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溶岩

「私達が今から向かう戦場では、既にヘルのアンデッド軍団が戦闘を開始している筈だ」


もう戦闘が始まってんのか……なら急がないとな


俺は更に魔力を足に送り、速度を速める


……ん?待てよ?


「どうした?何か問題でもあったか?」


いや、なんか違和感が……


今、私達”が”って言ったか?


「? ああ、言ったが?」


その言い方だと他にも戦場があるみたいなんだが?


「あるぞ?当然ではないか」


……俺達が攻め込むのって、敵の本拠地なんだよな?


「そうだが?」


? 陽動って事か?


「ん?まあそれも有るが……大半は他の敵勢力への牽制に出ている」


敵勢力?


「貴様も何回か戦った事があるだろう?

魔神やら、裏切り者のワルキューレ達だ」


ああ、あいつらか……前者は取り敢えずいいとしても、後者とはもう戦いたく無いな


あの羽女の性能はチート過ぎると思うんだ、うん


「トドメは刺さなかったとはいえ、勝った者の言える事では無いな」


アリス煩い、あれは多分マグレだきっとそうだ


「マグレでも勝ちは勝ちだと思うのだがな

―――っと、見えたぞ……炎の国、ムスッペルヘイムだ」


アリスが急に停止し、地平線の彼方……その一点を指さす


……なんとなく赤いのは見えるが、遠すぎる


目を凝らし、再び見る


すると、今度はハッキリと見えた


温泉の様に、地面から大量に流れ出る溶岩が


………………帰って良い?


「駄目だ、行くぞ」


お前馬鹿だろ!?溶けるって絶対!


「忘れたか?貴様の体は溶鉱炉ほどの温度で無いと死ねないのだぞ?」


……溶鉱炉って何度?


「1400~2000度だな」


…………じゃあ、溶岩は?


「800~1200度と言ったところか」


うん、帰るわ


「まぁ待て」


180度Uターンした俺の肩をアリスが即座に掴んだ


「別に限界温度という訳ではないと言う事が分かったのに、何故帰る?」


「限界とかそういう次元じゃない!溶けなくっても絶対火傷するって!」


「大丈夫だ、任せろ……火傷なんて一瞬で治る」


「そして次の一瞬にはまた火傷してるよなぁ!?」


多分、人はそれを生き地獄と呼ぶ


「ええい、面倒臭い奴だ……!」


ギリィッ


「痛いっ!?爪が!爪が喰い込んでるってアリスさん!」


「我慢しろ」


アリスの手が、俺の肩ごと俺を持ちあげた


そして俺を自身の頭の上へと運ぶと―――


「待って!?この構図にはめちゃくちゃ見覚えがあるんですが!?」


「そうか、それは良かったな」


「俺の話聞く気ゼロか!……待て解ったちゃんと行くから振りかぶらないで―――」


「もう遅い」


アリスのその言葉と共に俺の体は投げられ―――音速を超えた

シ「正一さーん」


正「ん?如何したシェディ・・・っ!」


シ「? 如何したんですか?そんなに驚いた顔をして」


正「念のため聞いておくと・・・その皿のモノって、シェディが作ったのか?」


シ「はい、そうですよ?」


正「それ・・・料理、だよな?」


シ「? そうですけど・・・どうかしたんですか?」


正「い、いや何でも無い・・・

{まさかシェディがまともな色をした料理を作れるようになる日が来るなんて・・・ッ!}」


ふふふ・・・驚いたか?


正「・・・作者、まさかこれはお前が・・・?」


その通りだ・・・俺が一挙手一投足完璧に一から料理を教えてやった


シ「はい!卵の割り方や、混ぜ方まで全部教えて貰いました!」


正「馬鹿な・・・俺に出来なかった事を作者が・・・!?」


ちなみに、原料も俺が用意した物だけを使用している・・・つまり、こんなふうに食べても絶対に安全という訳―――ぐふぅっ!?


シ「作者さん?」


馬鹿な・・・作り方にも、原料にも問題は無かった筈なのに・・・何故、だ・・・ゴフッ


正「作者・・・?嘘だと言ってくれ、作者ぁーっ!!{次に食べるの俺なんだけど――――――っ!?}」





アノ「我が娘ながら、料理の腕だけは誇れんな・・・」


セ「・・・被害に遭った奴らが不憫でならん」


アノ「まあ、被害に遭ったのは人外共だから別に良いか

では次回予告に行くぞ!」


セ「うむ!

人生で二度目の音速越えを体験中の正一郎!

行き先は溶岩だらけの危険地帯!

果たして、無事にスルトの所まで辿り着けるか・・・?

次回!炎の国、ムスッペルヘイム!」


アノ「期待しておるがよい!」

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