反乱、その二”和議と黒幕”
あの後、双方の指揮官を集めて会談の席を設け、話を聞く
市民を扇動し、この騒ぎを起こした市長みたいな人の理由は
”税率を八割に上げた事”だった
国王の言う上げた理由は戦後の軍備が忙しかったからだとか
そして、俺の率いていた部隊の隊長四人の理由は
”俺達(私達)を見捨てた上、謝罪の言葉が無い事”だった
それに関して国王は忘れていた、と言い放ち、暴れだした四人を宥めるのが大変だった
「ですから!お父様が誤りを認め、謝罪すればいいだけなんです!」
シェディが言う
「ならぬ!反乱などを起こすもの達に下げる頭など、無い!」
「「「「何だと!!」」」」
今反応しなかった市長が言う
「でしたら、この和議は終了ですね」
・・・これは・・・ちょっと悪い流れだな
(ん?何故だ?)
いや、ここで纏められなかったらどっちに着けばいいのかなあ、と
(自分の共感できた方ではないのか?)
・・・そうかねぇ
ま、このままだとどちらにせよ不味いね
ここは一つ、アリス、よろしく
(・・・はぁ、そう言うのは自分で言うものだぞ)
悪かったね、口下手で
(仕方ない、で?どちらに味方するのだ?)
ん?ああ、国王を謝らせる方向でよろしく
(・・・ある意味それが一番難しくないか?)
大丈夫だろ?所詮空元気だろうし
(・・・・・ったく)
「すいません」
その一言を俺の口が言うと一気に視線がこちらを向く
・・・皆の視線が怖い
「国王様、一つよろしいでしょうか」
「な、何だ?」
いつもと反応が違う、・・・気づかれてはいない・・・よな?
「ここは国王様が謝罪し、税率を引き下げるべきかと思います」
「!?何故だ!この者たちは―――――
「ええ、解っております。ですが、こちらに非があるのもまた事実」
「・・・・・・」
「このまま続けるとなれば、国は疲弊し、衰退の一途を辿るだけかと」
「・・・・・・」
「どうか再考をお願いいたします」
俺の口がそう言うと国王は、ううむ・・・といった感じに考え込む
「・・・・解った、謝罪しよう」
しぶしぶ、と言った感じに国王が言う
「賢明です、皆さんもそれで互いに矛を収めますか?」
「ああ」
「では、これで終了ですね。国王様、どうぞ」
「ああ、・・・・皆、済まなかった、
私の考えが至らぬばかりにこんな事をさせてしまい、申し訳ない
これからは税率を六割に下げ、国の事を第一に考えよう
それでどうか許して貰えないだろうか」
「まあ、それならば・・・」
と、市長みたいな人が言う
・・・アリス、やっぱお前宗教始めろ
(二度も言わせるな、私が誰に祈ると言うのだ)
・・・・俺?
(お前はどこかの神か?馬鹿な事を言ってないでさっさとこの場を纏めろ)
それもそうだな
「じゃあ皆、戦後処理を開始しようか」
「「「「「「はい(ああ)」」」」」」
ま、何にせよ、纏まってよかったよ
―――――――――同時刻、ミサキ砦――――
「閣下、報告が一つ」
入口付近に立つ兵が準備が整った事を知らせてくれる
「その前に一つ聞きたい、”人波”の様子とその部下たちはどうだ?」
セノリが尋ねる
「はっ、多少やけどを負ったものもいるそうですが、大した人数ではありません」
さっきの兵が答える
「そうか、それは何よりだな」
心底安心した、という感じで胸を撫で下ろすセノリ
「そして諜報部より、反乱が起こったとの報告です」
「そうか、”奴ら”の首尾はどうだ?」
「目標通り、門の破壊に成功したようです」
「彼はどうだ?引き込む事には成功したか?」
セノリがそこが一番気になると言った様子で尋ねる
「いえ・・・それが、彼は発見できなかったようです」
「そうか・・・残念だ」
「”彼ら”はこの後如何しますか?帰還させますか?」
「いや・・・続行だ」
「はっ!」
それだけ言うと兵はその場を立ち去る
シリアス、それは、男のマロ――――
正「正一アッパー!」
ガスッ
ぐはっ!何をする!正一郎!私無くしてこの物語は――――
正「煩い!シリアス何て書く奴は・・・修正してやる!」
ドスッ
これが・・・若さか・・・
(注作者もたぶん若いです
ケ「よお!今回は俺だぜ
止まった反乱
事後処理に追われる兵達
次回!反乱、その三
期待してろよ!」