表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/169

古獣パラム

「この先に進めばパラムが居る、任せたぞニンゲン」


道案内のエルフが言う


「分かった、ありがとう」


俺の口がそんなことをほざく


っていうかさっさと元に戻せ!アリス!!


(せめてこの森を出るまでは操らせろ)


ヤダ!


(じゃあずっとこのままで)


もっとヤダ!


(では従え)


うう・・・・


そのまま歩くと、泉があった


だが、あちこちに糸が張られ近付けない


・・・・水取れないじゃん


(パラムさえ倒せば消える筈だぞ?)


まあ仕方ないか


そう思って俺は近くの小石を糸に向かって投げる


糸が揺れる


投げる、揺れる、投げる、揺れる


そんなことをしていると、全身が黒光りする蜘蛛が出てきた


「グオオオオオオオオオ」


・・・デカイ!


前のミミズの比ではない


民家一戸分は軽くある蜘蛛だった


蜘蛛は、こちらを見ると糸をこちらに向けて放ってきた


俺はそれを弾―――――


竹刀を糸に絡めとられた


「はぁ!?」


(冷静に考えろ、馬鹿もん!

相手は糸だぞ!)


ちいっ!


わざわざあんな堅そうなのに素手で戦う訳が無い


後残された手段は・・・魔法!


「”光弾”」


かなりの数の光の弾を飛ばす



当たっても反射するってそんなの有りか!?


ああもう!だったら―――


「”光針”」


光の針を飛ばす


ぷすっ


そんな効果音が似合いそうなくらいに少ししか刺さらない


相性の問題か?


実際は魔法の効きにくい殻なのだが


そんなこと知らない正一郎は糸を避けながら考える


弾は効かない、針なら刺さる・・・


結論、尖った物で刺殺


「え~っと名前は・・・・こ、”光牙”!」


当座しのぎで考えた技を使う


先の尖った棒状の光は正一郎の手を離れ飛んでいく


「グオオオオオオオオォ!」


光は蜘蛛を貫通する


最後の咆哮を残して蜘蛛は倒れる


そこにはきれいな泉が一つ


竹刀を拾いながら正一郎は言う


「よし、蜘蛛は倒したし水も手に入る!最高だな!!」


あ、自分の意思で喋れる


「やるな、ニンゲン」


ん?


声を受けて振り向くとそこには案内役のエルフが居た


「あんがと」


一応お礼は言っておく


爺の変態格言その弐!


”挨拶とお礼は大事だぞ!”


・・・役に立つ格言が無い・・・


「まさかパラムを倒すとは、ただのニンゲンにしては強いな」


「まあ一応は勇者だからな」


水を汲もうと思って、入れ物を持って来ていないことに気がついた


「なあ、なんか水を入れる物ないか?」


「む?これを使うといい」


そう言って渡されたのは蓋の処に鳥が付いた瓶


「さんきゅ」


そういって俺は水を汲む


「さんきゅ?なんだ、それは?」


「んーありがとって意味」


「そうか、もう用は無いか?長の処に帰るぞ」


「おっけー」


「桶?桶の方が良かったのか?」


「いや、わかったって意味」


「ニンゲンとは変な言い回しを好むな」






あの後爺さんに報告して


”では我々エルフは協力を約束しましょう”と言われて


帰って来た俺はラスティの居る医務室へ足を運ぶ


「ラスティ!起きてるか?」


「ああ、正一君、起きてるよ」


そう言われて俺は医務室の中に入る


「大丈夫か?」


ラスティに尋ねる


「う~ん、一ヶ月は安静だって」


「そっか」


「で、どうしたの?見舞い?」


「いやいやそんなもんじゃなくってな・・・」


そう言って俺は瓶を取り出す


「そ、それはまさか!」


「おお、よく気づいたな

そう、いかにもこれは命の――――」


「生命の瓶!?」


生命の瓶?


(神々の遺産の一つだな

そこに入れた水は傷を癒し、体を治すという)


待て、なぜ先に言わん


(なにせエルフに長いこと奪われていた物だからな)


ふ~ん、じゃあそんなもんほいっとくれるあいつ何者だ?


(さあな、長の孫娘か何かじゃないか?)


かもな


「そ、それを僕の為に!?ありがとう!!」


っていうか、中身別に生命の泉の水でなくて良かったんじゃね?


(だな)


ま、いいか




上界にて


―――――オーディン視点―――


・・・・憂うべきことか喜ぶべきことか


ユミルの首は新しく出た予言を伝えた


それは―――――


”ラグナロクの鍵は正一郎が握っている”


というものだった


鍵を配下に置いた事を喜ぶべきか


それとも・・・


悩み事の種は尽きぬな


はい、どうも作者です

今回は特筆すべきことは何もないので――――

さっさとタイトルコール行きましょう、ジェシカ、任せたよ?

ジェシカ「はーい、任せて!

まさかの鍵は正一君!?

次回!動き出す運命の歯車!

期待しててね」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