囮役
「んじゃあそれで誰も問題ないか?」
全員がコクリと頷い―――いや、一人ケインだけは猛反対していた
全く、空気の読めない奴だ
「いや待てよ正一郎!?何で俺が悪いみたいな感じで頷いてんの!?」
「だって他に誰も異存は無いって言ってんのに、お前だけが無駄に反論してんだから」
「お前な・・・だったら俺に与えられた役割確認してみろ」
「役割?・・・作戦のか?」
「そうだよ」
・・・?何か反対される要素があっただろうか?
作戦はこうだ
1、シェディが囮になる(ここはどうやっても変えられなかった)
2、そこに俺が逆サイドから名乗る
3、敵がなんか混乱している間にケインが頑張って救出する
「・・・完璧じゃないか」
「どこがだ!穴だらけだろうが!特に俺の役割とか!」
ケインが顔を真っ赤にして反論してきた
きっとカルシウム不足だろう、これが終わったら牛乳を大量に飲ませてみよう
「だったら、俺の役と交代するか?俺は別にどっちでもいいぞ?」
実際、ケインの役の方がカッコいいからな
・・・助ける相手が美女美少女じゃなくてオヤジなのを除けば
「・・・いいのか?」
「ああ、お前が何百と言う敵を止められるならな?」
「無理だ」
即答された
まあ、ケインの戦い方は、一対一の方が向いてそうだったもんな
そう、ちゃんと俺はそこまで考えてこの作戦を立案したんだ
・・・・・・・・・・・・・嘘じゃないぞ?
☆
「”光神”こと・・・ってこれは知られてないか?まあいいや
竹中正一郎、国王を助けに参上!」
俺がそう名乗ると、近くの兵士たちは目を白黒させながらこっちを見た
きっと、俺の決めポーズのカッコ良さに戸惑っているのだろう
ちなみに竹刀が折れているので、剣は魔法で作り出した
思えばここまで誰にも会わなかったから、処刑が既に済んだのかと思って慌てたが
何て事はない、真ん中あたりにほぼ全員集まっていただけだったようだ
少しすると、遠くの方からシェディが名乗る声が聞こえた
そういやあっちは四人居るんだし、戦隊モノの構図を作れるのではないだろうか
OOレンジャー的な構図が
まあ、一人足りないが
・・・ん?
一人足りない→俺がそこに入る
中心はもちろん俺→周りの四人は皆美女美少女
・・・しくったぁあああああああ!!
俺も無理言ってあっちに混ざればよかった!!
・・・うぅ、こんなチャンス二度と来ないかもしれないってのに・・・
誰だ!そのチャンスを棒に振らせた奴らは!
・・・目の前のこいつらか!?・・・許せん!
「手前ぇらの血は何色だぁああああああ――――――――!!!???」
俺は怒りにまかせて敵の集団の中に突っ込んだ!
正「・・・逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目d」
・・・遂に壊れたか?
(元からな気もするが・・・一応聞くが作者よ、何した?)
いやなに少しおしおきをば
(・・・何も壊れるまでしなくてもいいと思うが?)
正「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんn」
(・・・それなりの理由が有ったのか?)
いやぁ、別に?受験が終わるまで買ったままでとっておいたFFⅩⅢを
勝手に遊ばれてた事なんて気にしてないぞ?
(それが理由か)
って事で次回予告!
ア(・・・まあ、放っておけば直るか
正一郎たちの登場により、混乱の一途をたどる戦場!
暗躍のケイン!?に活躍の場はあるのか!
次回!国王救出は修羅の道!?
活目して待て!)