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無策

・・・最近、なんかしらないけど睡眠時間が極端に短くなってきた


一日三時間寝るだけで大丈夫なのは異常なのだろうか・・・


・・・慣れって怖いネ☆

「よくぞ戻った、アレックスよ」


「はっ!」


「して・・・成果はあったか?」


閣下がそう尋ねると、辺りが少しざわついた


もう噂が回っているのだろうか


まだ戻ってきて三十分も経っていないのに、ご苦労な事だ


「はい、敵国王アーノルドを捕縛してまいりました」


辺りのざわつきが更に大きくなる 


閣下はそれを手で制し、言った


「よくやった、何か希望の褒美はあるか?」


・・・望みの褒美ならある

だがまだ言えない、ここで言ってはまだ早い


「・・・他の者がいない時では駄目でしょうか」


これは賭けだ


気がつかれたら俺の負け

だがもし気がつかなければ・・・


閣下は少し考えてから、言った


「よかろう、・・・他には何もないな?

では馬車の用意をしろ、帝都に帰還する」


「「「はっ!」」」





「見えてきましたね、王都・・・」


シェディが馬車の横の窓から身を乗り出しながら言った


「姫様、そろそろ戻って下さらないと、気がつかれてしまいます」


「あ、すいません」


それをガーネットさんに注意され、いそいそと戻るシェディ


「・・・で、なんか策はあるのか?」


「策?」


シェディに尋ねると、意味が分からなかったのか

小首をかしげるシェディ


「国王助けるための策だよ、なんかあるんだろ?」


「あ、それならありますよ!もちろんあるに決まってるじゃないですか!」


お、良かった、少し安心だ

流石に無策で敵本拠地に乗り込んで勝つ自信は無いからな


見ると、シェディの死角にいる人たちは全員胸を撫で下ろしていた


きっと全員俺と同じ考えだったのだろう


「で、どんな?」


「私が囮になっている間にケインと正一さんが潜入です!そして助けます!

