戦う理由
目が覚めたら俺は、城の自分の部屋で寝かされていた
「・・・・・・?」
なんで俺はこんなところに―――――
ああ、倒れたんだっけ
こんなとこまで運ばれてきたことからすると半日は倒れてたな
そんなことを考えて気を紛らす
・・・・・人を、殺した
もちろん俺が手を下した訳ではない
だけど・・・殺してしまった
戦争だから、なんて理由にはならない
間接的にでも策を弄した
その策で山を転がり落ちた人間もいた
「俺が・・・殺した・・・」
言葉が詰まる
「人を・・・何人も・・・」
涙が溢れてくる
「ぐすっ・・・なんで・・・こんなことに・・・」
話すごとに涙が溢れる
「・・・・帰りてえよ・・・」
(・・・そう落ち込むでない)
「だってよ、人を殺して、俺は、罪にも問われずにここにいる」
(・・・・・・)
ぎい
ドアが開く
「仕方・・・ないですよ」
シェディが入って来る
「聞いちゃって・・・ごめんなさい
だけど、貴方はあの城の人たちを守りました
それだけは事実です
もしも貴方が、策を弄さなかったなら、あの城の人たちみんな死んでました」
シェディが言う
「だからラスティさんもあの城の人たちもお礼を言おうとしています
貴方が一人で抱え込む必要なんて・・・無いんですよ」
「でも!俺が人を殺してしまったってのは事実だ!!」
言葉が自然と強くなる
「戦争だから、何て俺には割り切れねえよ!」
「貴方が考えているのはこういうことですよ
貴方は、城の人たちが殺されるのを防いだ
彼らは防がれたときに運悪く坂から落ちた人もいる
なんでそれが貴方一人の責任になるんですか!
違うでしょう!?彼らの責任でもあるし!城の人たちの責任でもある!
だけど!どっちかが死んでしまう事なんですよ!戦争って言うのは!!
・・・熱くなってごめんなさい、だけど、せめて人を守る為の戦いって事にはできませんか?」
「・・・・・いいの・・・かな?」
「・・・・・・」
「俺は、人を守るために殺してしまったけれども・・・
許して・・・貰えるのかな・・・?」
「勿論ですよ、あと、こういうときに泣いてしまうのは仕方ないことだと思います
だから、思いっきり泣いちゃってください」
それから俺は、かなり長い時間泣いた
泣き終わって、シェディがずっと聞いていてくれた事を知って、嬉しかった
「・・・・ふう」
「気が済みましたか?」
「ああ、ありがとな、シェディ」
「いえ、泣きたい事がありましたら、また言ってくださいね
私の胸で泣くのを許可しますよ」
と、シェディが言って俺は気がついた
俺はシェディに抱きついて泣いていたことを
一つだけ言っておこう、柔らかかった
「い、いや。もうないから!大丈夫だから!!」
「そうですか、では、ゆっくり寝てくださいね?」
「ああ、分かった」
ぎい
ばったん
ドアが閉まる
「さて、と。俺も寝ますか」
(ずいぶん気が楽になったか?)
ああ、かなりな
(お前さえよければだ、その・・・私の胸で泣くことも許そう!)
はあ!?何言ってんだよ?お前は!
(いや・・・奴隷を癒すのもご主人様の仕事かなぁ、と)
誰が!いつ!お前の!奴隷に!!なったんだ!!!
(最初に言っておいたではないか
奴隷として働いてもらう、と
感謝するがいい、私の胸で泣ける人間など居ないぞ?)
誰が!
(まったく、素直では無い)
ったく
もう寝る!!
正一朗が寝た後
(まったく、私としてもあれで断られると傷つくな)
はあ、とため息をつく
(ええい、何だというのだ!あの娘と私の違いなど・・・・)
胸の大き・・・・・無いな!
(考えても意味がない、寝るか)
どうも、投稿時間が遅れた作者です
(結局どうなったんだ?)
洗脳はされずに逃げてきたぜ!
(よく逃げ切れたな)
まあな、俺は自由なのさ
(なるほど!自由か)
正一郎「マテマテ!何、仲間増やそうとしてんだ人外のもの!!」
失敬な!おれは人外ではない
正「どこがだ!!」
ルシア「今日の纏め役は私ですー出番がないのはー我慢しますー
次回ー男の友情!?ポロリもあるよ!ですー」
待て!おれはそんなタイトルにした覚えはない!!
(結局は私か
戦う理由を見つけた正一郎!だが国王に呼び出しをくらい・・・?
次回!男の友情!?ホロリもあるよ!
活目して待て!)
作・正「そんなタイトルでもねえ!」