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裏の顔がヤバいイケメン君が狙う美少女を助けてから、気づけば彼のハーレムごとブチ壊して美少女全員オトしていました  作者: 本町かまくら


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第53話 美少女たちの家宅捜索


 部屋の扉を開ける。


 するとそこには見知った女性が四人。

 それもみんな群を抜いて容姿が優れている。


 そんな美少女三人+美女一人が俺の狭い部屋にいた。

 ……どういう状況だよ、これ。


「あ、おかえりぃりょうちゃん」


「おかえりじゃないよ。なんで一ノ瀬たちが俺の部屋にいるんだ?」


 ってか当たり前のように露出の多い、ガードゆるゆるの格好で俺のベッドで寝てるし。

 しかも俺のブランケットの匂いずっと嗅いでるし。

 そして、俺が来たのに全くやめる様子がない。


「なんか店の前いたから、暑いし入りたいのかなって思ってぇ」


「店の前?」


 今度は視線を花野井に向ける。

 花野井は服の入ったタンスの中を物色していたようで、俺の視線を受けてビクッと体を震わせる。

 ……なんで俺の服を漁ってるんだ?


「こ、これは違うの! えっと、その……べ、別に下心とかがあったわけじゃないんだよ⁉ ただすこぉし気になっただけというか、魔が刺しただけというか!!!」


 めちゃくちゃ慌ててる時点でやましいことがあったってことだろ。

 っていうか。


「なんで店の前にいたんだ?」


「あ、そっち⁉ そ、それはぁ……良介くんに会えたらなって、思って……」


「そ、そうか」


 ストレートにそういうことを言われると、返す言葉に迷う。

 

「まぁ確かに暑いし、部屋に入れたのは……」




「良介、乳牛が良介のパンツを見つけようとしてたわよ」




「……え?」


「…………へ?」


 ぱ、パンツ?


「ちょっと一ノ瀬さん⁉ 何言ってるの⁉ そ、そんなわけないでしょ⁉⁉⁉」


「むっつり乳牛のことだから間違いないわ。ちなみに私は止めたのよ? だって私が“初めて”をもらいたかったし」


「違うっ!! というか一ノ瀬さんだって私を差し置いて見つけようと必死に……って、え⁉ そんな赤裸々に言う⁉」


「何を今更隠す必要があるの? 見たいでしょ? 良介のパンツがトランクスなのかボクサーなのか」


「っ!!! それは……知りたい、けど」


「ボクサーだよぉ~」


「瞳さん⁉」


「ぼ、ボクサー……ふふふっ♡」


「そ、そぉなんだぁ……へぇえ」


 花野井が照れながらちらちらと俺のことを見てくる。

 一ノ瀬は何がよかったのか、恍惚とした表情を浮かべてニヤニヤしていた。

 そして瞳さんは相変わらず俺のブランケットに顔をうずめてすぅーはぁーしている。

 ……ほんと、なんなんだこの人たちは。


「いっぱい本があるね~」


 俺の本棚を物色する葉月。

 葉月、お前だけだ。この中でまともな女の子なのは。


「あれ? でもおかしいな~。男の子の部屋なら“えっちな本”あると思ったんだけど~」


「葉月⁉」


「そこから九条くんの好みを知って~、それで攻める作戦だったんだけどな~」



「攻める!!!」


「作戦!!!!」



 花野井と一ノ瀬が葉月の言葉に反応する。

 おもむろに二人は立ち上がると、ベッドの下やクローゼットの中を漁り始めた。


「どこにあるの⁉ ベッドの下⁉ やっぱりベッドの下だよね⁉⁉⁉」


「いや、良介の場合そんな安直な場所には隠さないはずよ! どこなの……! 早く見つけないと死活問題に……!!!」


「私も探したんだけど、全然見つかんなかったんだよねぇ。私の予想だと――りょうちゃんは電子派」




「「「電子派ッ⁉⁉⁉」」」




 瞳さんの言葉に、三人が俺に迫ってくる。


「良介、スマホを出しなさい!」


「お願い! ちょっと見るだけだからさ!!!」


「大丈夫だよ~。イイことにしか使わないからさ~」


 俺は一体、今何を要求されてるんだろうか。

 全くわからない。


「りょうちゃんはお姉さん系が好きなんだもんねぇ? そう、私みたいな~!」



「「「そうなのッ⁉⁉⁉」」」



 さらに三人の勢いが増す。


「元気な委員長だよね⁉ 明るい系だよね⁉」


「ゆるゆるした感じじゃないかな~? ねぇ、そうだよね~?」


「ちょっとツンな感じの子よね? ガードが固そうな!!!」


「落ち着いて……」



「「「落ち着けるかッ!!!」」」



 三人の勢いはとどまることを知らない。

 漁られる部屋。

 とめどなくされる、よくわからない質問。

 ただでさえ暑いってのに、こんだけ人がいたら……。


「お願いだから出ていってくれ……」


 これが俺の精一杯の抵抗だった。





     ♦ ♦ ♦





 ※須藤北斗視点



「んっ、はぁ、はぁ……」


「すっごく気持ちよかったよぉ、北斗ぉ……」


 女が裸でベッドに横たわる。

 体は汗でびっしょりで、体の内側に熱がこもっていた。


 これだけヤっても、心は落ち着かない。

 どれだけいい女を抱いても、心があるべき場所に収まらない。


「クッソォ……」


 ここ最近、ずっと頭がおかしなままだ。

 永遠に満たされない感覚。

 俺はどうなっちまったんだァ……。


「もっと、もっと俺を満たすものが欲しいィ……俺をォ! 満たすもんがァ!!!」


 ふと、脳裏をよぎる一人の女。

 ……そうだ。

 俺にはまだいるじゃねェか。

 俺を満たしてくれそうな、“最上級の女”が。




「宮子ォ……グヘへへへ。お前しかいねェんだよォ……」




 お前なら俺を満たしてくれるよなァ? 宮子ォ?



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あれだけボロボロにやられたのにそっちは元気なんだ
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