・・・あ、ガーネットとジェシカ、後ルシアは私の護衛ですよ?」


・・・うわお、凄え作戦だ

今時の小学生ですら思い付く作戦ではないだろうか

いやむしろ、この数倍良い作戦を思いつけるかもしれない


「ひ、姫様、流石にそれは―――


「?」


「・・・いえなんでもありません」


ガーネットさんが突っ込もうとして、止めた


・・・まあ、普通あんな自信に満ち溢れた顔に駄目出しは出来ねえよなぁ


{おい、ケイン}


{ん?どうした正一郎}


だからと言ってこのまま無策で行くのも危険なので、小声で隣に居たケインに話しかける


{お前あんな作戦で行けると思うか?}


{無理だろ}


バッサリと切り捨てた


シェディに聞こえてないからといっても流石に可哀想だ


{じゃあなんか代わりの作戦は無いのか?}


{あー・・・姫様が囮になるって所からして変えたいんだが・・・}


ケインがシェディの方を一瞥する


件のシェディはというと・・・自信満々で隣のガーネットさんに作戦の凄さを語っていた


{・・・あの様子じゃ無理だよなあ}


{だろうな}


あの顔は自分に対して一切の心配とかない顔だ、絶対そうだ


だってアリスが偶にやる表情だもの、間違いない


{とすると、自由に動ける俺達が決めるしかないんだが}


{そうだな、何かいい案はあるか?正一郎}


俺かよ、・・・そうだな・・・


{俺もシェディとは別の場所で囮になる}


{・・・実動隊は俺一人じゃねえか}


何?勘違いしてるぞこいつ


{違う、お前一人じゃないぞ}


{はあ?他に見えない仲間でもいるってのか?}


辺りをきょろきょろと見回すケイン


{いねえよ、んなもん居る訳ねえだろうが}


{・・・いや、お前なら出来そうだな、と}


おいおい、こいつの中で俺はどんな存在なんだよ


{お前、俺をどう認識してんだよ}


{・・・高度三千メートル位から落ちても死なない奴}


・・・確かに


{まあそれはいいとして}


{いいのかよ。ああ、そういや俺は一人じゃないって言ってたな、如何言う意味だ?}


{俺が居るじゃないか}


{いや、お前は囮だろ?敵に囲まれて動くどころじゃないと思うんだが}


{正面突破だ}


{いやいや無理だろ、敵がどんだけいると思ってんだよ}


無理?馬鹿な事を言う奴だぜ


{任せろ、どれだけ囲まれてても正面突破ぐらいはできるから、多分}


{・・・お前、どこの神様だよ}


{本気を出せば雑兵なんて怖くないな、無双シリーズ的に千人切りをしてやるぜ}


{・・・無双シリーズが何だかは知らんが、お前なら本当に千人切りをしそうで怖いよ}


{囲まれたら無双乱舞っと、それだけで数十人は逝けるぞ}


{・・・なんか、お前が敵じゃなくて本当に良かった気がしてきたよ}


それだけ言うと、ケインは額を抑えて黙ってしまった


・・・あ、そういや武器が壊れてた


まあ、そこら辺は魔法で補える・・・だろうか?


ケ「今回は俺達が出張って来たぜ!」


ラ「ここが空いてるなんて珍しいね?

いっつもは作者さんと正一君、あとは変な電波が占拠してるのにね」


聖「それに関してだが、今回は変なテープが送られてきていたぞ」


ケ&ラ「「変な?」」


聖「うむ、宛先しか書かれておらんのだ

あと特筆すべき点は・・・全て血文字で書かれている所か?

斬新だな、自分の身を削ってまで親しき人に送る手紙とは―――」


ラ{ねえケイン、あれって多分・・・}


ケ{・・・十中八九、正一郎か作者のだろうな}


聖「そもそも最近は故郷の親に手紙を書く人も減っていると言う

全く、嘆かわしい事態―――」


ラ{・・・裏に何か書かれてるよ}


ケ{読んでくれ、こっからじゃ少し遠い}


ラ{分かった・・・えーと・・・”たけすて”・・・}


ケ{・・・取り敢えず竹を捨ててくれ的な意味では無いだろう事は確かだな}


ラ{・・・再生してみる?}


ケ{それが・・・送り主の望みだろうな}


ラ{じゃあ行くよ・・・}


ケ&ラ{{VTR、どうぞっ}}





正「俺は悪くない」


(・・・貴様、人のショートケーキを喰っておいてそのセリフか)


正「いいじゃねえか、只のケーキだろ?」


(・・・あれは、二時間以上並んで買った超有名店のケーキだったのだが?)


正「はっ!喰われたくなきゃ名前でも書いとけってんだよ!」


(・・・ケーキに名前を書く奴が、いるかぁ――――――!!!)


正「やる気か?」


(そちらがやる気ならば、な)


正「上等じゃねえか、勝てると思ってんじゃねえぞ!」


(それはこちらのセリフと言う奴d―――


お二人さん、そろそろ後書きのコーナー始まるから準備を―――


「(あん!?)」


・・・良いかお前ら、今日こそは作者様の偉大さって奴をだなぁ


正「・・・俺、ちょうどサンドバッグが欲しかったんだよね」


(私も古今東西拷問器具の試運転をだな)


・・・べ、別に怖くなんてないからな!


そ、それで脅せたと思ってるんじゃねえぞ!こんにゃろう!


あとアリス!何でそんなもんもってんだよ!


正「そして見て見ると丁度いい獲物が目の前に」


(奇遇だな、ちょうど私もそいつを狙っていた所なのだ)


・・・あるぇ?なんかターゲットが俺に代わってるような・・・?


冗談、だよねッ!?


・・・なんで無言で近付いてくるの?


なあ!何か言ってくれよ!


おい!腕を拘束するなよ!


あ、ちょ待てお前それはやばいって取れる!腕が!


ケイン!ラスティ!聖騎士!もしこれを見てたら後は任せ―――





ラ「・・・ケイン、想像以上にスペクタクルな光景が映るだろうから切ったけど

僕の判断は正しかったよね?」


ケ「正しいな、むしろ大正解と言っても良いだろう」


聖「つまり最近の手紙を送らないという風潮は

むしろアマゾンの森林伐採活発化へとつながっている訳だが―――」


ラ「・・・で、あっちの既に真理に行きついちゃった人はどうする?」


ケ「ほっとけ、その内直んだろ」


ラ「んまあ、任されちゃったんだし、最後ぐらいがっちり決めて見せる?」


ケ「そうだな、じゃあ行くぞ・・・次回予告!」


ラ「ほぼ無策で突入する帝都!

蟻VSインベーダーなほどの戦力差に一体どう対抗するのか!

次回!一発逆転の鍵!」


ケ「激動の次回を見逃すなッ!?」


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