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序言  Omne Initium (オムネ・イニティウム) 全ての始まり

何故?何故この手をその頬に添えてはいけないの?


何故その瞳に映る私の心を捧げてはいけないの?


言葉よりももっと胸に滴る私の涙が痛いほど求めているあなたを、何故私だけが望んではいけないのか?


誰に問うても答えは見つからない。


誰も何も私に示すことはできないのだ。


私そのものすら、ここに在ることが真実なのか、、もう分からない。


ああ、でもあなたを想う時、私の身体をめぐる熱い血が私が確かに今、ここに在るのだと私を諭す。


そうだ、私の脳に刻印された時間の重さが私に説き示す。


解放しろと。


すべてを。


誰のために?


自分のため?


あなたのため?


すべてのために?


これが何にどうつながるのか。


つながった先になにがあるのか。


私には分からない。


だが私は決めたのだ。


すべては始まりのために。


そしてあなたのために。


私は私の中に流れるこの血の一滴すら残さぬように私を壊そう。


解放しろ!


光が光の放出とは思えないほどの透明さをもって自らを解き放った時、世界はすべてを刻々と、、、、。


聞こえるだろうか?


あの音が。


時計の針のように正確な行進と更新の音色が。


そして、すべてが消える。

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