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8話「王家は倒れたようです」

 だが、王子の婚約者という位を手に入れたところから、エリザビアは徐々に贅沢暮らしに傾いていくようになって――周囲からも、そして民からも、批判を受けるようになっていった。


 だが彼女のそういった行動をきちんと制止できる者はおらず。彼女自身でさえも自制できない状態になっていて。それゆえ彼女の王家のお金を使った贅沢暮らしは日に日に酷くなってゆくばかりであった。


 ――そんな中でやって来る、王家統治崩壊の日。


 民の味方をした国防軍の部隊に王城へ突入され、王と王妃は一番に拘束される。


 二人はそのまま一旦牢屋送りとなった。

 そしてその後民衆の前で処刑されることとなったのであった。


 また、それ以外の王族らも、身柄を拘束され自由行動は許されないこととなってしまった。


 その中にはもちろんノヴェルも含まれていた。

 そして近くその妻となる予定の人物であるエリザビアもである。


 既に民の怒りを買ってしまっていたエリザビアは、衣服をほぼほぼ剥がれた状態で民衆の前に出され、謝罪および土下座を求められる。しかしプライドだけは高い彼女はそれを受け入れなかった。すると、その様子を見ていた民衆の中から複数の男性が出てきて、彼女を無理矢理土下座させたのであった。


 で、その後彼女は処刑された。


 エリザビア処刑の際の民の盛り上がりはそれはもう凄まじいものであった。


 なんせ彼女は悪の根源――その生命が終わりを迎える瞬間なのだから皆盛り上がらないはずもないのである。


 一方ノヴェルはというと、エリザビアの最期を近くで見ることとなった。


 愛していた女性の死。

 それがノヴェルにとってとてつもなく辛いものであった。


 彼はエリザビア処刑を見た瞬間正気を失い、奇声を発しながら暴れる――しかし複数の屈強な男に見張られていたためにすぐさま押さえ込まれ、それ以上抵抗することはできなかった。


 そして、その後、彼もまた処刑されたのだった。


 罵声を浴びながらノヴェルはこの世を去った。

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