初日終了
PV1800突破!ありがとうございます!!
あの後、少し話し合い
俺に敵意が無いと分かってくれたのでお互いに自己紹介をする事になった
「あー、っと・・・俺の名前は竹中正一郎です。よろしく」
・・・結構恥ずいな
「えっと・・・改めて自己紹介っていうのも結構照れますね・・・」
シェディも同じ考えのようだ
「私はシェディ=リスティーナです。シェディと呼んでくれていいですよ」
・・・もう呼んでるって
「私はガーネット=セルヴィア。
そこに居る二人とは姉妹関係だ」
赤いロングの髪の人が言う
「ジェシカ=セルヴィアです!よろしく!」
緑のショートの髪の人が言い、握手を求めてくる
勿論応じる
「私はールシア=セルヴィアですーよろしくですー」
桃色のポニテの人が言う
・・・髪ばっかり気にしている気がするのは俺の気のせいだと信じたい
(この”髪ふぇち”め)
・・・決して俺は髪で人を判断している訳じゃないぞ?
ただ単に分かりやすいからその例を挙げただけだ!
俺に変な性癖は・・・無いとも言い切れんが
(変態め)
言うな、取り敢えず俺は変態では無い・・・はずだから
☆
俺が馬車の中でうたた寝していると、その声で強制的に覚醒させられる
「起きてください!正一朗さん!」
・・・目を開ける
そこにはシェディの焦ったような顔が有った
「大変なんです!ゴブリンが!」
・・・ゴブリン?
(魔物だ、Fランクのな)
・・・敵ですか・・・あれ?
「でも魔物からは逃げるはずじゃ――――
「そうもいかないんですよ!外を見てください」
仕方が無いので重い腰を上げ
シェディが入ってきたであろう開いたままのドアから外を除く
そこには衝撃的な光景が広がっていた
「うわお・・・ここまで来ると逆に芸術だな」
そう、俺が見た光景というのは・・・
視界いっぱいに褐色の肌の小人たちが一糸乱れず整列し、待ち伏せしている姿
そいつらは皆、鈍器を持っている
例えば棍棒やらそこらに転がっているであろう石やら
・・・いや、石持ってこいとは確かに言ったけどさ
馬車から外に出る
「正一郎殿、起きたのなら加勢してくれないか?」
赤髪の・・・えーっとガーネットさんだったかな?が言った
その手には長剣が握られている
「おお!真打ち登場だね!美味しい所もってっちゃっていいよ!」
そう言って笑うのは・・・ジェシカさん
その手には多分平均的な長さであろうショートソードが握られている
「お願いしますよー」
えーっと・・・ルシアさんも言った
「・・・誰でもいいのでこの状況、説明してくれません?」
「私が説明します」
ガーネットさんが言う
「こいつらが待ち伏せしていたせいで戦闘を避けられなかったんです
まあ・・・こちらには魔物を倒せるという正一郎殿がいるのでいいかな?と」
うわお、凄く頼りにされてるし・・・
大体、何でこんなに多いんだよ
(それは私が説明してやろう)
ん、じゃあ頼む
(その魔物は数百年に一回大量発生するのだ
そして今年がその年だ
丁度良い時期に来れて嬉しいか?)
嬉しい訳ねえだろうがああああ!
いいよ!やってやるよ!
俺は竹刀を構える
「ではー私達が隙を作りますからーどんどん倒しちゃってくださいー」
ルシアさんが言う
「壱の手”赤光”」
戦端はその矢によって開かれた
☆
うーんよく寝た
なんか変な夢を見た気がする
疲れてたのにあんま熟睡出来て無かったんだな、俺
外がすっかり真っ暗だ
何時ぐらいだろうか
そんなことを考えながら馬車から出てみるとガーネットさんがたき火の番をしていた
「こんばんわ」
「ん?ああ正一郎殿か」
「そんなにかしこまられるとこっちもこまっちゃいますよ」
「そうか?」
「ええ、ですから僕のことは正一とでも呼んでください」
この、しょーいちという呼ばれ方は小学校からだ
あるオオボケな幼馴染が付けてくれたあだ名?だが結構自分でも気に入っている
「わかった、ところで正一殿はなにかやっていたのか?みたところ初心者ではなさそうだが」
「殿はずしてくれないと意味がないですよ。ええ、やっていましたよ」
祖父が設立した”竹中無想流に
という部分は隠しておいた
昔、このことで忘れたい出来事があったのは隠しておきたい
人間知らなくていいこともある!
「そうなのか、こんどぜひ手合わせ願いたいものだな」
人間、ある程度まで強くなるとやはり強いものと戦いたくなるらしい
昔それで祖父に挑みコテンパンに負けたことがある
あのもうろく爺!あばらが何本折れたとおもってやがる!!
「ええ、またこんど」
にこやかに笑ったつもりだったが顔が引きつっていた
「ついでと言ってはなんですが、たき火の番、代わりましょうか?」
「いいのか?」
「ええ、いいですよ」
あの爺のこと思い出してたらいわれてきた教訓までおもいだしたよ
確か・・・男に厳しく女に優しく!!だったっけ?
おもいっきり変態な爺さんだと思ったそこの方!大正解!!
「急に何もないとこ指さしてどうしたんだ?正一?」
「ナンデモアリマセンヨ、ハイ」
「そうか?疲れたら起こしてくれよ?すぐに代わるから」
「ええ、わかりました」
そういうと、安心したように眼を閉じる
やっぱり疲れてたんだろうなあ
そんなことを考えながら正一郎は空を見上げた
「月・・・は元いた世界と同じか…」
そんなことをぼそっと呟いてしまう
「まあ、帰る必要は・・・ないのかな?帰った所で居場所なんてないし」
そこまで呟いてふと考える
妹や母はどうしてるのだろうと
一日ぐらいならよしとしても・・・このまま帰れなかったらどうなるんだろう
もう帰れないのだろうか?
後でアリスにでも聞いてみるか・・・
そういえばあいつ何も言ってこないけど、神にも睡眠って必要なんだろうか?
まあ、そのうち聞くか、と言いまたたき火をじーっと眺める作業に戻った
夜明けまではまだかなり時間がある
そのことに気がついた時にはもう空が明るくなりかけていた