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心理学 《Psychology》

作者: セロリア

ミスシャーロックを見ました。


犯罪誘導理論。


面白い。


虐殺器官、ジョン・ポール。


人間の身体は何から何まで機械並みに出来ているのに。


精神、心は仕組みが無いなんてー・・。


あり得ない。


・・。


面白い。


非常に興味深い。


私もこれを読んだあなたを犯罪に導く事が出来るだろうか。


試したい。


しかし、約束してくれ。


この物語を最後まで読むと。


読んだ後、羊を5つ数えると。


あなたは羊を数えたら、この話の影響は受けない。


羊を数えると、約束してくれたらー。


さあ。


始めよう。














この世界には2つの側面がある。


富と貧困。


むき出しの笑顔と、歯ぎしりの悲しみ。


勝ち組と負け組み。


太陽と月。


陰と陽。


男と女。


これらは皆が分けたがる性質を持つ。


その性質とは、『優越感』 である。


優越感。


優越感を皆味わいたい。


富は何故分けられない?


男と女は何故解り合えない?


いじめは何故発生する?


何故羨む?


何故妬む?


何故欲しがる?


何故王様になりたい?


答えは全て『優越感』に行き着く。


他者より優れているという圧倒的生物的特別感。


では何故我々は優越感を追い求めてしまうのか?


答えが知りたいか?


私は話が早い。


良いだろう。


教えよう。


答えは、洗脳だ。


考えてみたまえ。


小さな頃から、正義が悪を倒すアニメや、ヒーローモノを誰もが必ず見る事になる。


どこの国でもそれは変わらない。


それらみたいなのに触れない幼少期が無い人は居ないだろう。


幼いながらに考える。


そうか。


皆の敵は敵なんだ、だから、数人対一人で殺しても何一つ恥ずかしい事なんてないんだ、人間社会のゴミは殺したら正義なんだ、何したって良いんだ、正義なら、何をしたってー。


そしてその基準の思考の上に、大人になるにつれ、新たに上書きされていく情報達。


警察があるんだ、犯罪は犯罪なんだ、悪を凝らしめたら自分も悪になってしまうんだと、基準の上に乗って行く。


何が問題なのか?って?


問題大アリなんだ。


では、警察が居ない状況なら?と話は変わる事になる。


さあ。


問題大アリだと気づく筈だ。


そう。


警察が居ないなら、代わりの正義執行人が必要だ!それは誰だ?

勿論それは、自分しか居ない。よし、警察の代わりに、自分が殺そう、罰を与えよう、仕方ないんだ、これは正義なんだから、仕方ないんだ、これは使命なのだから、仕方ないんだ、神様の命令なのだから、仕方ないんだ、やりたくて殺ってる訳じゃないんだ、仕方ないんだ、言うことを聞いてくれないから、仕方ないんだ、秩序の為なんだ、仕方ないんだ、だって、警察が居ないんだから。


・・。


そう。


我々に施された洗脳とは、警察や、軍隊、法律に従わせる為の洗脳なのだ。


正義が絶対だと、小さな頃から洗脳し、成長したら、警察や、軍隊を知る事になり、それらが、実質の正義代行者達だと知る。


その瞬間、やはり正義はあるのだとはっきり植え付けられ、この人達は正義の為に何でもやって良いんだと知ることになる。


そして、戦争を知り、その考えは確信へ変わる。


やはり、最終的な正義執行とは、殺しなのだと。


そして世の中の大まかな正義執行の中身を知った子供達は、次に程度を勉強する事になる。


どの程度の罪なら、どの程度痛めつければ妥当なのか?


研究するようになる。


その無意識の行動こそ、いじめなのだ。


いじめを行った人間達はある意味で正義執行人のつもりなのだ。


皆から浮いている存在を罰している。


自分は警察だ。


自分は偉い。


秩序を守ってやっている。


うーん、気持ちいい。


この優越感!たまらん!


皆笑っている。


やっぱり正しいんだ!喜んでくれている、やっぱり正しいんだ!


となる。


正義とは。


立ち位置で変わる事を学ばない。


ニュースで流れる殺人犯が壮絶な嫌がらせを被害者から受けていた事等、誰も想像しない。


自分の復讐が原因で、ピタゴラスが起き、人類を絶滅から救う事が出来る禿げたおじさんを死なせる事になるなんて想像しない。


正義とは。


立ち位置で変わる。


いじめをする側。


もはや他人を蹴落とし、笑い者にする事でしか笑いを取れない必死な者と。


かたや。


学校を離れればある程度は自由な弄られ者。


怯えて吠えている弱い犬は。


果たしてどちらか?


どっちが臆病か?


どっちが、悪者か?


どっちが正義か?


その判断の基準は本当の賢者にしか分からない。


思慮深い人間にしか分からない。


かたや、食料が豊富な国と。


かたや、常に食べ物がない国。


食料が豊富な国になりたい、核を開発し、対等に話せる立場になりたい、自分の国を餓えから救いたい。


・・。


立ち位置が変われば。


正義とは?と、常に問われるトップ達。


正義という名の鉄の雨に撃たれ続け、それでも。


そのフィールドから逃げる事は許されない。


果てしなく渇いた戦場の大地。


あなたが?


正義を語る?


その正義の本質を語れるか?


自分の命を賭け、絶対に正しいと胸を張れるか?


もし間違いならば、あなたの世界の『全てを』頂こう。


正しいと胸を張り、言い切ったあなたの元へ、次々に神様は送る。


数々の情報を。


数々の写真を。


数々の映像を。


数々の現場の叫びを。


そしてあなたの『敵』であるその人物、国の、数々の朗らかな笑顔の数々をあなたは見る事になる。




もう、戻れない。


その正義のボタンを押さねばならない。


ボタンを押し続けなくてはならない。


そうしなければ、あなたの世界が壊れてしまうから。


皆の期待に答え続けなければならない。


そうしなければあなたの大切な世界が壊れてしまうから。


正義に怯え、震え。


絶対的な悪とは。


大衆の民意による、正義の声だと言う事にその時気づくだろう。


正義に怯えたまえ。


正義に震えたまえ。


さあ。


それでも。


押さねばならない。


あなたの人格が磨り減り、使い物にならなくなり、仕方ないからと、代わりにあなたの大切な人が代役として祭り上げられ、 あ な た の し て き た 全ての『正義』が全てバレる、その時まで。


そう。


その責任を。


出来る有る限りの命を使って。


『使命』


なのだから。












以下本音。



何か面白い事やりたいな。


でも私かやったら犯罪だし。


牢屋は嫌だな。


よし、何となく生きてる奴らに生きる目的を与えよう。


私の駒として一生を終わらせてあげよう。


正義と使命を語ればだいたいイケル!


世の中から虐げられたと言い聞かせれば、優越感を奪われ続けた彼ら彼女らは飛び付く!


犯罪は自己犠牲!


その自己犠牲度合いが大きいなら大きい程に、優越感は増すだろう。


捧げろ、世の中の正義の為に、使命だ、君は特別だ、これでだいたいイケル!


本当に馬鹿で屑ばかりだなあ。


可哀想に。


そんなに。


そんなに特別になりたいか。


なら、してあげる。


特別にしてあげる。



代わりに。



実験結果を、私に頂戴?



くくく


あーはっはっはっはっはっはっは!!



《END》


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