決勝戦
・・・ごめんなさい、更新スピードと文章の多さは水と油です
ああ・・・俺、どっち取ればいいの?
「それでは決勝戦です!
一方!この大会を制覇した男!
”疾風”の称号を持つ男!
その名も・・・ケイン=リーセンブルクゥゥゥ!」
多分、ケインの方の門が開いたのだろう
歓声が一層大きくなる
「その身が纏うは”覇者”の風格か!
ケイン選手!今、堂々と入場です!」
俺もこんな感じに言われんのか?
・・・ちょっと期待が膨らむな
「他方!”英雄”と呼ばれる男!
その名も・・・竹中ぁぁぁ!正一郎ぅゥゥゥ!」
門が開く
リング中央に向かって歩き出す
「今!”覇者”は立場を変え、”英雄”に挑む!
この戦いは一瞬たりとも目をそらせないぞおおおお!」
暑苦しい事さえ見なければいい審判なのかもな
・・・いや、それを取ったら特徴が無くなるか
リングの中央に着く
「この二人は一体どんな戦いを見せてくれるのか!
それでは・・・両者、構え!」
俺は竹刀を正面に構える
「始め!」
目の前のケインが口を開く
大方、魔法の詠唱かなんかだろう
シーンとした会場にケインの声が響く
「風よりも速く、稲妻の如く速くなれ!
”風電”!」
その瞬間、ケインの体は緑色の光に包まれる
「よっしゃあ・・・行くぜ!」
絶好調なケインから放たれる早いなんて域を超えた突き
「ちょっとは待とう――アブねっ!」
ギリギリの所で避ける
「ちっ!外したか」
舌うちと共にそんな事を言うケイン
俺はケインの居た場所に向かって剣を振るも、その時には既にそこには居なかった
何処だ!?右・・・左・・・後ろ・・・上・・・あ、前に居た
「余所見とは・・・随分と余裕だな、正一郎」
「ちょっと待て!それ、勘違いだから!」
また突いて来ようと構えの体制に戻るケイン
ああもう強化使えないって不利だな・・・
攻撃しても避けられる?
避けられない攻撃って言うと何だ?
範囲攻撃か
「”光――――っ!」
寸前まで迫っていたケインの突きをマトリックス的にかわす
そして右足で一気に蹴りあげる!・・・空振った
上げた足は何にも抑えるものは無くそのまま――――
転ぶ訳にもいかないので、バク転の応用で体制を持ち直す
しかし・・・俺、避けた瞬間に蹴ったつもりだったんだがなあ・・・
こいつ、どんどん戦闘能力ましてね?
前後左右死角なし、ってか?
いや、動けない時の攻撃は回避不可能だよな?
・・・ふ、勝利の女神は俺に微笑んだな
(まあな)
お前じゃねえよ
さ、だったら・・・反撃と行こうじゃねえか
お前が突く次の一撃・・・そいつを利用する
「行くぜ!」
ケインは多分俺の思っている軌道通りに突いてくる
なぜならあいつ自身、あそこまで速くするには一点にしか集中できないからだ
だから、浸け込む隙が有るとすればそこだ
基本、突きを喰らわないためには二つの方法がある
一つは簡単、避ける事だ。だが、この方法だと相手も直に体制を持ち直してしまう
もう一つは難しい、突いてきた剣を払う事だ。この方法ならば相手の意表を突ける
まあ、その分払う時の角度やら力の制御なども難しい訳だが
まあ、突きの軌道さえ読んでいれば何とかなるものだ。
・・・大体は
だから俺は敢えて後者を選ぶ、勝つために
そして、凄くなる為に
(・・・凄く?)
昔、爺に尋ねたんだよ
『最強になる為には如何すればいいか』
ってのを
そしたら爺は何て答えたと思う?
(何て答えたんだ?)
『最強になる為には、じゃと?
確かに最強とは色々あるからの・・・
まあ、簡単な事じゃ
総合的に、誰よりも凄ければいい』
だよ
(真理だな)
・・・そうか?
まあ、それに関してはどうだっていいとして
(いいのか)
いいんだよ
まあ、凄くなりたいなら常に鍛錬の心、忘れるべからず・・・ってな
(この戦いも鍛錬、と?)
おうよ、あの爺は確かに色ボケだ。しかも変態だし
だが、取り敢えず俺よりかは強かった
だから、その教えに従おう
強くなるために
そして、帰ってから爺をコテンパンにするために
だから――――今は、負けねえよ
「ケイン、来いよ」
俺はケインを挑発する、手招きも付けて
「ああ・・・言われなくても、な!」
刹那、ケインの体が動いた
その手に握られている剣は真っ直ぐに・・・俺の胸をめがけて進んでくる
俺はその迫ってきている剣に向かって竹刀を振る
縦と横の軌道が交わり・・・・弾かれたのは横だった
「うおっ!」
予想だにしていなかったであろう衝撃にケインは身を揺らす
・・・貰った!
「有刀壱の型”四連”」
計四つの攻撃はケインの体に吸い込まれていった
HAーHAHAHA!作者参上!
正「・・・如何した?セリフの割には顔色悪いぞ?」
気にすんな・・・学生デスマが重なっただけだから・・・
(注、学生デスマ:約十二時間ぶっ通し勉強
しかもそれが終わったら塾に新フル持ちが来ていたという事実発覚
(新フル:新型インフルエンザ
・・・ふ、燃え尽きたぜ・・・真っ白に、な
正「立て!立つんだジOー!!」
・・・僕には・・・まだ帰れる場所があるん――ダアッ!?
ル「うふふー敵は弱ってる時に叩け、ですー」
正「・・・鬼だ、鬼が此処に居る」
と、刻が見える・・・
ル「次回予告ー
遂に決着ー?個人戦ー
次回ー決着、そして――――
期待していてくださいねー?」