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僕が私になった日。  作者: スラル
6/9

第四話・後編 僕が学校へ行った日。

こんにちは、スラルです。

もうすぐでゴールデンウィークですね、というわけで!

結構前にコンテストに出して、落ちた作品を投稿することにします!

こうご期待。

 さて。いつもなら、男子の友達が話しかけてくるのだが――。一応女子の姿だと話しかけずらいのだろうな。男子は誰も来ない――泣くぞ?

 男子は来なかったが、女子グループが来た。モテてるわけじゃないけど、悪い気はしないな。

「かわいねー、渚ちゃんでいいかな?」

 えぇ『ちゃん』?やめて欲しいんだけど――。

 居心地が悪いので、ダンゴムシのように体を小さく丸めた。話しかけないでアピールを出しているが、女子は容赦なく話しかけてくる。

「うぅ。えっと…渚ちゃんで、いいです…」

「おっけー!!」

 後ろに何かが乗っかかる感じがした。後ろを向くと、歌志希が抱き着いてきた。

 おい、まじか。

「渚ちゃんは、まだ初めてのことが多すぎてびっくりしているのです。みんなでサポートしよう!」

「「おぉー!」」

 歌志希の呼び掛けに、女子全員が声をあげた。

 おぉー!じゃない!やめない?

「ちなみに…本当に女の子になっちゃったの?」

 話しかけて来た子は、僕の小学校から友達。ていうか幼馴染の、波吹なふき 実弥みや

 明るい性格から、クラスの女子グループのリーダに君臨している。

 ちなみに、数少ない歌志希の理解者でもある。

「え?お、おぅ。何なら触るか?」

 予想しなかった返事が返ってきたのか、実弥は少し驚いた顔を見せて、ゴクリとつばを飲み込む音が聞こえてきた。きっと自分の中で葛藤しているのだろう。

「幼馴染の体を触るのはちょっと…」

 だろうな、安心した。

 両手を胸の前で合わせて実弥は謝る。

 しかし!油断しいてた僕が悪かったようで。

「やっぱり、触りたい!」

 急すぎて、のどの奥から驚く声が漏れた。

「渚ならいいかなー?って思ったの」

 さっきまで手を合わせていたのに、今では、

僕に向けて手をにぎにぎしている。やる気満々かよ――。

「好きにしろ~!別に減るもんじゃないしな」

「じゃあ、遠慮なくー」


 実弥だけで終わると思っていたが、僕の周りに来た女子全員が触ってやっと終わった。

「あー、満足満足!まさか本当に女の子なんてね?一緒にトイレでも行く?」

「遠慮しとく、って!頭なでなですんな!」

 さっきは歌志希が抱き着いていたが、今は実弥が抱き着いて頭をなでなでしている。

「えー、妹みたいでかわいいもん!」

 僕が手を振り払うと、中学生とは思えないほどに床で見事な駄々をこね始めた。

「はーい、いい子いい子。制服汚れちゃうから床で駄々をこねないの!」

 歌志希は、実弥のお腹を撫でてなだめている。飼い主と愛犬のようだ。

 授業が始まるので。背中を軽くたたいて、ほこりを落とし早歩きで実弥は席に戻って行った。

 一体、何がしたいのだろうか?


 僕が女の子になったという事実は、次の休み時間には学年中に広まった。

 世の中の大人は、中学生の情報網を舐めては痛い目を見ると思う。

 僕自身こんな早く広まるとは思っておらず、少しびっくりしている。

 休み時間にて問題が浮上した、トイレだ。いや、やり方を忘れたわけじゃなくて、公共の女子トイレを使うのは少しどうかと思う。

 世の中には男性の心を持つ女性、トランスジェンダーが存在する。その方々が、女性トイレを使うことに対して、少し問題があるそうだ。

 ここで僕が疑問に思ったのは、さっき挙げた方々が女性専用車両を使っても、問題は起こらないという事だ。つまり気持ちの問題なのだ、僕は今この状況に陥っている。

 いろいろ挙げたが、我慢しても意味がないので結局行くことにした。一部の女子からは複雑な目線を注がれ、出た後は男子から恨めしい目線を注がれた。

 やりたくてやっているんじゃない。



「わっ!!何?」

 何か、怖い夢を見ていた気がする――。

 が、内容は覚えていない。

 だが、『死ぬほど』怖い夢なのは確かだ。

 時計を見ると、社会の授業は残り五分程度だ。

 社会の授業を受けた記憶がほとんどない、時差の勉強した後の記憶がないのだ。

 時間でも飛ばされたか?

