混乱
「じゃあちょっと離れててくれ?」
「はっ」
そう言うと部隊が少し後ろへ下がる
よ~し・・・このぐらいなら・・・
「{肥大せよ}{増幅せよ}”光使、光龍”!」
そう言うと、かなり巨大化した龍が現れる
「よし、これでいいだろ。光龍、あの城兵をちょっと混乱させに行くよ」
「了解しました、マスター」
そう言って光龍は俺を背中に乗せる
「よし、じゃあ行こうぜ!」
「・・・・・・・・は、はっ!」
少し遅れて反応が返ってくる
「まさか龍すら使役するとは・・・・」
や
「そ、想像以上だ・・・」
とかは無視
よし、アリス、ここはお前が一発かませ
(思いっきりか?)
思いっきりだ
(分かった)
そう言うと、アリスは少し考えてから
「この龍は勝利への道を作り出す!
私と一緒に栄光の帰路に着きたい者は―――――――」
そこで城の方を指さす
「あの小さな城を、一気に攻め落とすぞ!!」
「お、おおーーーーーー!!!」
そう言って光龍を羽ばたかせ
兵を突撃させる
うん、何て言うか・・・想像以上だね
おいアリス、お前宗教でも始めたらどうだ?儲かるぞ?
(私がどの神に祈るというのだ)
まあ確かにお前も神だもんな
(まったくだ!)
そうこうしている内に城の上空まで着いてしまった
「な、何だ!?・・・龍族だと!?」
「馬鹿な!?自然にこんな所に来るはずが――――――
「ええい!黙れ!」
敵の指揮官らしき男が出てくる
「偽物だ!本物には劣ろう!矢をここに!」
そして、奴のもとに弓兵が集まって来る
こちらの兵たちが来るまでまだ時間はあるよな?
なら・・・・・
「一掃しろ、光龍」
「仰せのままに」
光龍が火を吐き始める
その火は、矢に引火し、食糧保存庫へ――――――
ボーーーーー
ってなぐらいに上手く兵糧庫から火の手が上がった
これで兵糧攻めもできるんじゃね?
「う、うろたえるな!そんな暇があったら射て、射て!!」
あの指揮官が統率を取ろうとしている
まばらに、だが矢が飛んでくる
「大丈夫か?」
「はい、この程度の矢なら私の皮膚には傷一つつきません」
・・・流石は龍、伊達じゃないってか?
そう考えていると、後ろから門をたたく音が聞こえた
どうやら第一陣が来たようだ
え~っと・・・混乱、混乱・・・あった
「よし、もういいぞ光龍」
「は、了解しました」
言ってから光龍は消える
さて、門ぐらいならあれでだって壊せるはずだ
いや、逆に壊せないはずが無い
「{穿て}”暗黒穴”」
前に失敗した技だが、今回は門の一部を呑み込み、文字通り”消えた”
「な、何故門が消えた!?」
「て、敵が押し寄せてくるぞー!裏門付近まで後退だー!!」
「待て貴様ら!そんなことは私は指示していないぞ!」
敵さん混乱
「?・・・きっと隊長がやったことだ!行けるぞ!!」
「そうか!きっと隊長ならできるに違いない!!」
「なにせ龍まで呼び出せるんだものな!」
味方さん士気アゲアゲ
(ふ、ふ、ふ、これでこそ策も成功するというもの)
・・・そしてここに妖しく笑う悪女一人
(悪女ではない!さて、最後の仕上げだ。敵の将を討て)
・・・最後、ねえ?
「やってみます・・・かっ!」
最後の言葉と共に俺はあの指揮官ぽい男の所に飛ぶ―――――
シリアス?なのか?
状況描写が下手なのは流して下さいです
さて、次回予告だ、ガーネット!
ガ「ああ、敵の将と一騎打ち!?
正一郎の命運やいかに!?
次回!帝国最強のCランク
・・・これって弱くないか?」
気にするな、あいつが規格外なだけだ
補助魔法効果説明?
{肥大せよ}―巨大化
{増幅せよ}―補助魔法効果増大
{穿て(うがて}―効果範囲限定