1話 神崎さん異世界へ
本編スタート?(・ω・)
みなさんこんにちは、神崎 勇人だ。
いきなりだが 、みなさんは宇宙人に対してどんなイメージを持っているだろうか?
イメージ①『UFOとかに乗ってる!』
うん、まぁこれは正解だ。俺も自分のマシンで地球に来たからな。
600年ほど前に「天からのお恵みじゃ〜( ̄▽ ̄)」とか言われて、人間に壊されたけどな‼︎あれいくらしたと思ってるんだ‼︎
まあ、終わった事を愚痴ってもしょうがないな。
イメージ②『地球侵略とかしたり、地球人を拉致する』
そんなことするか‼︎
常識的に考えて、初対面の人見つけて捕まえるか?
地球侵略も軍隊とかで攻めたら別だが、一人だけはいくらなんでも多勢に無勢だろ・・・
イメージ③『超能力とかで空飛べたり、ワープできたりする』
・・・それなんだよなぁ、今俺が考えてたことは、
結論から言うと、できない。
いや、ワープとかできたら宇宙船でわざわざ来ないし、空飛べたら・・・
空飛べたら・・・
おそらがとべたらなぁ・・・
そーらをじゆうにとーびたーいなー・・・
そんな秘密道具があればなぁ・・・
「こんな状況でもなんとかなるのになぁ・・・」
ヒューーー・・・
神崎 勇人、現在落下中・・・
「さーん、にー、いーちっ・・・」
グシャ・・・
「まあ、死なないんだけどさ・・・」
俺は落下の衝撃で潰れた身体を『再生』しながら呟く。
あまりに突然の出来事に完全におかしなテンションになっていたな。
さっきの続きだが、飛行能力やワープ能力はなくても再生能力はある。
某漫画の魔人さんのように細胞1個からとかは無理だが、頭さえ残っていれば、全身再生は30分くらいで完了する。
「でもさ、やっぱり身体が傷つくのは痛いんだよね・・・わかる?」
グルルルゥゥ・・・
ガァァァ・・・
「やっぱわかんないよねぇ・・・」
俺が落ちたのは地球で言うアフリカのサバンナみたいな平原だ。
落下した衝撃で血が飛び散ったせいか、明らかに肉食ですよ〜みたいなのが寄って来ている。
しかし、見た目が恐竜?のような2足歩行の獣である。
グルルルゥゥ・・・
しかも、ヨダレ垂らしながら完全にこちらを喰う気である。
はーい、ここでもう一つ
イメージ④『ビームとか出したり、不思議なエネルギーとか使える』
そう考えてる人は完全に某人気少年漫画の読みすぎだ。
どっかの戦闘民族みたいに単独で文明を滅ぼしたり、例の宇宙の帝王みたいに星ごと破壊とかできるわけないだろ・・・
「まぁ、こうやって・・・」
フッ・・・
グアッ・・‼︎
ガァァ・・⁈
目の前の獣はまるで獲物を見失ったかのようにキョロキョロと辺りを見回している。
(透明になることはできるんですけどね・・・)
俺は姿を消したまま立ち上がり、恐竜もどきたちの横に移動すると、腕を構えて・・・
「オラァ‼︎」
ドスゥ‼︎
ギギィ・・・‼︎ドサッ・・・
脇腹を殴りつけた。
獣は悲鳴を上げて、そのまま倒れた。
ガァァ⁈
ギイィ⁈
残りの獣たちは何が起こったかわからず困惑しているようだが、そんなのはどうでもいい。
問題は朝からカップラーメンしか食えてない状況でいきなり落下し、さらにエネルギーの使う再生までしている俺は今、異常に腹が減っていて、かなりイライラしていた。
「とりあえず、お前らには憂さ晴らし&おれの食事になってもらうぜ〜」
この際、味とかはどうでもいい、とりあえず焼いたら食えるだろ、幸いにもライターはあるから火は使える。
ガァァァ・・・
グルルゥ・・・
はっきりとは分からないが、今の獣たちの気持ちはおそらく、(こいつ狙うのやめときゃよかった・・)だろう。
その夜・・・
パチパチ・・・
「良い感じで焼けたな・・・」
そこには焚き火で肉を焼きながら、どこか満足そうにそれを食べている男の姿があった。
彼が知る良しもないが、ここは『メルリド平原』、この世界では危険地帯に分類される場所である。
いつもはここ一帯に生息する凶暴な肉食モンスター、『サラマンダー』たちが縄張り争いをする声で騒がしいのだが、その夜だけは不思議なことに物音一つない静かな夜だったそうだ。
「この肉、まずっ・・・⁉︎」
読了ありがとうございますm(_ _)m
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肉食動物ってほとんどが肉まずいらしいですよ(・ω・)