 てか、なんで目が覚めたんだっけ。



 その後は特に何もなく一日が過ぎた。

 そこで、一日過ごして分かったことがいくつかあった。

 それは、筋力などが落ちていない事だ。

 昼休み、女子とドッチボールをしたが筋力は全く衰えていなかった。瞬発力なども同じく全く衰えていなかった。少し肩に違和感があるが。

 また()()()()も健在だなと改めて思った。例えば、ボールを投げるフォームなどもしっかり覚えていた――。

 さて、長らく説明を先延ばししていたが、この場で()()()()について説明しよう。

 僕の言う『カリスマ』とは、僕の家族の持つ――能力みたいなものだ。

 世間はギフテッドと言うが、それとは少し違う。

 青島家の家系は、それぞれが別の()()()()を持っている。参考程度に僕の家族のカリスマを説明しよう。

 まずは凪帆のカリスマは()()《プレジデント》だ。

 具体的には、人々を従えるリーダーのカリスマだ。これもあってか生徒会長を務めている。

 妹の莉凪は()()《ミュージシャン》だ。

 音楽の才にかけており、海外の音楽学校から推薦が来て、ただいま海外留学中。

 父さんのカリスマは()()《ドライバー》だ。

 その名の通り、車の関連ではゲームも含めて最強だ。

 母さんは本来なかった。

 しかし、なんかヤダとか言って、必死に勉強し()()《シェフ》のカリスマを得た。多分、僕の家族の中では一番の努力家だろう。

 さてと。待たせたな僕の番だ。

 僕のカリスマは()()《メモリー》。

 記憶のカリスマの具体的な能力は、一度見たら二度と忘れない。一度見たら一瞬で覚える。などと言った能力だ。

 僕は家族の中で唯一の特異体質で、三つのカリスマを持っている。そのうちの一つが『記憶』だ。

 少し話は逸れるが、記憶力のいい人とは一体何だと思う?

 例えば、A君がいるとしよう。彼は漢字の五十問テストの問題を、テスト直前にドリルを見ただけで満点を取った。

 大勢の人は覚える力がすごいなどと感想を持つだろう。

 しかし、僕は違う考えを持っている。

 記憶力のいい人っていうのは()()()()()()が優れている人の事を指すと思う。

 例えば、学校でソーラン節をした子どもが、五年後いきなり踊れと言われたら無理だ。

 しかし、音楽が流れると、自然と踊れることもある。簡単に言うと『体が覚えている』だ。

 これが、記憶力のいい人の真相を解くカギになると僕は考えた。

 人間は一度見たことは、確実に覚えている。と僕は仮説を立てている。

 じゃあ、なぜ、テストなどでは答えられないのか――。

 それは()()()()()()が優れていないからだ。記憶は体などに蓄積されているが、膨大な情報量故に、思い出せないのでは?と考えた。

 つまり『思いだす能力』が優れている人を、記憶力のいい人と言うと僕は四歳の頃に考えた。

 長々と書いたが、僕の()()《メモリープレイヤー》のカリスマはそれ単体では意味がないということだ。

 よって、四歳の頃の僕は追憶メモリープレイヤーという二つ目のカリスマを得た。

 欠点と言えば、前述したようにこれまでの記憶は、信じられないほど膨大な量を有している。

 四歳の頃の僕は、そんなこと考えもせず追憶メモリープレイヤーを使用して、二日ほど熱が出て寝こんだ。

 しかし、今の僕は世界中の書籍が頭の中に入っている。好きな時に読もうと思ったら、思い出せばいいのだ。目を閉じれば昔読んだ本や、昔見た映画などが瞳の裏には映し出される。

 あと『記憶』の真の使い道が存在するがそれは今後紹介するとしよう。



 帰りの会が終わった後、同級生の一人が話しかけて来た。

「なぁなぁ!一緒に廃病院探索に行かねーか!!」


どうでしたか?今回初めて、カリスマについて説明させてしました。

カリスマについては、もう少し時間をかけて説明させていただきます。

ちなみに、次回は『僕が私になった日・IF』です。

今回の話の最後がキーポイントになっております。

ここから、少し学校での日常を書いた後に、ダンス大会編を投稿しようかなと考えております。

では、また。

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