爆発?
正一郎君大爆発の巻!
・・・特に、キャラは変わって無いと思うよ?
「・・・で、どうする?」
俺は地に倒れ伏したままピクリとも動かない正一郎を視界に入れながら、三姉妹に問いかける
三姉妹はその問いに対し少しだけ考えて―――そして、答えを出した
「取り敢えず、私は早急にこの場を離れることを勧める」
「そうだね、私達が殺ったなんて思われても嫌だし」
「そうですねー、賛成ですー」
こいつら鬼だ
・・・いや、それに賛成した俺が言うのもどうかとは思うが
取り敢えずガーネットの案が満場一致で採用されたので、俺達は歩行を再開する
進行方向上にいる正一郎の傍を、なるべく離れて通り抜けて―――
「ちょっと待て、待ちなさい、待たないと殴りますよ?」
固まった
俺も三姉妹も、ゆっくりと首を動かし後ろを向く
そこには、何かの赤い液体で全身を彩っている正一郎が立っていて―――
「「「「幽霊ッ!!?」」」」
「誰がだっ!生きとるわ!この通り!何事もなく!」
いや、何事もないからこそ怖いんだが・・・
事実、怖い物が苦手なのか、ルシアさんなんかは地面にへたり込んでしまっている
「大体ケイン!お前なら俺が生きてるって事解ったろ!?なのになんで素通りすんだよ!」
急に俺に対して怒りが爆発した
取り敢えず、目の前で凄んできている真っ赤で人型の物体が凄まじく怖い
「い、いや・・・流石にさっきの落ち方は死んだかな~、と思ったんでな・・・」
「はい却下っ!今度俺の新技の実験台の刑に処する!」
「それは事実上の死刑だッ!?」
いや、大袈裟じゃなく本気で死ねる役だ、正一郎の技の実験台は
「そしてガーネットさん!」
「ひっ!・・・な、なんだ・・・?」
次に目を付けられたのはガーネットだった
・・・いつもクールなガーネットがかなり動揺していた事からも、目の前の物体がどれほど怖いか解るという物だろう
「さっきの発言は既に俺が人間じゃないって言いたいの!?」
「い、いやそれはだな・・・まさか、本当に正一だとは思わなくて・・・」
「はい駄目っ!後でおしりペンペンの刑執行を所望する!次ジェシカさん!」
いやその刑は駄目だろう正一郎、倫理的に
俺がそんな事を考えている間に、正一郎は次の獲物に襲い掛かっていた
「はいっ!?な、何かな正一君・・・?」
「貴女はっ!貴女にはきっと俺を介抱しに来てくれるぐらいの優しさはあると思っていた!信じていた!」
「あ、あはは・・・死んじゃった人を介抱しても意味無いかな~って・・・関わりたく無かったし」
言い訳の最後に本心が見えてるぞ、ジェシカさん
まあ、近くに居る俺でさえギリギリ聞き取れる位だったから聞こえてないと思うが―――
「最後の一言余計っ!後でデート十回の刑に処す!」
・・・どうやら聞こえていたらしい、本気であいつの耳がどんな構造しているのかが気になってきた
「最後ルシアさんっ!」
「な、なんでしょうかー?」
あ、なんかルシアさんの目にうっすらと涙が浮かんでる
泣くほど怖いか、あいつが・・・いや、その気持ちも十二分に解るが
「姉達の暴走を止めなきゃ駄目でしょ!何賛成しちゃってんのさ!」
「い、いえー・・・言っても聞きそうになかったのでー」
あ、姉二人売りやがった
「NO-!無駄でも言わなきゃ駄目、これ絶対!後でお胸モミモミの―――ほぐわっ!?」
「「「「?」」」」
俺も含め、全員が首をかしげる
何故か急に正一郎が地面に押しつけられたかと思ったら、そのまま気絶してしまったのだから
取り敢えず、起した後に宥めてからあの龍を出してもらおう
そう考え、正一郎を起こしたが―――宥める作業には、一時間ほどかかった
途中で『アリス』という単語が何回か出てきたが・・・なんだったんだろうか?
逃げろ正一郎ッ!全 力 で!
正「言われなくても逃げてるよ!・・・っておい!ここ入れそうじゃねえか?」
ここは・・・入れる!よし隠れるぞ正一郎!
入ったか?じゃあ扉を閉めてっと・・・
正「おうっ・・・って狭いな、おい」
仕方無いだろ、なんならお前出るか―――って来た!
正{息をひそめとけよ作者!}
{解ってるよ!}
シ「う~ん・・・正一さんや作者さんは何処へ行ったんでしょう?
せっかく頑張って”ぜりぃ”とやらを作って見たんですが・・・」
{・・・悪いなシェディ、あれは食べ物じゃない―――兵器だ}
正{せっかくの手造りだから食べてはやりたいが―――匂いだけでネズミが即死する代物は流石に喰えねェ!}
シ「仕方無いですね・・・これはガーネットたちに―――」
{おいこら正一郎!お前は彼女達を見殺しにするのか?!}
正{何!?そんな事言うならお前が行けばいいだろうが!}
{あっ、てめえ押し出そうとするな!マジやばいって―――あああああ!}
正「作者!手前が押すからドアが開いちまったじゃねえか!」
ああん!?お前のせいでもあるだろうが!
シ「あ、二人ともそんな所に居たんですか?丁度良かったです!
今二人に食べてもらおうと思って作った”ぜりぃ”が・・・」
あー、実は今満腹で・・・
正「お、俺も実は・・・」
シ「・・・食べて、くれないんですか?」
ああ!シェディそんな涙目で見上げるな!大丈夫!まだゼリーなら入る!
正「・・・作者」
解ってる、覚悟を決めろ?
・・・正一郎―――ついて、来れるか?
正「ついて来れるか、じゃねえ・・・手前の方こそ、ついてきやがれ―――!」
シ「あ、二人ともそんなに急いで食べなくても―――って何で倒れるんですか?
・・・眠かったんでしょうか?
でも、まだ次回予告が済んでませんよね・・・じゃあ私が
怒ってストレスを発散した正一さん!
案外大声出すとストレス解消にはいいですよね!
次回!帰還
期待してて下さいね!」