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上界

目が覚めるとそこは―――花畑だった


「・・・俺は・・・死んだのか?」


「そんなわけあるまい」


後ろからアリスの声がする


「・・・ここが上界?」


「うむ、そうだ」


振りかえるとそこにはやっぱりアリスがいた


「・・・・・・」


「ほれ、いくぞ。神々がお前の到着を待っている」


「正一チョップ!」


べしっ


いい音がした


「痛っ!なにするんだ!痛いではないか!!」


「煩い、こっちに来たらぶっ飛ばすって決めてたんだよ」


アリスが頭を押さえながらうめく


「さあさっさと案内しやがれ」


「くう、こんなものがとは・・・にわかに信じられんわ」


アリスが動き出す


俺もそれに着いて行く


しばらくして、歩くのにも飽きてきたころにやっと1つの建物があった


「なにこれ?城?」


「馬鹿もん宮殿だ」


宮殿ねえ・・・


「ふん、見たことがないのか?学がない奴はこれだから・・・」


「いや・・・宮殿ってもっと小さなもんだと思うんだが・・・」


そう、この宮殿はあの国の城の数倍の大きさだった


「巨人にも対応するためだ」


「巨人ってこんなにでかいの!?」


どんだけでかいんだよ!!


「巨人というぐらいだからな」


入口付近まで歩いていく


入口には大きな門があり、そのちょっと前ぐらいで止まった


「ヴァルキュリア序列4番アリスだ!勇者正一郎を連れてまいった!!」


大きな門が派手な音を立てて開いてゆく


・・・・?


「おい待て、勇者ってなんだ勇者って」


「ん?正体の分からんお前は今のところここでは勇者として扱われているのだ」


勇者!!いいなあその響き


まさに正義のヒーローって感じじゃん!!


「ぷっ」


「笑うなあ!」


「笑ってなど・・おらん・・・」


「ならそんな今にも吹き出しそうな感じをやめろ!?」


「冗談だ。ほれ、いくぞ」


アリスが再び歩き出す


「・・・・・」


肩が震えているんだが・・・




さて、あれから長い時間歩いてやっとここまでこれたのだが


途中ですれ違った人(神?)が2人ぐらいいた


「皆お前の正体が気になっておるのだろう」


ふ~ん


回想入りまーす


シーン1


コツコツコツコツ


前から男の人(神?)が歩いてくる


「やあ、君が正一郎君かい?」


「ん?ええそうですけど?」


「ケケケ、こりゃ確かにおもしれえことになりそうだな」


男はそれだけ言うとさっさと去って行ってしまった


「・・・・・・・・」


「あのものはロキ、という神のひとりだ

だが、いたずら好きでな、気をつけろよ?」


コツコツコツコツ


シーン2


コツコツコツコツ


前から女のひと(神?)が歩いてくる


「あらアリスじゃない、久しぶりね」


「おや、フレイア様ですか、これはこれはお久しぶりです」


「その後ろにいる人間が正一郎君?」


「ええそうです、噂に違わぬ馬鹿ずらでしょう」


「うふふ、そうかもね。でもまあ、君は好みの顔をしているわ」


「・・・・・」


「では、またね」


「ええ、さようならフレイア様」


それだけ言うと以下略


「なあアリス、あの美女は?」


「あの方はフレイア様という。愛と美を司る神だ」


「まさか俺に一目ぼれ!?」


げしっ


蹴られた・・・痛い


コツコツコツコツ


回想終了でーす


「おいこら!なんで俺が一方的に蹴られているんだ!!」


「しかたあるまい、全世界がそうしろと叫んでおったのだから」


ったく


「ほれ、第一級神オーディンさまに会うのだ、準備をしておけ」


「オーディン?」


「ここで一番偉い神様だ」


「ふーん、だから第一級神なのね」


「ああ」


「で、お前は第何級神なの?」


「第九級神アリスとは私のことだ」


しょっぼ


「煩い五月蠅い!かなりたくさんの神がいる中で9番目というのは凄いことなのだぞ」


でも・・・ねえ?・・・ぷっ


「ええい!笑うなあ!」


と言うとアリスはまた歩き出した


俺もそれについてゆく



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