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路地裏販売

「準備できましたよ~」


ドアを開けながら言う


「うん、じゃ行こうか」


歩きは始めるジェシカさん


俺もそれについて行く


俺が着ている服は、この世界のものだ


この世界の服を着ているのだから目立つ筈がない


目立つ筈がない・・・・筈だった





「ちょっと待て!?なんで俺は逃げているんだ!?」


走りながら考える


「多分、みんなその黒髪が欲しいんだよ!」


ジェシカさんが答える


「なんで!?」


取り敢えず尋ねてみる


「黒って言うのは、魔力を最も秘めた色だからだよ」


何ぃ!?


どうやらこの世界では完全に黒髪の人間はいないらしい


その理由は、この世界での変な常識のせいだった


この世界では、魔力の籠った物に色がつくらしい


少しなら”赤”


並みなら”緑”


多いと”桃”


などだ


”銀”や”金”って言うのは、王家にしか居ないらしい


・・・・・身近に一人金髪の人(神?)を知ってます


で、その中でも”黒”というのは稀少で


今まで何本か黒髪が生えた人なら居たそうだが


ここまで全部黒の人間はいないらしい


”黒”は全く魔力が無いか、魔力がとても有るかしかないらしい


髪の毛から魔力を取り出すことも可能なんだと


「でも最初に会った時には、何も反応しなかったじゃないですか」


「あの時は魔力が全然感じなかったからね。

今は隠すのを止めたんだからさ

そりゃあみんな分かっちゃうよ」


ああ、そういや最初の頃はほんの少ししか魔力なかったんだっけ


って事は、今は捕まったら若はげ決定!?


「じゃあ、あのゴドール?って町では!?誰も反応しなかったのはなんで?」


「あそこはならず者の町みたいな処だからね

内側の魔力を分かる人が居なかったんだよ」


最後にたぶんね、と言って笑う


やっぱ可愛いよなあ


どっかの誰かさんとは段違いで


路地の処まで来て横に逸れる


そして隠れる


ダダダダダダダダダっと音がした。


そのまんまどこかへ行ったようだ


「ごめんね、案内できなくて」


と、申し訳なさそうに言ってくる


「まあ仕方ないですよ」


さすがに国民全員を統制するのは無理な話だろう


「へっへっへっお二人さん」


後ろから声を掛けられる


振り向くとそこにはいかにも怪しげなおっちゃんが一人いた


「これ、どうだい?困ってんだったら売ってあげよう」


そう言っておっちゃんは黒色の石を取り出す


「え!?それって”引力の石”!?」


ジェシカさんが驚く


「”引力の石”?」


「知らないの!?”引力の石”っていうのは、神々の遺産の一つで、

持ち主の魔力を感知させないばかりか、

持ち主から吸い取った魔力を溜めておけるっていうものなんだよ」


解説ありがとうジェシカさん


そしてアリス、お前の仕事だろう?解説は


(・・・・・・・・・・)


はいはい、まだ拗ねてんのね


しかしまあ便利なこと


「おっちゃん、それ売ってくんない?」


「ああいいとも、10万ナムね」


ナムっていうのはこの世界の通貨で


価値は10円で1ナムなんだと


えーっと10×100000=1000000!?


「・・・そんなに金無いよ俺」


「じゃあ、その黒髪10本で手を打とう!どうだ?」


「それでいいならそれで」


っていうか10本でいいんだ・・


俺の髪全部売ったら幾らぐらいに成るんだろう・・・


ってダメだ!駄目!!却下!!!


髪は男の宝だ!!


10本髪の毛を抜いておっちゃんに渡す


「はいよ、毎度」


さっそくそれを付けてみる


「へえ、本物だったんだ」


「うちとしても、あれは、珍しいのにだれも買わない

商品だったからね」


「なるほどね。じゃ、正一君次どこ行こっか」


「どこでもいいですよ?行きましょう」


そして俺たちはそこから立ち去った・・・が!


最後におっちゃんが


「馬に蹴られて死にたくはないね」


といっていた


まあそれは置いておくとしよう


ジェシカさんの顔が赤かったような?


これが一般的に言う”ふらぐ”って奴か!?


(んな訳有るまい)


・・・・・・


期待ぐらいさせてくれ!!





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