第一回戦”ケイン対ラスティ”
え?細やかな戦闘描写?
私にそんなものを期待するな、と言いたい
俺が外に出て見ると、ちょうど国王がベランダみたいな所に立ちルール説明をしている所だった
「大会での勝ち負けは単純だ、選手の降参、または審判が負けと認めた時に限る
しかし、相手に度を越した怪我をさせた場合、殺してしまった場合は負けとする」
ちょ、そんな天下一武O会見たいなルールでいいんですか!?
というか刃を殺した武器で殺すって何よ!?
どんな怪力の持ち主がいるんですか!?この国には!
俺の疑問には誰も答えず、国王はそのまま後ろに引っ込んで行った
☆
「では第一回戦を開始します!
ケイン選手、ラスティ選手、両者前へ」
審判がそう言い、二人が別々の門から出てくる
・・・赤コーナーと青コーナーとでも言ったらいいのか?
見ると、ラスティは槍、ケインは剣を持っている
・・・ケインは別として、ラスティが戦う所は見たこと無いな
「両者、構え!」
二人とも構える
「始め!」
先に仕掛けたのはラスティだった
「ハアッ!」
槍を脇に構えたまま突っ込む
刃を殺してあるからこそ安心してできる芸当だな
ケインはその突きをうまくいなしてかわす
避けられたと理解したラスティは少し遅れて槍をそのまま横に薙ぐ
ケインはそれをしゃがんでかわす
槍がケインの頭上を薙ぎ、当たらなかった槍を自分の頭上で回すラスティ
そして、一回回した槍の勢いを殺すことなくケインのしゃがんでいた所に思いっきり叩きつける
それを無理な体勢からバックステップでかわすケイン
そのまま二、三回バックステップをし、距離をとる
そこで初めてケインが攻撃態勢になる
剣を頭の高さまでもっていき、頭の横でラスティに向ける
ラスティは更に追撃しようと最初の時のようにまた槍を構える
・・・ケインって突きじゃなかったか?
両者が同じ突きだとすると・・・射程距離の長さでケインの方が不利じゃないか?
しかしその考えはあっさりと破られる事になる
ラスティが一歩踏み込んで突いた瞬間に右に避け、そのまま剣の射程距離まで近ずく
そして・・・突く
その突きはラスティの胸あての様な場所に当たり、ラスティは吹っ飛んで行く
それを見た審判は言う
「勝者!ケイン!」
観客が盛り上がる
なるほど、真剣だったら死ぬような攻撃を喰らったら負け認定なのね
と、言うかハイレヴェルだな・・・
ラスティが担架を拒否して自分で戻っていく
ケインはこっちを見て握った手を頭上に掲げる
なので、俺も指でグッドのサインをやって見た
・・・・あ、伝わったっぽい
そしてケインは元来た入口から帰って行った
正「ケインが意外と強い・・・」
蓋を開けて見たらあ~らびっくり!な展開で驚いたか?
正「ああ、強かったんだな」
ま、最初っから強いってのは決まってたんだがな
正「遂に今回それが発揮された、と?」
ああ、これからはどうなるかねぇ?
ささ!次回予告の時間じゃ!
(始まる第二回戦!
ルシア対アレックス!
活目して待て!)




