない、紹介してくれないか?ファルコン」フォディンは、スライドステップで距離を取った。


「そうね~、腕に自信があるなら、冒険者ギルドに登録してダンジョンに潜るのが手っ取り早いわ~」

ファルコンは、なかなかやるわね、そのほうが燃えるわ~って顔で、フォディンに向かいにじり寄った。


そして、ファルコンは首を傾げながら、腕を組んで考え込んだ後、目を細めて相手を見つめた。


「それで、迷宮都市に来た本当の目的はなに~?」ファルコンは、フォディンに尋ねた。


「どうせ言っても信じねえよ、結果がかわらない、だから言わなくていいだろう?」


フォディンは、肩をすくめながら軽く笑みを浮かべ言った。


「…そーねー、それじゃあさっさと行くわね、ついてきてフォディン。」


フォディンは迷宮都市の門の前まで来ていたが、お金がなく通行料を払うことができず、立ち往生していた。



ありがとうございました。


カクヨム(別作品)

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330657459934974


ツイッチ

https://m.twitch.tv/rx104f/home

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