決められた役職
自分がやっていたMOBAが元なのでだいぶ偏りあります。
どのゲームか分かった人もいるかな?
出てくる単語は参考にしたゲームから極力無理に変えないようにしてます。
僕は、とりあえず考えた。
これって、自分に合ったキャラが割り当てられるってことだよね?
最低限の役職を選ぶ自由しかないってことはね。
それだったら一番自分に合うキャラがいい。
そう考え全てを自動で決めてもらうようにした。
自動という項目を選ぶとなんだか作業が始まった。
「ぐぬぬぬぬ」
頭の中がすこしくらくらする。
「あなたに一番合ったキャラが割り当てられました」
アナウンスが答える。
そして映し出されたキャラクターというと。
武器はどうやら斧と刀、剣、盾、枝、弓、なんでも持っているような見た目だ。
さてスキル確認いくか。
1stスキル【遠距離切り替え】
アクティブ、パッシブ効果を賭け持つ、ハイブリットスキルだ。
どうやらこのキャラは、遠距離と近距離を切り替える技を持っているらしい。
スキルレベルが上がると、近距離時には相手を減速させる効果が上がっていく。
逆に遠距離時には、飛距離が伸びるらしい。
このゲームは開発元が制作したBOTET2を元に作られているため前作と同じスキルレベルの最大は4だ。
MMO経験者が初めてこのゲームに触れば最大レベルの低さに驚くだろう。
だが、MMOと違いMOBAでは、試合ごとにキャラデータはリセットされる。
2ndスキル【熟練の技】
これは、パッシブスキルだ。
通常攻撃のミスが絶対になくなるという技だ。
そしてボーナスダメージがレベルごとに上がっていく。
なかなか悪くないスキルだ。
だが固定値の火力上昇となるといささか序盤しか強くないような?
いや攻撃速度をあげればしっかりキャリーできそうだ。
しかし通常攻撃のミスは大抵のMOBA系ではほとんどない、一部の回避アイテムを手に入れた敵と戦ってからの話だ、もしくは最初からそんな技を持ってるか。
3rdスキル【技見切り】
パッシブスキルだ。
これは、その1ゲーム中に同じ技を受ける度にその技を回避する可能性が生まれるというものだ、といっても全部が回避できるわけではないらしい。
そしてこれは必殺技に影響するらしい。
レベルが上がると見切りやすさの確率が増える。
1回受ければ5%で最大が50%だ。
技を回避すると一段階回避率は下がるのか。
Ultスキル【技真似】
パッシブスキルだ。
任意のタイミングで発動可能といえばアクティブともとれるが、特定の行動に対しての自動発動という位置づけのためパッシブ。
アルティメットスキルはレベル6ごとに1レベルしか取れない。
また最大レベルは3でレベルごとにかなり強力になっていく。
この技は、最後に自分が全部の動作を見ていた敵の技か、最後に技見切りで回避した技を自分の技として使えるというものだ。
つまり、別の技を覚えると前の技は忘れる。
これは強い、強いぞ。
しかし、奪った技は本人が使うより1回使った後の、クールダウン(待ち時間)が長いらしい。
レベルが上がると奪った技をより短いクールダウンで使用できるらしい。
手に入った技はそのとき受けた技の強さそのままなので本人の技の強化とは無関係。
だが、問題点がある、他の奴の技を見切ってしまうと今の技を忘れて即別の技に切り替わるということになる、厄介なものだ。
欲しい技がある場合相手の動作を観察して、使うといった感じか。
もしくは、撃たれた技を回避して撃ち返す。
悪くないな。
「うーんこれは役割見た方が」
僕はふと独り言を言った。
役割
キャリー、サポート、タンカー、エスケープ
うーんまさかのキャリー、サポート両方持ちか。
確かにこのキャラなら育てば遠距離切り替えと、熟練の技もあって火力が出せる。
だからキャリーにもいける。
しかし技真似なら相手の技を奪えば大抵火力は出せる。
それに嫌でも回避してしまう技見切りによって相手の技の集中砲火にも強い。
またそこからの受けた技での反撃もなかなかだろう。
よし何にせよ、まず戦ってみるか。
僕は次に進むボタンを押しゲームの世界へ入った。
「新しいプレイヤーが生まれた!」
そうアナウンスされた。
僕はどうやら色んなプレイヤーが試合をするために集まる広場へとやってきた。
「ケンタロー キャラクター:スキルマスター」
周りがざわついた。
「スキルマスターだって? また犠牲者か」
犠牲者? どういうことだ。
「えーと、初心者なんでいろいろ教えてくれたら」
僕は呟いた。
「おっと、ケンタローか、ややこしいキャラを掴んだな」
ドリューと表示されるプレイヤーがいた。
見た目は、モグラ!?
「おっと、何見てんだ、俺のキャラはモールシェイカー、相手を動けなくしたり結構嫌なキャラなんだぜ」
まさか名前通りだとは。
「さて、一応お前が前やってたMOBAに似てるルールだが、VRだから練習だな、俺が戦闘で手に入れたポイントでゲットした特別練習部屋に招待する。
そう言われて広場のテレポーターからある場所に連れてこられる。
「じゃあ入るぞ」
ドリューは言った。
結構広い土地をゲーム内とはいえ持っているな。
というかこれは1ゲームできるスペースがある。
「まぁこれはVRMMOのシステムをせっかくだからと使ったシステムだな、他にもちょっとした飲食が楽しめる、まぁ本当にお腹一杯にはならないけどな」
ドリューは笑った。
モグラが笑っている姿は滑稽だな。
「さて1対1ゲーム開始」
ドリューがそう言うといきなりドリューはワープした。
僕もどうやら自陣にワープしたようだ。
ショップを見ると結構アイテムがある。
初期金でボロボロの剣とボロボロの盾を買う。
もちろんこれは買うだけで効果があり、持ってるだけで攻撃力があがったりする。
どうやら初心者向けにガイドが出てくるようだ。
「まず最初はアイテムを買いましょう、買い終わったらまっすぐ自陣から離れ川のルーンスポットへ行きましょう」
川のルーンスポット、それは、ゲーム開始時にルーンが現れるものだ。
ルーンは色んな効果があるものがある。
だが最初に現れるのは、キャラが成長しお金が手に入るバウンティルーンだ。
川の右側と左側両方に現れる。
僕がいる側は、赤側、ドリューがいるのが青側だ。
川には森の入口があり、入口にそれぞれのチームの旗が立っている。
自陣の森から川のルーンをせしめる。
体に力が湧いてくる感覚だ。
力と言えばスキルだ、僕は最初に今回は遠距離切り替えを取る。
これによって遠距離で戦えるようになるわけだ。
そしてどうやら1対1では全部で3つの雑魚兵士のクリープの並がある中の真ん中だけのようだ。
遠距離切り替えを取ると、剣と斧で攻撃していたのが、投げナイフに変わる。
僕は真ん中に戻り自分のクリープの横を歩く。
そして一番敵に近い1stタワーまで来ると敵のクリープとぶつかる。
ぐしゃぐしゃとクリープが殴り合う。
さて、クリープのHPが見えるがこいつを殺すラストヒット(最後の一撃)になれば自分にボーナスゴールドが入る。
何体もいるクリープ全部のラストヒットを取るのは難しいが極力取って差をつける。
遠距離だからやりやすいかも。
そう思ったがクリープに斧を投げるとミリ残っていた。
ドリューはこれくらいでいけてたんだが。
HPがまだある敵クリープに斧をなげるとどうやらほんの少ししか聞いてない。
まさかこのキャラすごく攻撃力が弱いんでは!?