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料理店

・・・・もう疲れたよ、パトラッシュ・・・


ルシアさん元気すぎる・・・


あれから3時間も”講義・実践”を受けた俺は疲れ切っていた


今は自分の部屋で泥のように横たわっている最中だ


コンコン


ドアがノックされる


いったい誰だ?今俺は疲れているんだ


「鍵開いてますから入ってきてください」


俺がそう言うとドアが開けられて入って来たのはシェディだった


「もう、不用心ですよ?」


「いや、そうかもしれないけどさ、如何したの?」


なんでこんな夕方に?


「一緒にご飯食べる約束していたじゃないですか!行きましょう」


「今日は遠慮を――――


「駄目です!今日を逃したら今度町へ行けるのは七日後です」


最近シェディが強引になって来たような・・・


いや、これが本性なのか?


だとしたら気を許したって証なのか?


「分かった、じゃあ行こうか」


「はい」


シェディが満面の笑みを浮かべる


ああ、一笑千金とはこんなことを言うんだろうな






「でもさ、ここは流石にどうかと思うぞ?」


俺たちは今ボロッちい店の前に立っている


「やだなあ、きっとこういう所がおいしいんですよ」


いや、それは無いぞ、多分


「だってさあ

当店で飲食されて何が起ころうとも関与いたしませんって張り紙がしてあるぞ?」


「きっとおいしすぎて気が狂っても知りませんよって言う事なんですよ!」


「いや、その想像だと俺とシェディは気が狂うんだぞ?」


「おいしいものを食べて気が狂うのなら本望です!」


駄目だ、この娘は壊れている


「すいませ~ん」


シェディが入って行く


「おう、なんだい?って・・・シェデイ姫!?と・・・”セルムの英雄”!?」


うん、きっとこの店はいい店だ、そうに違いない


「ああ!有名人が二人も来てくれるなんて!今日は何ていい日なんだ!」


「おじさん、お奨めは何ですか?」


シェディが尋ねる


「はい、うちの”狼丼!”は絶品ですよ!」


・・・え?今俺耳がおかしかった?


いや、羊頭狗肉ってのは知っている、だが


流石に狼は・・・


「じゃあそれを二つです」


待てシェディ!早まるな!


今からでも遅くない、考え直せ!


「はいよ、待っててくれよな」


駄目だ・・・こいつ、何とかしないと・・・


おうまいごっど


(呼んだか?)


呼んでないから、帰れ


(冷たいな)


ついでに”ごっど”じゃなくて”ごっです”な


(細かいわ!馬鹿者)


うるさい、英語が1だろうとこれくらいは分かる


「へい!お待ち!!」


・・・・遂に出てきてしまったか・・・


とりあえずは一口・・・


!旨い!!


「おっちゃん、これの材料って?」


「おう!気に入ったか?英雄」


「ああ!何なんだ?この肉は!」


「それはな、ワーウルフの肉だ」


ワーウルフ?ワーウルフってあの?


「あの魔物の?」


「ああ、俺が罠で捕まえた奴だ」


なるほど、それにしても旨いな!これは!


喩えるなら・・・親子丼にワイルドな味が加わったような・・・


「シェディ!確かにこれは旨いな!」


「そう・・・ですね」


ん?反応が鈍い


「ちょっと・・・お手洗いに行ってきますね」


「あ、ああ」


どうしたんだろ?気が狂ってもおかしくないぐらいの旨さなのに


(なあ)


ん?どうした?アリス


(一般的な事実を教えてやろうか?)


どうしたんだ?急に


(聞け、魔物の肉というのはな?普通はまずいんだよ)


ああ


(つまり、お前の味覚は正常ではない!)


いや、俺は料理が得意だぞ?


(ある一点においてだ!!)


追加すんな


あ、戻って来た


「あ、あまりお腹が空いてなかったようです、先に帰ってもいいですか?」


「いや、いいよ、食い終ったから」


「おや、流石は英雄、うちの料理を完食したのはあんたが初めてだよ!」


おっさんが驚いている


なんでだ?


金を払って言う


「おっさん、また食いにくるな」


そう言うと店を出る


「またのご来店を~」


後ろでおっさんが叫んだ




余談だが、英雄の来る店として、その店は客が沢山来たが


”まずい”


との評判ばかりで


自信を失ったおっさんが普通の料理も入れて見た所、大繁盛したらしい


なんでだろうな?


おかげで毎回混んでいるが、何時も特等席として一番入口に近い席を空けてくれている


正一郎がそこの店の常連となったことは、想像に難くない




はい、どうも、作者です


正「やっとまともな日々が・・・」


良かったね?正一郎君?


正「何故疑問形?」


さあね


さて、次回予告です


ケイン!どうぞ!


ケ「おう、俺だ

次回は正一郎に指令が来るらしいぞ?

いったいどんな指令なんだろうな

ライバルとしては気になるな

次回!火吹き山での・・・

楽しみに待ってやがれ!」

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